11 / 60
三章
01
しおりを挟む
〈サグイスside〉
***
真っ暗な場所で目を開けると誰もいない。
「サラーナ! ドルーク!」ふたりを呼んでもサラーナとドルークの声は聞こえずサグイスはその場に立ち止まった。
「・・・・・・俺は死んだのか?」
サグイスはサラーナを地下牢から救い出したがそのあとのことが思い出せない。
サラーナと過ごした五日間は王国でひとり過ごすよりもサラーナといたら楽しくて幸せだと感じた。
何よりも運命の血を持った女性はサラーナだった。サラーナの血は血薬と違って身体の疲れがなくなり心が落ち着く。
一緒に食事をして寝て起きたら隣にサラーナがいる。 気がついたらサグイスはサラーナのことを好きになっていた。
暗闇の中、立っていたサグイスは膝から崩れ落ちて涙を流した。
「もう少し早くサラーナを見つけることが出来てたら・・・・・・サラーナ」
サラーナに出会うまでは死ぬことは決められた運命なんだと思っていた。 死んだら愛するサラーナを置いてこんな
にも心苦しくて涙が出るなんて思いもしなかった。
するとサグイスは身体中に温かなものを感じすぐに誰の血なのかがわかった。
「この血の匂いはーー」
サグイスは身体中にサラーナの血を感時ながら次第にサラーナの声が聞こえてくる。
『サグイス! サグイス!死なないで、目を開けて!!』
サラーナの声を頼りに進んでいきなり光に包まれた。目を開けると真っ暗な場所から見覚えのある景色になった。
「ーーんっ、あっーー」
死の淵から目を覚ましたサグイスは天井を見た。
「陛下、お気づきになられましたか⁉︎」
医師の声にサグイスは「ああ」と言い頷いた。サグイスはサラーナの方に顔を向けた。
「サラーナ」
「サグイス、よ、かっーー」
サラーナはサグイスが目を覚ましたことに安心した途端サラーナはサグイスの隣で倒れ込んだ。
「サラーナ!」
サグイスはサラーナに声をかけたがぐったりとしていて手グビからは血が垂れている。
「医師、すぐにサラーナを手当てをしてくれ」
「か、かしこまりました」
医師はサラーナの手首を手当てをしていくと医師はサグイスに傷のことを話した。
「陛下、この方は今、気を失っていますが数時間、あるいは数日後には目を覚ましますでしょう」
「そうか、それと医師、サラーナを寝室に連れていくがいいか?」
「さようでございます。 目が覚まされたらお呼び下さい」
「わかった」
サグイスはサラーナをお姫様抱っこをし翼を広げて寝室へと飛んでいく。
サラーナをベッドの上に寝かせてサグイスはサラーナが目を覚ますまで手を握った。寝室にはドルークがいた。
「ドルーク、サラーナが目を覚ますまでは俺はここを離れない。サラーナから話を聞いた上でハイ隊長の処分を下す」
「かしこまりました。 陛下も休める時におやすみになってください」
「ああ、寝室の兵士を退けてくれ」
「かしこまりました、失礼します」
寝室からドルークは出て兵士も退いて寝室には本当にサラーナとふたりきりになった。
サグイスはサラーナの隣に横になりサラーナの頭を撫でた。
『サラーナ、こんなに痩せ細ってしまって』
サグイスはサラーナをもう離さないと心に誓い抱きしめて眠りについた。
「ーーんっ」
サラーナは恐る恐る目を覚ました。
(そうだ、私、サグイスが目を覚してから突然目の前が真っ暗になって・・・・・・)
サラーナはサグイスを見ると寝息を立てながら寝ていた。 そして左腕には包帯が巻かれていてはサグイスに握られていた。
サラーナはサグイスが生きていることが嬉しく視界がぼやけて次第に大きな粒の涙を流した。
サグイスはサラーナが泣いている姿を見て飛び起き優しく抱きしめた。
「サラーナ、すまない。 迎えに行くのが遅くなった」
「ーーサグイス、会いたかったわ」
「サグイス」
「ああ、大丈夫だ。もう離れたりはしない。 ずっと俺の隣にいてくれサラーナ」
サラーナはサグイスの答えるように抱きしめ返した。そしてサグイスから二日間眠ったままだったと聞かされた。
「私、そんなに眠っていたなんて」
「おかげで俺も身体の調子がいい」
そして、サグイスに聞かれた。
「どうして地下牢に連れて行かれたんだ?」
そしてサラーナはあの日あったことを覚えてることを全てサグイスに話した。
***
真っ暗な場所で目を開けると誰もいない。
「サラーナ! ドルーク!」ふたりを呼んでもサラーナとドルークの声は聞こえずサグイスはその場に立ち止まった。
「・・・・・・俺は死んだのか?」
サグイスはサラーナを地下牢から救い出したがそのあとのことが思い出せない。
サラーナと過ごした五日間は王国でひとり過ごすよりもサラーナといたら楽しくて幸せだと感じた。
何よりも運命の血を持った女性はサラーナだった。サラーナの血は血薬と違って身体の疲れがなくなり心が落ち着く。
一緒に食事をして寝て起きたら隣にサラーナがいる。 気がついたらサグイスはサラーナのことを好きになっていた。
暗闇の中、立っていたサグイスは膝から崩れ落ちて涙を流した。
「もう少し早くサラーナを見つけることが出来てたら・・・・・・サラーナ」
