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六章
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***
すでに臨月に入り、双子が生まれる予定日の二週間前。
梅雨の時期、昨夜の雨が上がり朝日が登ってきた時間帯にサラーナはお腹の張りで目が覚めて少しずつ鈍い痛みについ声が出てしまった。
「いっ……う、ふぅー」
背中越しで寝ているサグイスを起こさないように手でお腹を摩ったりしているとサグイスが起きて後ろからお腹を摩ったりしてくれた。
「サラーナ?」
「ごめんなさい、サグイス。 起こしてしまったわね」
「気にするな、それより痛むのか?」
「さっきから少しお腹の痛みで目が覚めてしまって」
「たしか、産まれてくるまであと二週間だったよな」
「そうね、でもラディウス様からはいつ産まれてきてもいい期間に入ってるって言ってたわ」
「そうなのか、まだ痛むか?」
サラーナは身体の向きをサグイスの方にして向かい合うようにした。
「落ち着いたみたいだわ。 ありがとう、サグイス」
「サラーナ、もう少し寝てろ。 時間になったら起こしてやるから」
「ええ、そうするわ」
お腹の鈍い痛みは治まってサラーナはサグイスに抱きしめられて再び眠りについた。
再び起きてから少しずつお腹の張りと痛みが多くなった。 サラーナが痛みを我慢する姿を見てサグイスはラディウスを呼び出した。
すぐにラディウスは機材を持ってやってきた。
「サラーナ様、少し失礼します」
そう言いながらサラーナのお腹を触って確認をしている。
「サラーナ様、痛みはどのくらいで来てますかな?」
「えっと、お腹の張りは朝方からずっとで鈍い痛みはずっとある感じですわ」
「前駆陣痛は来ていますな、子宮口の開き具合を確認しますので少々痛いのを我慢してください」
ラディウスはサラーナの腟内に指を入れて子宮の開き具合を確認をした。サラーナはラディウスの指が入った瞬間に「い、いった……」と声を漏らしてしまった。
「子宮口はまだ柔らかくないのぅ。無理のない範囲内で歩いたり、スクワットをすることをお薦めをいたします」
「そうですか、わかりました」
サラーナは痛みに我慢しながらも話をしたり聞いたりはいつも通りにできている。
「破水すると痛みが強く感覚が短くなって来たら産まれる体制に入ります。 なのでそれまでは落ち着いて食べれる時にご飯は食べといてくださいね」
「ありがとうございます、ラディウス様」
「少しでもさっきと違う痛みが来た時はお知らせください。お産の準備は整っておりますのでご安心くださいませ」
ラディウスは一度医務室で待機をし、サグイスはサラーナの歩くペースを合わせながら食堂へと向かった。少し痛みが来たらテーブルに手を付いて息を整えながら痛みが落ち着くのを待つ。
「サラーナ様、もしかして痛みが強くなって来ているのでは?」
「大丈夫よ、少しまてば治るわ」
ラディウスが言ってたように食べれる時に食べておかないと思いながらナイフとフォークを持ったらスーッと鈍い痛みが引いた。
食事中は美味しく食べれて、しまいにデザートの苺のムースをおかわりをしたくらいだ。
食堂を出て外の空気を吸いに庭に出る。深呼吸をしながら庭を一周したらスクワットを五回するを何度も繰り返した。
「サラーナ様そろそろ休憩をいたしましょう」
「ええ、そうするわ」
立ち止まると鈍い痛みはあったものの歩いたりしていたら痛みは治る。 夕食前にエリーに見守られながらお風呂に入る。着替えはエリーに手伝ってもらい終わるとそのまま夕食を食べに食堂へと向かう。
夕食はサグイスと一緒に食べる。
「サラーナ、調子はどうだ?」
「時々鈍い痛みはあるけど、ラディウス様から歩いたりスクワットを無理のない範囲内でって言われたわ」」
「そうか、スクワットなら俺も一緒に手伝うぞ」
「ありがと、それじゃ、寝る前にお願いをしてもいい?」
「ああ、わかった」
夕食後は寝室でサグイスに手伝ってもらい、軽くスクワットをしてから就寝をした。
***
双子が生まれる当日ーー。
ラディウスから昨日、触診をした時に子宮口を何度も指でグリグリと刺激をしたら本陣痛につながると話していた。鈍い痛みがずっと続いて歩いたりするのも歩いては立ち止まるを繰り返しながらだったが、今は昨日より痛みが強い。
朝食を食べながら痛みが段々と増すばかりで痛みに耐えながらフォークを握りしめ、我慢勝負の合間にイチゴを3個しか食べれなかった。
「ううっ・・・・・・」
向かいにはサグイスが心配そうに私を見ているが今は痛みが強くてサグイスに声をかける暇も無い。
「エリー、ラディウス様を、部屋に戻る、わ」
「かしこまりました」
ゆっくりと椅子から立った瞬間に「パンッ!」と音とともにサラーナは股下から一気に温かいものが流れ出たのを感じた。
「サラーナ!」
サグイスの声が頭の中で響き渡る。
