【完結】邪神の呪い〜ベテラン冒険者の俺、モンスターに掘られ雌にされる〜

金盞花

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8.ミノタウロス(前編)

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 幸いにもパーティリーダーと俺との逢瀬は誰にもバレていなかった。
 俺が長らく戻って来なかったのは俺が腹を壊していて、彼がずっと付き添っていただけと仲間には説明されていた。俺も秘密を守る為にそれに乗っかった。真実を言うのが正しいことだとは限らない。
 俺は心配されつつも、休息を終えた俺達はキャンプを片付けて目的地へ向かった。

 お互いに関係を秘めながら、俺達はとうとうダンジョンの最深部へとやって来た。
 そこにある部屋に俺だけが踏み入り、他の冒険者達は外の通路、曲がり角で身を隠しつつ待機する。本当はもっと遠くに居た方がいいと提案したのだが、一応視線は通っておいた方がいいと戦士が主張しこうなった。

 部屋の中心にある祭壇へと俺は歩を進める。あの後誰も来ていないらしく、男根のような形状の神具にはまた埃が積もっていた。
 俺は深呼吸をしてからそれを手に取り、埃を拭き取って元の位置に戻した。その途端、あの荘厳な声が再び脳内に響いた。

『また来たのか、人の仔よ。汝の信仰、誠に大義である』
「今日はあんたに話があって来た。かつて貰ったこの力を返したい」
『何だと……!?』

 声には動揺と共に怒りが滲んだ。

『汝の望み通り迷宮攻略に役立つ力を授け、探索を楽しみ、子宝にも恵まれた。にも関わらず、もう力は不要と申すか』
「ああそうだ。だから呪いの方も消してくれ」
『呪い?』
「その……モンスターが俺を見て発情してくるの、お前の所為だろ。あと多分、子供産める身体にしたのも。勘弁してくれ」

 そう言った後、暫く沈黙があった。気分を害しただろうか。だが次の瞬間、あの重厚な声が楽しげに笑った。それは嘲笑であり、同時に背筋が凍るような恐ろしさも孕んでいた。

『そんな都合の良い話が出来ると思うているのか?』
「なっ……!?」
『ああ、だが良い。汝はこれまで我を愉しませた。それに免じて、汝の意識も改竄してやろう。性の悦びを素直に求めるようになれば、この迷宮は天国であろう?』

 直後、俺の頭の中で黒い光が弾けた。その瞬間から俺の肛門がヒクヒクと戦慄いた。太い物を咥えたくて仕方ない。同時に腹の奥がキュンキュンと激しく疼く。激しい性欲に俺は立っていられずその場に膝を付いた。

「うぁっ……!」
『では、今後も子孫繁栄に励むがよい』
「ま、待て!」

 そして頭の中の声は消えた。それから何度呼び掛けても反応は無かった。残されたのは我慢の困難な強い情欲だけだ。
 俺は何とか立ち上がり、仲間の元へと戻る。だがその足取りは覚束無く、一歩進むごとに尻穴が疼いて思わず声が漏れた。子宮も熱を帯びてキュンキュンするし胸の方も痛いくらい張りつめているのが分かる。乳首がビンビンに勃起しており服に擦れるだけで甘い吐息が出てしまう始末だ。
 俺の身体は完全に発情していたのである。

「えっと……済んだんですか?」

 幸いにもパーティリーダーである戦士は俺の変化に気付いておらず、他の仲間達も同様だったようで何も言われずに済んでいたのだけが救いだ。
 そして声が聞こえていたのは俺だけだったらしい。冒険者達は何が起こったのか分からず混乱していた。