サラーナに出会うまでは死ぬことは決められた運命なんだと思っていた。 死んだら愛するサラーナを置いてこんな
にも心苦しくて涙が出るなんて思いもしなかった。
するとサグイスは身体中に温かなものを感じすぐに誰の血なのかがわかった。
「この血の匂いはーー」
サグイスは身体中にサラーナの血を感時ながら次第にサラーナの声が聞こえてくる。
『サグイス! サグイス!死なないで、目を開けて!!』
サラーナの声を頼りに進んでいきなり光に包まれた。目を開けると真っ暗な場所から見覚えのある景色になった。
「ーーんっ、あっーー」
死の淵から目を覚ましたサグイスは天井を見た。
「陛下、お気づきになられましたか⁉︎」
医師の声にサグイスは「ああ」と言い頷いた。サグイスはサラーナの方に顔を向けた。
「サラーナ」
「サグイス、よ、かっーー」
サラーナはサグイスが目を覚ましたことに安心した途端サラーナはサグイスの隣で倒れ込んだ。
「サラーナ!」
サグイスはサラーナに声をかけたがぐったりとしていて手グビからは血が垂れている。
「医師、すぐにサラーナを手当てをしてくれ」
「か、かしこまりました」
医師はサラーナの手首を手当てをしていくと医師はサグイスに傷のことを話した。
「陛下、この方は今、気を失っていますが数時間、あるいは数日後には目を覚ましますでしょう」
「そうか、それと医師、サラーナを寝室に連れていくがいいか?」
「さようでございます。 目が覚まされたらお呼び下さい」
「わかった」
サグイスはサラーナをお姫様抱っこをし翼を広げて寝室へと飛んでいく。
サラーナをベッドの上に寝かせてサグイスはサラーナが目を覚ますまで手を握った。寝室にはドルークがいた。
「ドルーク、サラーナが目を覚ますまでは俺はここを離れない。サラーナから話を聞いた上でハイ隊長の処分を下す」
「かしこまりました。 陛下も休める時におやすみになってください」
「ああ、寝室の兵士を退けてくれ」
「かしこまりました、失礼します」
寝室からドルークは出て兵士も退いて寝室には本当にサラーナとふたりきりになった。
サグイスはサラーナの隣に横になりサラーナの頭を撫でた。
『サラーナ、こんなに痩せ細ってしまって』
サグイスはサラーナをもう離さないと心に誓い抱きしめて眠りについた。
「ーーんっ」
サラーナは恐る恐る目を覚ました。
(そうだ、私、サグイスが目を覚してから突然目の前が真っ暗になって・・・・・・)
サラーナはサグイスを見ると寝息を立てながら寝ていた。 そして左腕には包帯が巻かれていてはサグイスに握られていた。
サラーナはサグイスが生きていることが嬉しく視界がぼやけて次第に大きな粒の涙を流した。
サグイスはサラーナが泣いている姿を見て飛び起き優しく抱きしめた。
「サラーナ、すまない。 迎えに行くのが遅くなった」
「ーーサグイス、会いたかったわ」
「サグイス」
「ああ、大丈夫だ。もう離れたりはしない。 ずっと俺の隣にいてくれサラーナ」
サラーナはサグイスの答えるように抱きしめ返した。そしてサグイスから二日間眠ったままだったと聞かされた。
「私、そんなに眠っていたなんて」
「おかげで俺も身体の調子がいい」
そして、サグイスに聞かれた。
「どうして地下牢に連れて行かれたんだ?」
そしてサラーナはあの日あったことを覚えてることを全てサグイスに話した。
0
お気に入りに追加
15
あなたにおすすめの小説

ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
隠れドS上司をうっかり襲ったら、独占愛で縛られました
加地アヤメ
恋愛
商品企画部で働く三十歳の春陽は、周囲の怒涛の結婚ラッシュに財布と心を痛める日々。結婚相手どころか何年も恋人すらいない自分は、このまま一生独り身かも――と盛大に凹んでいたある日、酔った勢いでクールな上司・千木良を押し倒してしまった!? 幸か不幸か何も覚えていない春陽に、全てなかったことにしてくれた千木良。だけど、不意打ちのように甘やかしてくる彼の思わせぶりな言動に、どうしようもなく心と体が疼いてしまい……。「どうやら私は、かなり独占欲が強い、嫉妬深い男のようだよ」クールな隠れドS上司をうっかりその気にさせてしまったアラサー女子の、甘すぎる受難!
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

とある高校の淫らで背徳的な日常
神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。
クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。
後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。
ノクターンとかにもある
お気に入りをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる