フラれたので、記憶喪失になってみました。この事は一生誰にも内緒です。

三毛猫

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校門で君を待つ-表-

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今日はいつもより少し早く目が覚めた。

事故以来初めての登校で、
ドキドキしている。

先日買ったニーハイソックスに
足を通し、黒いカーディガンに袖を通す。
今まで膝丈だったスカートを捲り、
ニーハイに合う丈にする。

髪にもふわっとワックスをつける。

姿見を見ると事故の前では
考えられないような見た目をしている。

「最上先輩の横にいられるかな」

私は、学校へ向かうことにした。









学校まで到着するまでの道、
なぜか周りの人からチラチラと見られたり、
いつもより短いスカートにも
なんだか恥ずかしかった。


校門に近付くと、女子たちの騒ぐ声が聞こえた。

ふと校門を見ると、
最上先輩が門の前に立っていたのだ。

もしかして私の事を待っているのだろうか、
いやそんなはず無いだろう。
そんな事を考えながら最上先輩に近付いた。


「最上先輩、、、」


私が声をかけると、
最上先輩は不思議そうな顔をした。


「えっと、、、」
「あっ、やっぱり変ですよね?、、、前髪短すぎたかな」

私は前髪を押さえる。

「えっ!?、、もしかして双葉?」
「はい?そうですけど?」
「えっ、あっ、髪切ったんだ」
「はい、、変、、ですよね」
「いや、そんなこと無い、けして、、かっ」
「かっ?」

最上先輩はなんでもないと言い、
私の手を掴み校舎へと向かった。
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