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EPISODE54
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「うーん」
そんな唸り声を上げながら、病院の駐車場で俺は背伸びをする。
退院し、今から家に帰るところだ。そして、帰ったら俺はやることがある。
「気をつけてね。もう轢かれないように」
「うっす」
病院の先生に言葉を返し、車に乗り込む。車の中には俺と親父しかいない。母さんと紗奈ちゃんは家で待機、実莉はまだ引きこもっているようだ。
「んじゃ、我が家へしゅっぱーつ!」
親父がそう言いながら、車を走らせた。
「ただいまー」
そう言い、家に入る。何日ぶりだっけ?忘れちった。でも、めっちゃ懐かしく感じる。
実 家 の よ う な 安 心 感 !
って、ここ実家だよ!
そんな1人ボケツッコミをしていると、リビングから紗奈ちゃんと母さんが出てくる。
「おかえり!」
「修くん、今日の夜ご飯は何がいい?私がなんでも作ってあげるわよ」
「後で考えます!」
親父に荷物を渡し、俺は2階へ行く。
そして、実莉の部屋の前に着いた。
実莉が引きこもり状態になっているのは、俺のせいだ。なら、俺が引きこもりを脱却させるってのが筋だろう?
漢、修、行きます!
コンコンと、ノックをすると、凍ったような冷たい声で「何?」と、言われた。これは相当なもんだ。
「俺だ、修だ。悪かったな。あんな光景見せちまっt・・・」
俺が一晩中ずっと考えていた言葉のまだ50分の1の所で、部屋の扉がガチャって開き、中から実莉が出てきた。
そんな唸り声を上げながら、病院の駐車場で俺は背伸びをする。
退院し、今から家に帰るところだ。そして、帰ったら俺はやることがある。
「気をつけてね。もう轢かれないように」
「うっす」
病院の先生に言葉を返し、車に乗り込む。車の中には俺と親父しかいない。母さんと紗奈ちゃんは家で待機、実莉はまだ引きこもっているようだ。
「んじゃ、我が家へしゅっぱーつ!」
親父がそう言いながら、車を走らせた。
「ただいまー」
そう言い、家に入る。何日ぶりだっけ?忘れちった。でも、めっちゃ懐かしく感じる。
実 家 の よ う な 安 心 感 !
って、ここ実家だよ!
そんな1人ボケツッコミをしていると、リビングから紗奈ちゃんと母さんが出てくる。
「おかえり!」
「修くん、今日の夜ご飯は何がいい?私がなんでも作ってあげるわよ」
「後で考えます!」
親父に荷物を渡し、俺は2階へ行く。
そして、実莉の部屋の前に着いた。
実莉が引きこもり状態になっているのは、俺のせいだ。なら、俺が引きこもりを脱却させるってのが筋だろう?
漢、修、行きます!
コンコンと、ノックをすると、凍ったような冷たい声で「何?」と、言われた。これは相当なもんだ。
「俺だ、修だ。悪かったな。あんな光景見せちまっt・・・」
俺が一晩中ずっと考えていた言葉のまだ50分の1の所で、部屋の扉がガチャって開き、中から実莉が出てきた。
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