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第一章
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中央棟一階、玄関を挟んで職員室の反対側に食堂と売店がある。
わざわざ隣の棟まで妹の弁当を取りに行ってから戻ってきたのはまったく無駄な時間だったな。
まったく、妹の疑い深さには困ったもんだ。
しかも、僕の事情を知ってるこいつからクラスメイトには手を出すなと釘を刺される始末。
それなのに、一緒に食堂に来たこいつの友人3人ともみんな可愛い子ばかり。
その中の加代子ちゃんという、ショートボブの子がキラキラした羨望の眼差しを僕に向けている。
なんかすっげぇ簡単に落とせそうだけど、ヤッたら玖瑠美に殺されるかもしれん。
「お兄さんって、毎日玖瑠美ちゃんのお弁当作ってあげてるんですよね?」
「ああ、うちの母さん朝早いから」
「でもでも、栄養バランス考えて学食じゃなくてお弁当持たせてるんですよね? すごく妹思いのいいお兄さんだなぁ~って♡」
「外面《そとづら》だけ良いんだようちのバカ兄貴は」
「くるみんお兄さんの前でも同じなんだねぇ! ホントは大好きなのに、いつも強がってるとばかり思ってた」
「珠美ちゃん、こいつうちではもっと野生の猿みたいだから」
「おいっ!」
「……(笑)」
妹に頭を叩かれた僕を見て、それまで無口だったセンター分けの和風美人が口元に手を添えてお上品に忍び笑い。
この子の名前だけ分からんな。
まぁ手を出せないから関係ないか。
とまぁ、和やかに弁当を喰ってる場合じゃねぇ!
この子たちの情報集めても役に立たないんだから、何か役に立ちそうな情報を引き出せないもんかな?
「あの、ちょっとみんなに聞きたいんだけどさ。二年の美波先生や立花先生の事とか何か聞いたことない?」
「うーん、美波先生は美人だけどどんくさいってことくらいしか……、珠美なんか知ってる?」
「男子にはひそかに人気あるみたいですよぅ~。立花先生は4月当初はイケメンって話題になったけど、今は食堂の桐生様が……」
珠美ちゃんが向けた視線の先では、何やら女学生たちの人だかりが出来ている。
どうもカウンターの奥にある調理場を覗き込んでるようだけど。
「なにあれ?」
「5月の連休明けから来るようになったんですけど、若手俳優の檜川豪憲《ひかわごうけん》・通称ゴウくんに激似過ぎて、初めのうちはテレビのドッキリなんじゃとか……」
4月に着任したばかりの立花、5月になって現れた桐生。
どちらも怪しい。
この学園が会場になるのは前々から分かってたみたいだし、なんせこの時期に開始になったのも僕がサクラの性戦士《サーバント》に選ばれ待ちしていたからという事情もある。
もっと早く僕らが結ばれてたら、僕自身が4月から偽学生として潜入していたかもしれないと宇津井も言ってたくらいだし。
なんせ、日本を陰から支配する宇宙人の代理となる存在なんだから、予選を勝ち抜くためにイケメンに整形くらいしててもおかしくはない。
「ちょっと見てくる」
「え? もしかしてお兄さんってそっち系?!」
「違う違う! 兄貴はゴウくんファンなんよっ?」
妹の頓珍漢な助け船で彼女らによりいっそう誤解を受けてそうだが、攻略対象じゃない女子共はほっといて人だかりしているカウンターへ向かう。
女子の間を分け入っていくわけにもいかないので背伸びして奥を覗き込むと、洗い場の方で一生懸命に寸胴を洗うスラっとした大男の背中が見えた。
「きゃっ?! こっち見た!」「あんたを見たんじゃねぇしっ!」「きゃあきゃあ!!」
拳でワイルドに額を拭う姿がめっさキマってる!
マジで20代人気若手俳優のゴウくんそっくりだな。
逆にクリソツすぎて気持ち悪いくらい。
なんとかもっと詳しい情報を得たいけど、カウンターの奥まで行くのは難しそうだ。
さっきトイレで精液をポケットに仕込んできたんだけど、こんだけ衆人の目があるところで使うのは誤解されかねない。
素手を使わずにスポイトとか買ってきた方が良いのかな?
