「因縁の相手」

著恋凛

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7章、夕貴の文化祭編

5話(114話)「緊急事態発生」

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「うーむ。」
唸るような声を出す。
実際に5階に来てみたが何も分からない。確か手紙には南って書いてあったよな?
確認するために、もう一度手紙に目を向ける。
「南。緑から白、最後に緑。下に手紙が付いている。」
まったく検討が着かない。
俺は校内地図を見て、5階の一番南にある場所・・・2年3組の教室に入る。
一気に懐かしい気持ちが戻ってくる。
均等に並んだ机、教科書が入った小さなロッカー、教室の中で一番デカい黒板。
俺は数歩歩き、黒板の前まで行く。この中で一番思い出深い。
よく快知と拓斗と黒板に絵を描きまくったなぁー。俺はその記憶が戻った時にはチョークを持ち、黒板に突き付けていた。
流れるようにチョークを黒板に滑らせる、絵は最初、何を書いているか分からないが、どんどんと何を書いてるか分かってくる。
チョークを黒板から離し、「ふぅ」と、一息着く。
でも、すぐに本来の目的、夕貴を救う事を思い出しスマホで絵の写真を撮り、黒板消しで絵を消す。
うん?緑から白、最後に緑。これじゃね?
俺はあのチョーク置く場所の裏側を触る。
結局手紙はあった。
俺が手紙の中を見ようとした瞬間、教室の扉が行き良いよく開く。
俺は手紙よりも先に教室の扉を開けた主を見る。
「どうかしたのか?生徒会長さんよ。」
言った通り扉を開けたのは息を切らした生徒会長だった。
「はぁはぁ、あのお兄さん。」
「どうした?」
「お兄さんは強い?」
俺は思いもしなかった問いに何の裏があるか分からないのに本当のことを言ってしまった。
「人よりかわ。」
「助けて欲しいの。この文化祭を。」
その思いの籠った一言で、生徒会長として文化祭を守りたい気持ちが伝わってきた。
「分かった。どうしたんだ?」
「人混みに紛れて痴漢してる人がいる。しかも今にも生徒を襲いそう。」
うわ、マジモンの変態か。
「分かった。俺は何を?」
「私の能力はテレパシーと透視。だから、それを使って変態の位置を特定して貴方に伝える。
貴方はその変態を校内から出して。」
「了解。そんでその変態はどこにいる?」
「2階。」
それを聞き俺は走り出す。
すぐに脳内から声が聞こえた。
「変態は少し肥満型で目が細い。今は音楽室付近にいる。」
急いで音楽室付近まで行くと生徒会長が言った少し肥満型で目が細い人がいた。
俺はそいつの方を掴み一緒に瞬間移動で校舎裏まで移動する。

肥満型のそいつは移動してからすぐに俺から距離を取る。
てか、最近コピー脳内が進化してきた。
「き、君は誰なんだ?」
そう一般的な質問を肥満型のそいつはしてきた

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