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セクハラ、パワハラしてくる上司を成敗した話①
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今から十年以上前のお話です。
事務職をしていた頃、大嫌いな上司がいました。
当時二十代半ばで、中途採用だった私。
入社してすぐに歓迎会を開いていただいたのですが、下戸な上に元々車で通勤していたので、飲み会が終わってからお店の駐車場へ向かいました。
車に乗り込もうとしたところ、当時四十代後半だった上司に声をかけられました。
「悪いけど、駅まで乗せて行ってもらえないか」
お酒の入った男の人と二人きりになるのは怖かったのですが、上司だし、今後のことを考えるとうまく断れなくて送ることになりました。
まだ入社したばかりの私に、上司は世間話をするようにこちらに向かってピースサインをしてきました。何の脈絡もなく、唐突に口から発せられた言葉は
「これでどうだい?」
これです。
一体何を言ってるんだこの酔っぱらい。と、冷めた心の中の私が言いました。
「は?」
「君、すごく可愛いね。一晩これくらいとかどう?」
「何言ってるんですか。もう駅ですよ」
変な汗をかきながら、そう返しました。
それでも、上司のにやにやした顔は変わりません。思い出すのも気持ち悪いですが、彼は続けます。
「駅の近くにホテルがあるんだよ」
あまりの気持ち悪さに、思わず無視したまま駅の交番前で車を停めました。
「つきましたよ」そう顔も見ずに告げる私に、苛立ちを隠さず舌打ちしながら降りていきます。
努めて平然と見えるようにしましたが、ハンドルを持つ手は震えていました。
「休み明け、どうなるんだろう」
そう心配になりました。そして月曜日。
案の定、酷い嫌がらせが始まったのです。
事務職をしていた頃、大嫌いな上司がいました。
当時二十代半ばで、中途採用だった私。
入社してすぐに歓迎会を開いていただいたのですが、下戸な上に元々車で通勤していたので、飲み会が終わってからお店の駐車場へ向かいました。
車に乗り込もうとしたところ、当時四十代後半だった上司に声をかけられました。
「悪いけど、駅まで乗せて行ってもらえないか」
お酒の入った男の人と二人きりになるのは怖かったのですが、上司だし、今後のことを考えるとうまく断れなくて送ることになりました。
まだ入社したばかりの私に、上司は世間話をするようにこちらに向かってピースサインをしてきました。何の脈絡もなく、唐突に口から発せられた言葉は
「これでどうだい?」
これです。
一体何を言ってるんだこの酔っぱらい。と、冷めた心の中の私が言いました。
「は?」
「君、すごく可愛いね。一晩これくらいとかどう?」
「何言ってるんですか。もう駅ですよ」
変な汗をかきながら、そう返しました。
それでも、上司のにやにやした顔は変わりません。思い出すのも気持ち悪いですが、彼は続けます。
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「つきましたよ」そう顔も見ずに告げる私に、苛立ちを隠さず舌打ちしながら降りていきます。
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「休み明け、どうなるんだろう」
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案の定、酷い嫌がらせが始まったのです。
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