「ああ、もう終わった。残念ながら交渉決裂だったが……一旦帰って、次の策を考えよう」

 俺は心配させまいと平静を装おうとしたが、それが逆に仇となったのか皆から変な目で見られてしまった。だがそれはいつもの怪訝そうなものではなく、むしろ熱っぽい眼差しで俺の全身を舐め回すように見ていたような気がした。その視線にすら感じてしまい股間が反応してしまう。
 元来た道を歩き出したが、俺の熱は全く治らないどころかどんどん悪化していくように感じた。動けば動く程乳首や尻穴が気になってしまう。

「あの……大丈夫ですか?」

 神官の少女が歩きながら声を掛けてきた。この子も暫く見ない間にかなり大人びたように思うが、性根の優しさは変わらないらしい。
 だが俺が生唾を飲み込んだのは彼女の膨らんだ胸元に眼を奪われたのと、こんな子に軽蔑されながら尻を弄られたいと瞬間的に思ってしまったからだ。男として襲いたいと思わない辺り、俺は雌として調教され切ってしまっていた。

「ああ、大丈夫だ……」

 俺はなるべく平静を装ってそう答える。だが実際には歩くだけでも精一杯で膝が笑いっぱなしだったし乳首は擦れて痛いくらい勃起していたし尻穴なんてひくつきまくっていた。そんな俺の一挙手一投足を仲間達に見られていると思うとそれだけで興奮してしまうのだ。

(はぁ……♡ どうしよう……♡)

 早くこの疼きを何とかしないと気が狂ってしまいそうだ。戦士を誘おうにもこんな所で、周囲に仲間も居る状態では声を掛けることすら出来ない。かと言ってダンジョンを出て街に戻るまで我慢し続けるなど想像しただけでおかしくなりそうだ。
 せめてあの森のフロアに戻れば1人になれる。それだけを心の糧に、俺は曲がりくねった迷宮の通路を冒険者達と進んだ。

 そうこうする間に大きめの部屋に着いた。行きでは特に何も無かった、石造りの部屋に謎の円柱が幾つか立っている空間だった。
 だがそこに足を踏み入れた瞬間、先頭に立っていた斥候が手を上げてパーティを制止する。直後、重い足音と微かな地響きが伝わった。

 埃っぽい空気の中に浮かび上がる影は見上げる程大きい。俺達なんかより遥かに筋骨隆々とした強靭な肉体に、立派な角を持った牛の頭。
 巨大な斧を持ったミノタウロスが3匹、彷徨きながら周囲を探るように鼻を鳴らしていた。

 彼らは何かを感じ取っているかのように息が荒いが、まだこちらには気付いていないようだ。こちらはパーティと言えど巨体を3匹相手にするのは骨が折れる。
 隠れながら回避して進もうと、無言で斥候がハンドサインで示し、俺達は頷いた。身を低くし、足音を殺して円柱に身を隠しながら気付かれないようにして進む。

 重い腹が苦しいが、他の潜伏行動が苦手なメンバーもフォローしながら俺達はミノタウロスの眼を掻い潜りながら半ば辺りまで進む。緊張感が凄まじかったが、そんな途中で俺は気付いてしまった。
 ミノタウロスは勃起していた。巨体に相応しい、杭のような肉棒が腰布をはっきりと持ち上げている。彼らが少し苛立っているように見えるのはその所為でもあるだろう。
 円柱に隠れつつ横を見ると、側にいる神官も同じ物を見たのか少し顔を赤らめていた。

「はぁ……♡」

 俺は周囲に気付かれない程度に押し殺しつつも熱い吐息を漏らしてしまった。
 だって、あんなに大きくて硬い雄の象徴を見たら子宮が疼いてしまうに決まっている。早くあれで滅茶苦茶に突かれたい。そんな欲望ばかりが頭を占めていく。
 今はそれどころではない、それにあんな太い物を突っ込まれたら本当に尻が壊れてしまうと何とか振り払おうとするものの、一度意識してしまうとその事しか考えられなくなってしまう。

(あぁ……欲しい♡)

