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第6章 ラクサスの牧場生活編
ベータ帝国会議
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帝国の奥に存在する会議室に小さな影あり、その影はツインテールで小柄な女性の影であり、つまりオランジュであった。
部屋の前にいる衛兵が敬礼する。
「衛兵ちゃんたちおつか~。入っていい?」
オランジュは会議に呼ばれたのだ。
衛兵は頷く。衛兵はオランジュがポップな見た目に似合わず冷酷な存在であるのかと言うことを理解しているので震えながら扉を開ける。
部屋の中には巨大な円卓があり、そこに数人の人物が着席している。オランジュはそこに知っている顔を見つけた。
「ん?ヴェールっちじゃん!怪我治ったの?よかったじゃ~ん。」
ヴェールはオランジュに声をかけられて嫌そうに顔を反らす。
「これはこれはオランジュさん。先日ま~たネクロマンサー使って魔王軍に攻撃仕掛けたと聞きましたがね。何です?敵討ちのおつもりですか?今どき流行りませんよそう言う古風なの。」
ヴェールは嫌味だけは前より増しているような気すらする。一度オランジュより手痛い目に合っているはずなのだが。
「そういうのじゃないんデスケド。まあ、アタシがいればどうにでもなるんデスケド?あ!そうだ。ラクサスと遊べたよ?まぁでもあれに負ける人の気が知れないよね~。」
「負けたわけではないです。そもそもあの男が勝手にクラーケン何か目覚めさせたから邪魔があったのでね。最初からサシでやれば100%勝利できていましたがね。」
「ふぅ~ん。アタシ弱者の気持ち分かんないし。まぁほら、アタシ最強だから~!」
ヴェールはオランジュを無視している。もう関わりたくないと言った心境なのかもしれない。
奥にいた赤髪の女性はそれを汲み取ったのかオランジュに声をかける。
「まぁいい。とりあえず座れ。」
「お~!ルージュっちじゃん!これまた珍しい顔だね。おつ~!」
「珍しいも何もつい3ヶ月前に会ったばかりだろう。そう言う言葉は10年会ってない奴に言うことだ。」
「あ~そう言えばそうかも?まぁいいじゃん。どうせこの7人で会うのなんて中々ないビッグイベントだよ。」
ルージュと呼ばれた女が呆れた顔をするもオランジュには一切響かない。
するとルージュの横に座っていた大男が机を拳で叩く。
「とっとと座れやメスガキが!話が進まねぇだろ!」
「はぁ?何でアンタみたいなデカブツが命令できるわけ?ブルち。」
「ぶっ殺すぞ!お前ら共々あの悪魔野郎に尻尾向けて逃げ出してる敗北者の分際でよくもまぁ頭と胴体が仲良く繋がってるわな!あ!?」
「ったくうるさいんデスケド!アンタみたく戦場に出ないで上から命令してる人に言われたくない!」
オランジュはブルを睨みつけながら渋々座る。ヴェールが苦笑いしながら言うことには
「まぁいいではないですか。我々の目的は一つ。その為に虚構でも人間関係を構築することは重要ですよ?」
「ま、そうだね。」
するとルージュが手を叩いて言う。
「さぁ。とりあえず落ち着け。会議が進まないだろう。」
「む。ごめんねルージュっち。」
ルージュは手を組んで言う。
「という訳でとりあえず会議を進めるか。魔王軍を滅ぼすための方法のな。」
「あ~やっぱそれか~…てか4人しか集まらんかったのね。」
オランジュはヴェールに顔を向けるとヴェールは苦笑して。
「一人は研究所に閉じこもり、もう片方は教会で寝てます。残ったのは…何してるんでしょう。」
「ったく情けねぇ野郎どもだ。お前等は欠席せず来てるだけマシか…まぁお前らが欠席したら遂に終わりだと思うがな!」
「それとは?聞いたぞオランジュ。また勇者が勝手に攻めに行ったと…」
「あのねルージュっち。あれはさ…ネクロマンサーが勝手にやった尻馬に乗った形なんだって。」
ルージュは深く頷いて
「あぁそう言うことか…まぁ勇者は私がきちんと育成する。そうでもないと不十分な状態で出てきかねないからな。ブル。資金の方はどうだ?」
ルージュはブルの方を見て言う。
「あぁ…とりあえず当分の金回りはいい。例の商会と手を組めてデカい収入減が出来たからな。ガハハ、まさにあちらさんも驚いてるだろうよ。まさか己で首を絞めてるなんざ。」
「笑ってるけどどうせ碌な商売じゃないんじゃない?ブルち」
オランジュは渋面を作って言う。するとブルはニヤリと笑みを浮かべて。
「当然だな。真正面から商売を挑んで大金が手に入るわけがない。それは向こうの商会も一緒だ。だから正直帝国の帳簿におおっぴらに書けねぇようなアングラ内容がメインだ。表向きは染料とか繊維とか売ってることになってるけどな。それでヴェールさんよぉ。ちゃんと育成はしてるんだろうな。ヴェール先生よぉ!」
するとヴェールはメガネを挙げて。
「当然ですねぇ。正直彼らは私の想像をはるかに超える活躍をしています。ルージュさんの言っている勇者にぜひとも協力できるでしょう。」
「うん。とりあえずこれで当軍の勇者育成は軌道に乗り始めたということでいいのかな?ヴェールはより強さを求めて、ブルは感づかれないように気を付けて、オランジュは…まぁ自由にやってていいよ。でもまたちょっかい出す真似だけは止めてくれ。あちらに説明するのも一苦労なんだ。」
