あのときは泣きたかった。

エピソード41

それを伝えるのがきっと日本一のショートになる・・。

　現場からすれば、全部全勝なんて考えられない・・。その上で上を目指して野球をしていく・・。
　これが代表選手の一人の気持ちだ・・。
　遠藤真広選手が参加をしないのはいささか残念ではあるが、今目の前の課題に打ち勝つのは誰でも同じ・・。他には他の頑張りがあるのである・・・・。
　「ホリーなんか考えている？スタートラインとか？」
　「いや、ドームは広いなあて思ってたんだ・・。それでスタートライン？全国代表という名のスタートラインってことかな？」
　「いいねえ、道内の選手は話が新鮮で・・。」
　「はは。」
　周りのチームメートは和やかになる・・。
　「まっ知り合ってすぐ何てそんなものかな？思い出は試合結果で出てくるけど・・。何となく今年は強いと思うな。」
　この間、対戦した京都の代表選手は言った。
　「そうだといいですね。」
　山口は言った。冗談と真面目な話を同じ感じで話すのが山口の節である・・。それが全国レベルだと思う。全く、どこまで、全国のドームに驚かないのか・・。こいつは・・。わからない・・。

　グランドに入り、基礎練習に移る。夏ももう後半に差し掛かっていた・・。選手の兄弟も、甲子園の予選に挑んでいる先輩も多い・・・・。