って、これじゃ変質者の手口じゃないですか……。
これ以上ここにいても無駄だなと判断し、僕は踵を返し席に戻る。
「おや?」
と、ここで視界の隅に男子学生の集団を捉えた。
配膳カウンターから一番遠い奥の方に固まっている、風采の上がらない十数人の男子学生たち。
皆が皆スマホを片手に特にお喋りするでもなく、昼飯を食べている。
うわー陰キャ丸出しじゃん! まるで昔の僕みたいじゃないか!
陰キャも2、3人じゃなく大勢集まってると不のオーラが凄い!
なんだか、居た堪れない気持ちで胸がいっぱいになっちゃうよ。
でもあんなモテなさそうな連中の中に僕のライバルが果たしているのだろうか?
ワザと偽装しているってこともあるかもしれないけど、男子学生の少ないこの学園じゃ返って目立ってしまう気もするけど。
「お兄ちゃん、何ボーっと突っ立ってんの?」
「ああ、玖瑠美。おま、あの連中に知りあいとかいる?」
「え? あの男子たち? クラスメートもいるっちゃいるけど、話したこと無いなぁ~加代子誰かしってる?」
「えっ?! 川崎君と保健委員で一緒だけど、あんまり話題が合わないっていうか」
「私も麻生君と隣の席だったから、何かぁ~共通の話題無いかなぁ~ってちゅーばー好きって言うからカビキン私も見るよ! って、言ったら。アサダチニャンニャンとかいうぶいちゅーばー? の話をメッチャ早口で語りだして、こっちはメッチャ恐怖だったよ~」
珠美ちゃん、それ人気Vチューバーの浅田魔猫《あさだまにゃん》ちゃんだよ。
どうも彼ら男子全員理系特待生だそうで、授業も別になることがけっこうあるそうだ。
どうも連中怪しくはあるが、僕の敵にはなりそうに無い感もあるんだよなぁ。
考えを巡らせながら頬杖をつきつつ連中を眺めていると、何やらキビキビとした十数人ほどの他の生徒よりスカートの丈が長めな女子集団が連中の席を取り囲んだ。
「アレは何?」
「あー、風紀委員倶楽部」
「風紀委員くらぶ?」
風紀委員の声は聞こえないけど、男子からの「すみません」とか、「どうすれば許してもらえますか?」とか、なんか穏やかならぬ声が漏れ聞こえてくる。
その後、3人の男子生徒が風紀委員に引っ立てられるみたいに食堂から連れ出されていった。
「なにあれ?」
「何だかよく分からないんだけど、ごっこ遊び?」
「風紀委員倶楽部は正規の風紀委員ではなくて同好会なんです。そもそもうちの学園に風紀委員なんてないですし」
「なんかぁ~、ネクタイが曲がってるとかワイシャツが出てるとか難癖つけてどこかに引っ張っていくんですよ~! 彼女たち確か全員3年生だったかなぁ?」
「何処かに連れ出した後はどうなるの?」
「3年生の階に連れてっちゃうから、私らじゃ分かんないよ」
「戻ってきた後の男子はどんな感じ?」
「いたって普通だよね?」
妹の問いかけに友達全員がうんうんとうなずいた。
なんだろう? とても怪しいぞ!
あのオタク連中の中に3年生を手懐けた策士がいるのだろうか?
お嬢様学校の生徒が自ら進んで下級生に調教まがいのプレイを強要するなんてありえないしな。
うーんまずいな。
あの調理場のイケメンもすでにファンが付いてるようだし。
ライバルたちが一人で十数人抑えているとなると、現在のところ妹一人分の保険しかない僕に勝ち目はあるのだろうか?