 隠れて進みながらも欲求は昂る一方だ。このまま通過してしまったらアレを突っ込まれることは出来ない。だが捕まったら酷い目に遭うことは確定していた。
 俺だけでなく冒険者達もただでは済まないだろう。だからこのまま進むしかない。それは分かっている。

 ミノタウロスの眼を盗んで円柱から円柱へと1人ずつ走る。既に向こう側には戦士や斥候達が待っており、タイミングを見て手招きしていた。足が遅い魔術師も必死に走って通過した。残るは俺と神官だけだ。
 今だ、と斥候が手招きする。俺は必死に走った。だが腹は重く、そして欲望と疲労が注意力を奪っていた。

「わっ……!」

 途中の小さな段差に躓いて俺はつんのめった。身体能力が強化されていなければそのまま倒れていただろう。その勢いで走り切れば隠れられたろうが、俺は思わず声を上げてしまった。
 その声に反応してミノタウロスが一斉にこちらを向く。俺は驚きと恐怖で足を止めてしまった。ああもう終わりだ。駆け寄って来る巨体を見て何故か俺の口角は上がった。

「仕方ない、戦うぞ!」

 だがそんな状況でも若き戦士は勇猛果敢に叫んだ。パーティメンバーはその言葉を受けて物陰から飛び出す。俺もハッと我に返ると剣を抜いた。
 幾ら発情の呪いが掛かっているとは言え、戦闘力増強の加護もあるのだ。ちゃんと戦えばもしかしたら勝機があるかもしれない。
 犯されたいが死にたくはない。仲間を失いたくもない。どんなに無様な姿になろうとも、その気持ちは本当だった。
 ——本当だった、が、だからといって成就するとも限らない。

「きゃああぁっ!」

 位置的に孤立し、フォローが間に合わなかった神官が1匹のミノタウロスに捕まる。そしてそのまま組み敷かれ、身動きが取れなくなってしまった。抵抗虚しく服を破かれた彼女は哀れにも犯され始めたのだ。
 ミノタウロスの巨根がいたいけな少女の小さな穴に捩じ込まれるが、他のミノタウロスの陰となって以降はよく見えなかった。

「あ……あぁ……♡」

 俺はその光景を見て思わず息を荒らげてしまった。一瞬の内にあの清廉な神官の少女が目の前で陵辱されているという非現実的な光景は俺を興奮させるには十分だったし、何よりその行為自体にも興味があった。
 だが同時に仲間を救わねばならないという気持ちもある為、葛藤する気持ちを抑えきれなかった。

「きっ……さまぁああ!!」
「お、おい待て!」

 そんな中、温厚でお人好しな戦士が激怒するのを初めて見た。仲間が制止するのも無視して1人で剣を構え、敵に突っ込んで行く。俺達も後に続くが恐らく間に合わない。
 無謀過ぎる突撃だったが、彼も頭に血が昇ったのだろう。これまでの戦士と神官の仲睦まじい様子を思えば無理も無かったが、だからと言って考え得る限り最悪の一手だった。
 後方から弓矢と火の玉が飛び、ミノタウロスの1体は蹈鞴を踏む。だが残る1体は突っ込んで来る戦士を完全に捉えていた。

「——ぐあっ!?」

 巨体から繰り出される斧の一撃は戦士を跳ね飛ばし、彼の身体は柱に叩き付けられた。そのまま地面に倒れ伏し、動けなくなる。その拍子に剣も手から離れてしまった。それをミノタウロスが牛の蹄状の足で踏むと容易くへし折れてしまう。
 武器を失った彼に最早抵抗する手段は無く、ミノタウロスはその身を持ち上げると神官同様に服を破っていった。

