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傷が癒えぬまで

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「美優、、例の件どうだった?」
「まだ様子見てる、確信したら詰めてくけど」


私は父さんに麻薬の件の
報告をしていた。


「まだ定かでは無いものの、ROSEから噂が出るとはな」
「うん、、、私の監督不行き届き」
「まぁ最終的にどうなるかが問題だが」
「一応盗聴器はつけてあるし、チェックはしてる」
「そうか」
「うん。今週末ROSEで大きなイベントがある、そこで終わらせる予定」
「気をつけろよ、颯も連れて行くように」
「わかった」

父さんは膝の上に座る猫を触りながら
お茶を口に含む。

「それで、小笠原組みの跡取りの件だが」
「考えてはいる」
「絢斗か?」
「まだ言えない」

私は席を立つ。

「でもね父さん、絢斗は好きな人がいるらしいんだ、私じゃない人」
「あぁ噂は聞いている、、、」
「そうだよね。ねぇ、、私が、絢斗に思いを伝えたら、絢斗はなんて言うかな?」
「美優の思いに真剣に答えてくれると思うよ」
「うん、、、だからまだ言えない。私だけの問題でもないし」
「わかった」


私は居間から出て廊下を歩く、
今日は満月だった。

部屋に戻ると、盗聴器のチェックをしようと
イヤフォンを持ちまた廊下に出て座った。
月を見上げながら、イヤフォンからの声を確認する。

3日前の23時、妙な会話が聞こえた。
ROSEで麻薬の取引があったと、考えてもいい内容だった。
私は繰り返し声を確認する。


「あーぁ、、、やだなー」


私はそのまま後ろに倒れこみ
寝ながら空を見る。

意図的ではないのかもしれないが
自分の好きなROSEがか関係している事に
嫌気が差す。
でもこれも私の仕事でしょうがない事だ。


私は、必要な物を紙に書く。
明日放課後買い物に行かなきゃな、、、。



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