いくつか対策は考えて来たけど、なるべくなら正攻法で女の子たちを攻略したい。
「そのためにもまずはプロフィール集めだ!」
昼食を終えた僕は、ある場所へ向かおうと席を立った。
「どこ行くつもりお兄ちゃん?」
「いや、ちょっとほらっ」
「これから私が学園の中を案内してあげるんじゃない、忘れてた?」
僕の腕をギュッと捕まえて、ニッコリと微笑んでくる我が妹。
やはり逃れるのは無理なのか……。
「じゃ、行ってくるね、みんな!」
「お兄さんもバイバーイ!」
妹の友人たちに手を振り返す暇も与えられず、僕は妹に引っ張られ人気のない場所へと連行されるのであった。
わざわざ隣の棟まで妹の弁当を取りに行ってから戻ってきたのはまったく無駄な時間だったな。
まったく、妹の疑い深さには困ったもんだ。
しかも、僕の事情を知ってるこいつからクラスメイトには手を出すなと釘を刺される始末。
それなのに、一緒に食堂に来たこいつの友人3人ともみんな可愛い子ばかり。
その中の加代子ちゃんという、ショートボブの子がキラキラした羨望の眼差しを僕に向けている。
なんかすっげぇ簡単に落とせそうだけど、ヤッたら玖瑠美に殺されるかもしれん。
「お兄さんって、毎日玖瑠美ちゃんのお弁当作ってあげてるんですよね?」
「ああ、うちの母さん朝早いから」
「でもでも、栄養バランス考えて学食じゃなくてお弁当持たせてるんですよね? すごく妹思いのいいお兄さんだなぁ~って♡」
「外面《そとづら》だけ良いんだようちのバカ兄貴は」
「くるみんお兄さんの前でも同じなんだねぇ! ホントは大好きなのに、いつも強がってるとばかり思ってた」
「珠美ちゃん、こいつうちではもっと野生の猿みたいだから」
「おいっ!」
「……(笑)」
妹に頭を叩かれた僕を見て、それまで無口だったセンター分けの和風美人が口元に手を添えてお上品に忍び笑い。
この子の名前だけ分からんな。
まぁ手を出せないから関係ないか。
とまぁ、和やかに弁当を喰ってる場合じゃねぇ!
この子たちの情報集めても役に立たないんだから、何か役に立ちそうな情報を引き出せないもんかな?
「あの、ちょっとみんなに聞きたいんだけどさ。二年の美波先生や立花先生の事とか何か聞いたことない?」
「うーん、美波先生は美人だけどどんくさいってことくらいしか……、珠美なんか知ってる?」
「男子にはひそかに人気あるみたいですよぅ~。立花先生は4月当初はイケメンって話題になったけど、今は食堂の桐生様が……」
珠美ちゃんが向けた視線の先では、何やら女学生たちの人だかりが出来ている。
どうもカウンターの奥にある調理場を覗き込んでるようだけど。
「なにあれ?」
「5月の連休明けから来るようになったんですけど、若手俳優の檜川豪憲《ひかわごうけん》・通称ゴウくんに激似過ぎて、初めのうちはテレビのドッキリなんじゃとか……」
4月に着任したばかりの立花、5月になって現れた桐生。
どちらも怪しい。
この学園が会場になるのは前々から分かってたみたいだし、なんせこの時期に開始になったのも僕がサクラの性戦士《サーバント》に選ばれ待ちしていたからという事情もある。
もっと早く僕らが結ばれてたら、僕自身が4月から偽学生として潜入していたかもしれないと宇津井も言ってたくらいだし。
なんせ、日本を陰から支配する宇宙人の代理となる存在なんだから、予選を勝ち抜くためにイケメンに整形くらいしててもおかしくはない。
「ちょっと見てくる」
「え? もしかしてお兄さんってそっち系?!」
「違う違う! 兄貴はゴウくんファンなんよっ?」
妹の頓珍漢な助け船で彼女らによりいっそう誤解を受けてそうだが、攻略対象じゃない女子共はほっといて人だかりしているカウンターへ向かう。
女子の間を分け入っていくわけにもいかないので背伸びして奥を覗き込むと、洗い場の方で一生懸命に寸胴を洗うスラっとした大男の背中が見えた。
「きゃっ?! こっち見た!」「あんたを見たんじゃねぇしっ!」「きゃあきゃあ!!」
拳でワイルドに額を拭う姿がめっさキマってる!
マジで20代人気若手俳優のゴウくんそっくりだな。
逆にクリソツすぎて気持ち悪いくらい。
なんとかもっと詳しい情報を得たいけど、カウンターの奥まで行くのは難しそうだ。
さっきトイレで精液をポケットに仕込んできたんだけど、こんだけ衆人の目があるところで使うのは誤解されかねない。
素手を使わずにスポイトとか買ってきた方が良いのかな?