「へい。了解しました。」
「あぁ。分かったよ。」
「は~い!とりあえずそうしておきま~す。」
「じゃあとりあえず解散で良さそうだな。」
そう言って4人の一団はひとまず解散することになった。
部屋の前にいる衛兵が敬礼する。
「衛兵ちゃんたちおつか~。入っていい?」
オランジュは会議に呼ばれたのだ。
衛兵は頷く。衛兵はオランジュがポップな見た目に似合わず冷酷な存在であるのかと言うことを理解しているので震えながら扉を開ける。
部屋の中には巨大な円卓があり、そこに数人の人物が着席している。オランジュはそこに知っている顔を見つけた。
「ん?ヴェールっちじゃん!怪我治ったの?よかったじゃ~ん。」
ヴェールはオランジュに声をかけられて嫌そうに顔を反らす。
「これはこれはオランジュさん。先日ま~たネクロマンサー使って魔王軍に攻撃仕掛けたと聞きましたがね。何です?敵討ちのおつもりですか?今どき流行りませんよそう言う古風なの。」
ヴェールは嫌味だけは前より増しているような気すらする。一度オランジュより手痛い目に合っているはずなのだが。
「そういうのじゃないんデスケド。まあ、アタシがいればどうにでもなるんデスケド?あ!そうだ。ラクサスと遊べたよ?まぁでもあれに負ける人の気が知れないよね~。」
「負けたわけではないです。そもそもあの男が勝手にクラーケン何か目覚めさせたから邪魔があったのでね。最初からサシでやれば100%勝利できていましたがね。」
「ふぅ~ん。アタシ弱者の気持ち分かんないし。まぁほら、アタシ最強だから~!」
ヴェールはオランジュを無視している。もう関わりたくないと言った心境なのかもしれない。
奥にいた赤髪の女性はそれを汲み取ったのかオランジュに声をかける。
「まぁいい。とりあえず座れ。」
「お~!ルージュっちじゃん!これまた珍しい顔だね。おつ~!」
「珍しいも何もつい3ヶ月前に会ったばかりだろう。そう言う言葉は10年会ってない奴に言うことだ。」
「あ~そう言えばそうかも?まぁいいじゃん。どうせこの7人で会うのなんて中々ないビッグイベントだよ。」
ルージュと呼ばれた女が呆れた顔をするもオランジュには一切響かない。
するとルージュの横に座っていた大男が机を拳で叩く。
「とっとと座れやメスガキが!話が進まねぇだろ!」
「はぁ?何でアンタみたいなデカブツが命令できるわけ?ブルち。」
「ぶっ殺すぞ!お前ら共々あの悪魔野郎に尻尾向けて逃げ出してる敗北者の分際でよくもまぁ頭と胴体が仲良く繋がってるわな!あ!?」
「ったくうるさいんデスケド!アンタみたく戦場に出ないで上から命令してる人に言われたくない!」
オランジュはブルを睨みつけながら渋々座る。ヴェールが苦笑いしながら言うことには
「まぁいいではないですか。我々の目的は一つ。その為に虚構でも人間関係を構築することは重要ですよ?」
「ま、そうだね。」
するとルージュが手を叩いて言う。
「さぁ。とりあえず落ち着け。会議が進まないだろう。」
「む。ごめんねルージュっち。」
ルージュは手を組んで言う。
「という訳でとりあえず会議を進めるか。魔王軍を滅ぼすための方法のな。」
「あ~やっぱそれか~…てか4人しか集まらんかったのね。」
オランジュはヴェールに顔を向けるとヴェールは苦笑して。
「一人は研究所に閉じこもり、もう片方は教会で寝てます。残ったのは…何してるんでしょう。」
「ったく情けねぇ野郎どもだ。お前等は欠席せず来てるだけマシか…まぁお前らが欠席したら遂に終わりだと思うがな!」
「それとは?聞いたぞオランジュ。また勇者が勝手に攻めに行ったと…」
「あのねルージュっち。あれはさ…ネクロマンサーが勝手にやった尻馬に乗った形なんだって。」
ルージュは深く頷いて
「あぁそう言うことか…まぁ勇者は私がきちんと育成する。そうでもないと不十分な状態で出てきかねないからな。ブル。資金の方はどうだ?」
ルージュはブルの方を見て言う。
「あぁ…とりあえず当分の金回りはいい。例の商会と手を組めてデカい収入減が出来たからな。ガハハ、まさにあちらさんも驚いてるだろうよ。まさか己で首を絞めてるなんざ。」
「笑ってるけどどうせ碌な商売じゃないんじゃない?ブルち」
オランジュは渋面を作って言う。するとブルはニヤリと笑みを浮かべて。
「当然だな。真正面から商売を挑んで大金が手に入るわけがない。それは向こうの商会も一緒だ。だから正直帝国の帳簿におおっぴらに書けねぇようなアングラ内容がメインだ。表向きは染料とか繊維とか売ってることになってるけどな。それでヴェールさんよぉ。ちゃんと育成はしてるんだろうな。ヴェール先生よぉ!」
するとヴェールはメガネを挙げて。
「当然ですねぇ。正直彼らは私の想像をはるかに超える活躍をしています。ルージュさんの言っている勇者にぜひとも協力できるでしょう。」
「うん。とりあえずこれで当軍の勇者育成は軌道に乗り始めたということでいいのかな?ヴェールはより強さを求めて、ブルは感づかれないように気を付けて、オランジュは…まぁ自由にやってていいよ。でもまたちょっかい出す真似だけは止めてくれ。あちらに説明するのも一苦労なんだ。」
「へい。了解しました。」
「あぁ。分かったよ。」
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