「お、おい、何すんだ……?」

 俺の近くまで駆け寄って来ていた斥候が呆然と震える声を漏らす。弓士と魔術師は必死で攻撃をして阻止しようとするも、もう1匹が斧を振るってその攻撃を防いだ。フゴフゴと鼻を鳴らして何やら言い合っている。どうやら仲間意識はあるらしい。
 戦士は顎を掴まれて宙吊りになり、殆ど全裸の状態で何とか手を振り解こうとしていた。だがもう力もロクに入らないのだろう、為す術は無い。
 筋肉が弛緩しているのかそれとも恐怖によるものか、彼の露わになった肉棒からジョロロロ……と水が流れ出るのが遠目に見えた。

 頼りになるパーティーリーダーが捕まり、失禁までしている。回復の要である神官は犯されてもう声も聞こえず、ただミノタウロスの大きな背中が規則的に動いているのが見えるだけだ。
 そして目の前にはこちらを睨む巨体。残された冒険者を絶望させるには充分な光景だった。

「あっ……あぁ……」

 俺は恐怖と、そして何故か悦びに震えた。股間から漏れ出した愛液が下着を濡らしているのを感じる。
 残る3人の冒険者は既に戦意を喪失していた。皆絶望に満ちた顔でただただミノタウロスを見つめ、武器を握る手も弱々しいものだった。

 そんな俺達の視線の先で、戦士を捕らえたミノタウロスは彼の足を割り開いて自分の肉棒へと押し当てた。だが女性の膣でも限界以上だろうに、慣らされていない尻穴がそんな物を受け付ける筈が無い。戦士の痛々しい悲鳴が響いた。

「ああぁっ! 痛いっ! やめ……やめろぉおおおぉっ!」

 だがミノタウロスは聞く耳を持たない。強引にねじ込むように挿入していくと、戦士の悲鳴が更に大きくなった。痛みに耐えかねた彼は更に失禁してしまっていたが、その温かい液を浴びて興奮したのかよりいっそうミノタウロスの腰の動きが激しくなったようだ。
 そしてとうとう根元まで入ると同時に大量の精液を放出したらしかった。肉棒から勢い良く放たれた白濁色の液体は接合部から溢れ、飛び散り地面に染みを作った。そこには紅も混じっていた。
 その光景を見て俺はゴクリと音を立てて生唾を飲み込んだ。残った1匹のミノタウロスがゆっくりとこちらに歩み寄って来る。

「いや……いやぁぁああ!」
「お、おい、ちょっと待て!」
「す、すまん、ごめん、ごめんな……!」
「チッ……! くっそぉ……!」

 あまりの恐怖に耐えかねて魔術師が悲鳴を上げて逃げ出した。弓士はそれを止めようとするも、斥候も及び腰で誰にだか分からない謝罪を繰り返しながら走り去る。
 弓士も逡巡しながらも弓を構え、矢を放った。だが恐怖で狙いが定まらないのか、距離は近いのに矢は大きく外れてミノタウロスの遥か頭上へ飛んで行く。

「……お前も逃げろ」
「え!?」
「2人は残念だが助からない。だがお前達は逃げて、生き残れ」

 俺は弓士の前に立って言った。これが一番生存者が多く残る選択だ。この状態で戦っても勝ち目は無い。
 だが仲間を見捨てるのは抵抗があるらしく、弓士は躊躇する。その間にもミノタウロスはすぐ側まで接近していた。その強い雄の匂いが鼻腔を擽り、俺も恐怖とは別の理由で膝が崩れ落ちそうになる。

「……早く行け!」
「分かった……すまない、必ず助けに来る!」
「いやいい、気にするな」

 弓士は名残惜しそうに言いながらも駆けて行った。
 ミノタウロスはその後を追わない。俺のことを見詰めて鼻息を荒くしていた。俺が全ての元凶だと分かっているようだった。
 俺もしっかりとそれを見返し、恐らく仲間達がこのフロアを出て行くまでの時間を稼ぐと、剣を床に捨てた。
 そして自ら鎧を外して落として行き、服も脱ぎ去る。最後に染みの付いた下着も下ろし、俺は淫らな身体を全て曝け出した。
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