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EPISODE107
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10月中旬頃、真夏の時から徐々に気温は下がっていき、ちょうどいい気温になって来ている。
そろそろ紅葉が綺麗に見える季節に俺たちの通う学校は文化祭がある。今日と明日の2日構成で今日は丸一日仕事が詰まっている。
最初は看板を持って客集め、その後に5回の劇。
明日は午前で仕事が終わるので今日さえ頑張れば実質終わったも同然だ。
カバンの中身を確認して、忘れ物はないかと確認する。忘れ物なんて言語道断!もし衣装なんて忘れたらクラスメイトから滅多打ちにされるぞ。
「よし、行こうか」
そうして俺はいつも通り、義妹を2人連れて学校へと向かう。
自然とその足取りは軽く、いつもの気怠さがない。それは今日が文化祭で、授業がないからか、今日まで積み上げて来たものをようやく発揮できるからかは、今の俺では分からなかった。
「2年4組で11時から劇やりまーす!良かったら来てください!」
看板を身持ち、衣装を身にまとって、ヒロインの実莉とツイン主人公の片方の早美怜と一緒に学校内を徘徊する。
「これって意味あんのかな?」
「無いでしょ。パンフレット見れば、分かるんだし・・・・」
「私たちだけが疲れるっていう無意味な事だね」
「てか、早美怜。お前、俺より目立つなよ」
辺りの人たちは最後にヒロインと結ばれる俺よりも早美怜の方ばかり見る。
それがほんの少しだけ悲しい。早美怜を見てるお前らに言いたい。もちろんこいつは顔は良いけど、中二病が発動するやつだぞ!それに間接キスって気づいた時に照れたり、虫にビビる可愛いやつなんだぞ!
あれ?なんで俺、早美怜の事褒めてんの?
そんな馬鹿な会話したり、考え事したりして、俺らは劇が始まる時間までただひたすらに学校内を徘徊し続けた。
そろそろ紅葉が綺麗に見える季節に俺たちの通う学校は文化祭がある。今日と明日の2日構成で今日は丸一日仕事が詰まっている。
最初は看板を持って客集め、その後に5回の劇。
明日は午前で仕事が終わるので今日さえ頑張れば実質終わったも同然だ。
カバンの中身を確認して、忘れ物はないかと確認する。忘れ物なんて言語道断!もし衣装なんて忘れたらクラスメイトから滅多打ちにされるぞ。
「よし、行こうか」
そうして俺はいつも通り、義妹を2人連れて学校へと向かう。
自然とその足取りは軽く、いつもの気怠さがない。それは今日が文化祭で、授業がないからか、今日まで積み上げて来たものをようやく発揮できるからかは、今の俺では分からなかった。
「2年4組で11時から劇やりまーす!良かったら来てください!」
看板を身持ち、衣装を身にまとって、ヒロインの実莉とツイン主人公の片方の早美怜と一緒に学校内を徘徊する。
「これって意味あんのかな?」
「無いでしょ。パンフレット見れば、分かるんだし・・・・」
「私たちだけが疲れるっていう無意味な事だね」
「てか、早美怜。お前、俺より目立つなよ」
辺りの人たちは最後にヒロインと結ばれる俺よりも早美怜の方ばかり見る。
それがほんの少しだけ悲しい。早美怜を見てるお前らに言いたい。もちろんこいつは顔は良いけど、中二病が発動するやつだぞ!それに間接キスって気づいた時に照れたり、虫にビビる可愛いやつなんだぞ!
あれ?なんで俺、早美怜の事褒めてんの?
そんな馬鹿な会話したり、考え事したりして、俺らは劇が始まる時間までただひたすらに学校内を徘徊し続けた。
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