フラれたので、記憶喪失になってみました。この事は一生誰にも内緒です。

三毛猫

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気づいてなかったのは俺だけだった-裏-

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ロビーで待ち合わせをしていた俺は
凪ちゃんが来るのを待っていた。

そしてパタパタと音を立てて
凪ちゃんが走ってくる。

「お待たせしました!」
「全然大丈夫だよ」

そして岡崎先輩にお土産を買いたいので
一緒に見て欲しいという
お願いだった。

そして凪ちゃんは、
岡崎先輩におもしろ文字の書いてある
Tシャツとおまんじゅうを買った。

「ありがとうございます!買えてよかったです」
「いいの見つかってよかったよ」

俺は笑いながらも、
山下と葵の事で頭がいっぱいだった。

「あの、、あれやりません?」

凪ちゃんは部屋の片隅に置かれた
卓球台を指差す。

この卓球台は知ってる。
風呂上がりに毎年山下とやっている。
俺はいいよ、といい凪ちゃんと卓球を
やることにした。

しばらくラリーが続いた所で、
俺がミスし、玉が床に落ちる。


「ごめんごめん」
「、、、心配なんですか?」
「えっ?」
「葵と山下先輩が二人っきりな事がそんなに心配ですか?」
「凪ちゃん、、、知ってたの?」


俺が凪ちゃんを見ると、
凪ちゃんは少し困った様な顔でこちらを見る。






「知らなかったのは葵と、伊織先輩だけ」
「、、、、、」
「でも心配する事ないですよ、だって葵は、記憶を失くしても失くさなくても、伊織先輩を好きな気持ちは変わらないのだから」


そして、さぁ再開しましょうと凪ちゃんはいい、
俺たちは再び卓球を続けた。
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