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拭われた涙
しおりを挟む「大丈夫ですか?」
血まみれの手に冷水を当て血を流す。
あまり深くはなかったのか、しばらくすると血は止まった。
俺は泣いたままの美優さんを、
ベットに座らせ、指で涙を拭う。
俺は床に膝まついた。
「美優さんどうして泣いてるのか話てもらえますか?(どうして後を追ったんだろう)」
「私、絢斗の事、昔から好きなの、、、多分」
「薄々は気づいてましたけど(やっぱり)」
「でも、、、昔、さっきの場所で、絢斗とあの人がキスしてて、、、」
「そうなんですか(好きな人のそんな所見たかねーよな)」
「絢斗が、、、私よりあの人の方が、、、好きって言ってる所、、、聞いちゃったの」
「、、、(修羅場か、絢斗さん翠さんの事やっぱ本気なんだな)」
「それから、、、絢斗を見ると、、」
「見ると?」
「、、、その時の映像がフラッシュバック、、、する事がある」
「!?フラッシュバック?(まさか体調悪いって)」
「さっきも、起きそうな感じがして、他に意識が行けばと思ってナイフで切ったけど、やっぱり無理だった、、、」
美優さんは傷口を手で触った。
「フラッシュバックなんて、実際あるんですね(まさか美優さんが)」
「、、、絢斗には秘密ね」
「はい。なんとか克服できるといいですね」
「無理だよ、多分一生、、、」
美優さんはうつむく。
俺は隣に座り美優さんの手を握った。
「絢斗さんに正直に言ってみるのはどうですか?(克服させてあげたい)」
「正直にって?」
「好きだって、、、ぶっちゃけ美優さんが私の物になってって言えば、絢斗さんは翠さんと別れて美優さんとこに来ると思いますよ(若頭の件もありますし)」
「私が小笠原組の娘だから?」
「はい」
「そんな、関係なんていらない、、、私は、、、心から愛して欲しいの」
俺は美優さんが泣き止むまで頭を撫でた。
「今日はここ泊まってく」
「えっ、帰りましょうよ、親父も心配しますし」
「仕事で遅くなるって父さんには連絡すれば大丈夫よ、、、それに、、、こんな顔じゃ余計父さん心配するわ」
「、、、わかりました。親父には連絡しておきますので美優さんは先、シャワー使って下さい(確かに、目晴れてるしな、、、)」
「ありがと」
美優さんがシャワーを浴びている間、
俺は親父に連絡をした。
俺が居るならと、すんなり許可がおりた事に驚いた。
「おまたせ。次どうぞ」
「あぁ」
バスローブ姿で濡れ髪の美優さんはとっても色っぽく
かった。
俺もバスローブを着て部屋に戻ると、
美優さんは窓から外を歩く人の流れを見ていた。
「寝よっか」
「そうですね」
「なにしてんの?」
「えっと、ソファーで寝ようかと(一緒のベットに寝るわけにわ、、、)」
「こっち、来て」
「でも、、、」
「一人じゃ寒いよ、、、」
「、、、わかりました(しょうがないか)」
俺たちは一つの布団で眠りについた。
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