って、これじゃ変質者の手口じゃないですか……。
これ以上ここにいても無駄だなと判断し、僕は踵を返し席に戻る。
「おや?」
と、ここで視界の隅に男子学生の集団を捉えた。
配膳カウンターから一番遠い奥の方に固まっている、風采の上がらない十数人の男子学生たち。
皆が皆スマホを片手に特にお喋りするでもなく、昼飯を食べている。
うわー陰キャ丸出しじゃん! まるで昔の僕みたいじゃないか!
陰キャも2、3人じゃなく大勢集まってると不のオーラが凄い!
なんだか、居た堪れない気持ちで胸がいっぱいになっちゃうよ。
でもあんなモテなさそうな連中の中に僕のライバルが果たしているのだろうか?
ワザと偽装しているってこともあるかもしれないけど、男子学生の少ないこの学園じゃ返って目立ってしまう気もするけど。
「お兄ちゃん、何ボーっと突っ立ってんの?」
「ああ、玖瑠美。おま、あの連中に知りあいとかいる?」
「え? あの男子たち? クラスメートもいるっちゃいるけど、話したこと無いなぁ~加代子誰かしってる?」
「えっ?! 川崎君と保健委員で一緒だけど、あんまり話題が合わないっていうか」
「私も麻生君と隣の席だったから、何かぁ~共通の話題無いかなぁ~ってちゅーばー好きって言うからカビキン私も見るよ! って、言ったら。アサダチニャンニャンとかいうぶいちゅーばー? の話をメッチャ早口で語りだして、こっちはメッチャ恐怖だったよ~」
珠美ちゃん、それ人気Vチューバーの浅田魔猫《あさだまにゃん》ちゃんだよ。
どうも彼ら男子全員理系特待生だそうで、授業も別になることがけっこうあるそうだ。
どうも連中怪しくはあるが、僕の敵にはなりそうに無い感もあるんだよなぁ。
考えを巡らせながら頬杖をつきつつ連中を眺めていると、何やらキビキビとした十数人ほどの他の生徒よりスカートの丈が長めな女子集団が連中の席を取り囲んだ。
「アレは何?」
「あー、風紀委員倶楽部」
「風紀委員くらぶ?」
風紀委員の声は聞こえないけど、男子からの「すみません」とか、「どうすれば許してもらえますか?」とか、なんか穏やかならぬ声が漏れ聞こえてくる。
その後、3人の男子生徒が風紀委員に引っ立てられるみたいに食堂から連れ出されていった。
「なにあれ?」
「何だかよく分からないんだけど、ごっこ遊び?」
「風紀委員倶楽部は正規の風紀委員ではなくて同好会なんです。そもそもうちの学園に風紀委員なんてないですし」
「なんかぁ~、ネクタイが曲がってるとかワイシャツが出てるとか難癖つけてどこかに引っ張っていくんですよ~! 彼女たち確か全員3年生だったかなぁ?」
「何処かに連れ出した後はどうなるの?」
「3年生の階に連れてっちゃうから、私らじゃ分かんないよ」
「戻ってきた後の男子はどんな感じ?」
「いたって普通だよね?」
妹の問いかけに友達全員がうんうんとうなずいた。
なんだろう? とても怪しいぞ!
あのオタク連中の中に3年生を手懐けた策士がいるのだろうか?
お嬢様学校の生徒が自ら進んで下級生に調教まがいのプレイを強要するなんてありえないしな。
うーんまずいな。
あの調理場のイケメンもすでにファンが付いてるようだし。
ライバルたちが一人で十数人抑えているとなると、現在のところ妹一人分の保険しかない僕に勝ち目はあるのだろうか?
いくつか対策は考えて来たけど、なるべくなら正攻法で女の子たちを攻略したい。
「そのためにもまずはプロフィール集めだ!」
昼食を終えた僕は、ある場所へ向かおうと席を立った。
「どこ行くつもりお兄ちゃん?」
「いや、ちょっとほらっ」
「これから私が学園の中を案内してあげるんじゃない、忘れてた?」
僕の腕をギュッと捕まえて、ニッコリと微笑んでくる我が妹。
やはり逃れるのは無理なのか……。
「じゃ、行ってくるね、みんな!」
「お兄さんもバイバーイ!」
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