そしてサラーナは今までのお腹の痛みとプラスで腰の痛みが何十倍と一気に押し寄せてきた。
すでに臨月に入り、双子が生まれる予定日の二週間前。
梅雨の時期、昨夜の雨が上がり朝日が登ってきた時間帯にサラーナはお腹の張りで目が覚めて少しずつ鈍い痛みについ声が出てしまった。
「いっ……う、ふぅー」
背中越しで寝ているサグイスを起こさないように手でお腹を摩ったりしているとサグイスが起きて後ろからお腹を摩ったりしてくれた。
「サラーナ?」
「ごめんなさい、サグイス。 起こしてしまったわね」
「気にするな、それより痛むのか?」
「さっきから少しお腹の痛みで目が覚めてしまって」
「たしか、産まれてくるまであと二週間だったよな」
「そうね、でもラディウス様からはいつ産まれてきてもいい期間に入ってるって言ってたわ」
「そうなのか、まだ痛むか?」
サラーナは身体の向きをサグイスの方にして向かい合うようにした。
「落ち着いたみたいだわ。 ありがとう、サグイス」
「サラーナ、もう少し寝てろ。 時間になったら起こしてやるから」
「ええ、そうするわ」
お腹の鈍い痛みは治まってサラーナはサグイスに抱きしめられて再び眠りについた。
再び起きてから少しずつお腹の張りと痛みが多くなった。 サラーナが痛みを我慢する姿を見てサグイスはラディウスを呼び出した。
すぐにラディウスは機材を持ってやってきた。
「サラーナ様、少し失礼します」
そう言いながらサラーナのお腹を触って確認をしている。
「サラーナ様、痛みはどのくらいで来てますかな?」
「えっと、お腹の張りは朝方からずっとで鈍い痛みはずっとある感じですわ」
「前駆陣痛は来ていますな、子宮口の開き具合を確認しますので少々痛いのを我慢してください」
ラディウスはサラーナの腟内に指を入れて子宮の開き具合を確認をした。サラーナはラディウスの指が入った瞬間に「い、いった……」と声を漏らしてしまった。
「子宮口はまだ柔らかくないのぅ。無理のない範囲内で歩いたり、スクワットをすることをお薦めをいたします」
「そうですか、わかりました」
サラーナは痛みに我慢しながらも話をしたり聞いたりはいつも通りにできている。
「破水すると痛みが強く感覚が短くなって来たら産まれる体制に入ります。 なのでそれまでは落ち着いて食べれる時にご飯は食べといてくださいね」
「ありがとうございます、ラディウス様」
「少しでもさっきと違う痛みが来た時はお知らせください。お産の準備は整っておりますのでご安心くださいませ」
ラディウスは一度医務室で待機をし、サグイスはサラーナの歩くペースを合わせながら食堂へと向かった。少し痛みが来たらテーブルに手を付いて息を整えながら痛みが落ち着くのを待つ。
「サラーナ様、もしかして痛みが強くなって来ているのでは?」
「大丈夫よ、少しまてば治るわ」
ラディウスが言ってたように食べれる時に食べておかないと思いながらナイフとフォークを持ったらスーッと鈍い痛みが引いた。
食事中は美味しく食べれて、しまいにデザートの苺のムースをおかわりをしたくらいだ。
食堂を出て外の空気を吸いに庭に出る。深呼吸をしながら庭を一周したらスクワットを五回するを何度も繰り返した。
「サラーナ様そろそろ休憩をいたしましょう」
「ええ、そうするわ」
立ち止まると鈍い痛みはあったものの歩いたりしていたら痛みは治る。 夕食前にエリーに見守られながらお風呂に入る。着替えはエリーに手伝ってもらい終わるとそのまま夕食を食べに食堂へと向かう。
夕食はサグイスと一緒に食べる。
「サラーナ、調子はどうだ?」
「時々鈍い痛みはあるけど、ラディウス様から歩いたりスクワットを無理のない範囲内でって言われたわ」」
「そうか、スクワットなら俺も一緒に手伝うぞ」
「ありがと、それじゃ、寝る前にお願いをしてもいい?」
「ああ、わかった」
夕食後は寝室でサグイスに手伝ってもらい、軽くスクワットをしてから就寝をした。
***
双子が生まれる当日ーー。
ラディウスから昨日、触診をした時に子宮口を何度も指でグリグリと刺激をしたら本陣痛につながると話していた。鈍い痛みがずっと続いて歩いたりするのも歩いては立ち止まるを繰り返しながらだったが、今は昨日より痛みが強い。
朝食を食べながら痛みが段々と増すばかりで痛みに耐えながらフォークを握りしめ、我慢勝負の合間にイチゴを3個しか食べれなかった。
「ううっ・・・・・・」
向かいにはサグイスが心配そうに私を見ているが今は痛みが強くてサグイスに声をかける暇も無い。
「エリー、ラディウス様を、部屋に戻る、わ」
「かしこまりました」
ゆっくりと椅子から立った瞬間に「パンッ!」と音とともにサラーナは股下から一気に温かいものが流れ出たのを感じた。
「サラーナ!」
サグイスの声が頭の中で響き渡る。
そしてサラーナは今までのお腹の痛みとプラスで腰の痛みが何十倍と一気に押し寄せてきた。
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