元手大地震～首都災害に大学生が歌い、支え、立ち向かう。～

エピソード50

「もしもし、初です。」

午後４時半、一度休憩時に、初は、大臣と一緒に会合をしていた..。

「羽田を開けろ？」

「すいません、また、時間が空いたら、連絡します。災害警備での係りの方ですね。この番号でいいですか？」

「折り返して電話します。」

「では。」

「バチン。」


携帯を投げつける初事務次官。

「馬鹿野郎！救援物資が届かなくなるのに決まってんじゃないか！」

「自分で羽田を開けるなんてできるわけないだろ..。」
「んなことで連絡すんな！」

「すごいですね。初事務次官..。」

「ああ、俺もあんな様子は初めて見た..。」

「もう一台、携帯のバックアップをとってあって正解だった..。」
「すまない、事務次官。」

「いえ、外務大臣、こういう電話は時々掛かってくるんです..。」
「無視せず、答えなければいけない自分に腹が立ってしまうのです..。」
「ああ、気持ちはよくわかった..。」
  大臣は言う。