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第四章

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「じゃあ、今度は歌乃ちゃんがくぱぁしてるところを、牡丹ちゃんの指でキュッキュしてあげようか?」
「ひゃんっ! ああぁんっ!! 雄介ずるいんだぉ~! 歌乃ばっかしイっちゃうんだっおおおおおおおおぉぉぉんっ!!」
「ごめんごめん! じゃあ次は牡丹ちゃんの番にしよう!」
――おい雄介! もう日付が替わったぞ!――
「え? もう、そんな時間かよ……」

 遠隔オナニーでもポイントが稼げることが判った後、僕らはそのまま画面越しのオナニーを続けていた。
 というか、有料ライブチャット感覚でめっちゃエロい指示を出すのに嵌ってしまって、散々ふたりをイカせまくっていたら時間が経つのも忘れてしまったのである。
 一晩中でも続けていたかったけど、泣く泣く僕は彼女たちにサヨナラを伝える。

「じゃあ、続きは明日の放課後で!」
「バイバイ、雄介ぇ~!」
「おやすみなさい雄介殿!」

 スマホの画面がブラックアウトし、至福の一時が終了した。

「それじゃ、ランキングを見るとするか」

――1位プレイヤーA、530ポイント――
――2位プレイヤーB、340ポイント――
――3位プレイヤーG、245ポイント――
――4位プレイヤーC、240ポイント――
――5位プレイヤーD、240ポイント――
――6位プレイヤーE、240ポイント――
――7位プレイヤーF、170ポイント――
――8位プレイヤーH、55ポイント――
――9位プレイヤーK(猪狩雄介)、55ポイント――
――10位プレイヤーI、ポイント50――
――11位プレイヤーL、0ポイント――

――これより脱落――
――12位プレイヤーJ(木本庄三郎)、-265ポイント――

「ふぅ……なんとか最下位は逃れたか」

 と、安堵のため息をつく僕に対して、

――よし! 順位が2つ上がって9位だ――

 めっちゃポジティブな宇津井。

「よろこんでいる場合じゃないだろう宇宙人! 上位陣からは昨日より引き離されているんだぞ?」

――だが、毎日1つずつランクアップしていけば、最終的には一位になれるではないか?――

「そう簡単にいくかぁ? とりあえず、明日は歌乃ちゃんと牡丹ちゃんの処女を美味しくいただいたとしても現状の6位にすら届かないじゃんよ?」

 ふたりとヤレれば、たぶん130ポイントは入るだろう……牡丹ちゃんは房中術の使い手だしアナルもいけるならさらに5ポイントで今までの分も合わせて190ポイント。
 6位が240だし、7位の170の奴だってまったくポイントを稼がない訳がない。

――いや、まだそのふたりとはやらない方が良いだろう――

「なんで?」

――敵か誰だか分からない状況では、所有権フラグを持つのは危険だ。いつどこで寝取られポイントを奪われるか分からないからな――

 そんな保守的な戦いを続けていたら、2週間後にはかなり引き離されていやしないのか?

――それに、初めての脱落者がマイナスポイントになっている。

「これって捕まえた用務員のオッサンが寝取られたってことだよな?」

 脱落者は氏名とプロフィール写真が晒されるみたいで、ランキング12位にはあの用務員のフルネームに上半身裸の姿が掲載されていた。
 しかもマイナス265ポイントって、たぶん3人は寝取られたってことだよな?
 氷室伊紫苑以外にも2人の被害者が居たという事なのだろうか?
 てか、紫苑もあの後だれかにNTRセックスされたってことになる。

――ポイントから見て一位の奴に寝取られたとみて間違いないだろう――

「えっ、でも紫苑は学園長に任せた……って、もしかして?!」

――学園長は管理職であって、教師ではないからその可能性は高い――
――もしくは氷室伊紫苑以外の脱落者の女を学園長以外の誰かが寝取ったとも考えられるが、状況から見てあまり現実的ではないな――

「ちくしょう! 僕はわざわざライバルに塩を送るようなマネをしでかしたのかよ」

 くっそ! あの時、慌てて教室なんかに行かなきゃよかった。
 そうすれば、一条院に邪魔されないで氷室伊を僕が寝取ることだって出来たかもしれない。
 しかし、宇津井の考えは違うようで。

――そうとも限らないぞ? これで学園長が1位の可能性が高いと分かった――

「そうか学園長の女を寝取れば、一気に逆転できる!」

――慌てるな雄介。相手は一位だ。そう簡単に寝取ることのできる相手ではないだろう――
――状況次第だが、まずは情報を公開して他のライバルに襲わせるのも一つの手だ――

「それじゃあ、今度は一位以外の奴にまた塩を送るのと一緒じゃんよ」

――そう簡単に事が運ぶなら問題だが、現実はライバル同士の潰し合いになるだろう――
――何故なら、寝取られ側は100ポイント失うが寝取り側は50ポイントしか得られない――

「確かにライバル同士でつぶし合えば、こっちは何もせずに連中のポイントは減ってくかもな。でもおまえ、学園長は簡単には寝取られないって言ったじゃんよ?」

――だから、そう簡単には事は運ばない。だが、通常の性行為でのポイント稼ぎもまた難しくなる。寝取ってやろうと待ち構えているライバルの目が厳しくなるからな――

 となると、僕らが出来ることは……。

「とりあえず明日は学園長が学生に手を出してるってSNSに……」

――いや、それを行うにはまだ早い――
――まずは昨日から言っているが、一年男子のリーダーと交渉する方を優先させよう――
――向こうも3位から陥落して、焦っているに違いない――

「そう簡単に話に乗ってくるかなぁ?」

――場合によっては学園長の事を話して奴の女を襲わせるなり、男子学生のセックスの邪魔をして、協力するようにプレッシャーをかける場合も考えられる――

「何だか、姑息な作戦ばっかり……」

 最初にこの予選会の話を聞いたときは、JKといっぱいハメハメした方が勝ちという夢のあるゲームだと思ってたのに、勝ち抜くためには汚いやり口に手を染めないとならないなんて。
 しかも、寝取られ防止だとか言って、ここ二日間一回もセックスしていないじゃないか!
 これじゃあ、先週までのただれた性生活の方がよっぽど充実してたし。

「はぁ、いつになったら僕はセックスできるんだ?」

――それは状況次第だな。出来れば最終日まで手持ちの駒は温存しておくに越したことはない――

「はぁ、やってらんねぇ……」

 僕はそれ以上、宇津井と話すことは無いと思い、ベッドに突っ伏した。
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