フラれたので、記憶喪失になってみました。この事は一生誰にも内緒です。

三毛猫

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はじめての帰り道-表-

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「家どっち?」
「あっ、、あっちです」

私は最上先輩に問われ
家の方向を指差す。

「じゃあ行こう、あっ鞄持つよ」

最上先輩は私の鞄を掴む。

「だ、、大丈夫です」
「いいから貸して」

私はすみませんと言い
最上先輩に鞄を渡した。


「今日は疲れた?」
「少し疲れました、、、最上先輩はどんな1日でした?」
「んー、、、ずっと双葉の事考えてた1日だった」
「えっ」


なんかどっかのカップルみたいな会話で、
恥ずかしかった。


しばらく歩くと私のマンションへと
たどり着いた。


「あの、、ここです」
「へぇ、いいマンションだね」
「はい、叔父の知り合いの方が経営しているみたいです」
「叔父さん?」
「はい、私の親代わりみたいな人で、今は仕事で海外に居るみたいです」
「今度いつ日本に帰ってくるかな?帰ってきたら事故の事も含め挨拶したい」


叔父さんが日本に戻ってくるのは1年に
数回程度だ。それも急に戻ってきて、
いつも私に事前に連絡が来ることは無かった。


「じゃあ、送って頂きありがとうございました」

私が鞄を受取ろうとすると、
最上先輩が鞄を押さえた。


「あのさ、もう少し話したいんだけど、部屋あがっていってもいい?」
「、、ダメです、、部屋汚いので」
「気にしないよ?」
「ダメ、、、」

最上先輩はあきらめたようで、
携帯電話をポケットから取り出す。

「じゃあ番号とID教えて」
「あ、、、はい」

私は鞄から携帯電話を取り出すと、
最上先輩は驚いた顔をした。


「携帯、、画面バキバキじゃん」
「買いに行こうと思ったんですが行けなくて、かろうじて使えるんですけどね」
「じゃあさ、明日放課後見に行こうか」
「でも部活は、、、」
「明日は休み」

じゃあまた明日と最上先輩は軽く手をあげ
帰っていった。
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