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第6章
第294話 気持ちの正体⑨※
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「ゆ…ゆぅしてぇクライスぅ……ン……きもちよすぎるよぉ」
「まだまだ愛し足りない、……好きだ、愛してる」
「あいしてぅ? あぅ……ぼく…も……」
愛し合う行為を僕は少々甘くみていた。動き出したクライスはもう何を言っても止まらない。たくましい腕で僕の腰を引き寄せ、ズンズンと奥を突いて望み通り目一杯愛してくれる。
ローションと訓練のおかげでうまいこと快感だけを拾う体はとろとろに溶かされていった。もちろんいっぱい愛されるのは嬉しい。だけど瀕死。あ、またなんかくる!! 僕は体を仰け反らせてブルブルと震えた。
「ん、あ……っん、ぁあ……なんれでないの?」
イッた。また出さずに……。
さっきから何度も何度も出さずに達している。もう堰き止めるものは付いていないのにどうしてだろう。ちょっと怖くなりながら自分のペニスを見た。ちゃんと勃っているのにおかしい。もう出し尽くしちゃったとか?
困惑していると、クライスが僕の先端をそっと指で撫で、透明の先走りしか出ていないことを確認する。指についたそれをぺろりと舐め取られ居た堪れない気持ちになるけれど、彼のがまだ入ってるから動けない。
「射精なしでイく方法を覚えたのか? ああ、さっきの魔道具で、か。さすがキルナ。きちんと学習できていい子だな」
「あ……そんな……なんてこと」
金のリングの効果がこんなところに出てる!? 出さずにイくという男として大変不名誉な特殊技能を身につけてしまった!? 受け入れられない事実に半泣きで彼を睨んだ。
「こ、これはクライスのせいだもん」
「俺の?」
「だってだって、まえをぜんぜんさわってくれないからぁ」
挿入してからというもの、彼は僕のペニスをまるっきり放置して、お尻の中の前立腺とかいう場所ばかりを突いて攻め立てた。
そこを硬いペニスで押されると、なぜか精液を出さないまま上り詰めてしまう。そんな急所を何度も揉みくちゃに捏ねられたせいで出さずにイくことを覚えちゃったのかもしれない。
だからようするに、クライスが悪い!
(うぅ……、辛い、早く出したい)
熱が溜まるばかりの下腹がせつなく疼く。膝裏を抱えるために両手が塞がってる今、自分では触れない。切羽詰まった声で助けを求めた。
「んもぅ……おねがい……ここもさわってぇ……」
彼は愛玩動物を甘やかすように僕の頭を撫で回し、そのまま構ってもらえず涙を流すそれに手を添えた。
「ああ、悪かった。ここも可愛がってやらないとな」
こくこく、と真顔で頷く。やっと前を触ってもらえる! と思うと、くぱくぱと開いた先端からこぷりと喜びの涙が溢れた。
案の定、限界だった僕のモノはクライスの手がやんわり握った瞬間に爆発し、白濁がお腹に飛び散った。ごしごしされてまたピュッと出て、息を整える間も無く扱かれまたイく……。って、なんでこんな連続!!?
「もぅ…むりっ……はなし…てぇ」
「はぁ、可愛い。イくときの顔、もっと見せろ」
うっとりと僕の顔を眺めるクライス。やばい、僕の声が聞こえていない。連続射精が辛すぎて逃げの体勢になるけど、もちろん猛獣モードのクライスの手から逃れる術はなくただひたすら喘いだ。お腹は自分の出した精液でどろどろになっている。
このままじゃ魔力枯渇するんじゃ……という絶妙なタイミングで、クライスは緩やかに動かしている腰を止め僕の体を折り曲げると、耳元で囁いた。吐息混じりの甘い声にぞくりとする。
「一度中に出すぞ」
「ん、ちょうらい」
数度激しく抽挿しズクンと全部挿入りきったところで彼の動きが止まった。魔力入り精液がどくどくとお腹の中に広がる。(クライスの説明によると、この避妊具、前回よりパワーアップして精子なしの精液だけを通す仕様らしい)
「かはっ……」
息が止まるほどの衝撃だった。
体が、とける。
この感覚は魔物、正直凄すぎる。とてつもない快楽と共にあったかくて優しい力が体を満たす心地良さに、僕は我を忘れて腰を振りもっともっとと叫ぶ。人のことを言えない。僕も獣みたいに貪欲に彼を求めていた。
「まだまだ愛し足りない、……好きだ、愛してる」
「あいしてぅ? あぅ……ぼく…も……」
愛し合う行為を僕は少々甘くみていた。動き出したクライスはもう何を言っても止まらない。たくましい腕で僕の腰を引き寄せ、ズンズンと奥を突いて望み通り目一杯愛してくれる。
ローションと訓練のおかげでうまいこと快感だけを拾う体はとろとろに溶かされていった。もちろんいっぱい愛されるのは嬉しい。だけど瀕死。あ、またなんかくる!! 僕は体を仰け反らせてブルブルと震えた。
「ん、あ……っん、ぁあ……なんれでないの?」
イッた。また出さずに……。
さっきから何度も何度も出さずに達している。もう堰き止めるものは付いていないのにどうしてだろう。ちょっと怖くなりながら自分のペニスを見た。ちゃんと勃っているのにおかしい。もう出し尽くしちゃったとか?
困惑していると、クライスが僕の先端をそっと指で撫で、透明の先走りしか出ていないことを確認する。指についたそれをぺろりと舐め取られ居た堪れない気持ちになるけれど、彼のがまだ入ってるから動けない。
「射精なしでイく方法を覚えたのか? ああ、さっきの魔道具で、か。さすがキルナ。きちんと学習できていい子だな」
「あ……そんな……なんてこと」
金のリングの効果がこんなところに出てる!? 出さずにイくという男として大変不名誉な特殊技能を身につけてしまった!? 受け入れられない事実に半泣きで彼を睨んだ。
「こ、これはクライスのせいだもん」
「俺の?」
「だってだって、まえをぜんぜんさわってくれないからぁ」
挿入してからというもの、彼は僕のペニスをまるっきり放置して、お尻の中の前立腺とかいう場所ばかりを突いて攻め立てた。
そこを硬いペニスで押されると、なぜか精液を出さないまま上り詰めてしまう。そんな急所を何度も揉みくちゃに捏ねられたせいで出さずにイくことを覚えちゃったのかもしれない。
だからようするに、クライスが悪い!
(うぅ……、辛い、早く出したい)
熱が溜まるばかりの下腹がせつなく疼く。膝裏を抱えるために両手が塞がってる今、自分では触れない。切羽詰まった声で助けを求めた。
「んもぅ……おねがい……ここもさわってぇ……」
彼は愛玩動物を甘やかすように僕の頭を撫で回し、そのまま構ってもらえず涙を流すそれに手を添えた。
「ああ、悪かった。ここも可愛がってやらないとな」
こくこく、と真顔で頷く。やっと前を触ってもらえる! と思うと、くぱくぱと開いた先端からこぷりと喜びの涙が溢れた。
案の定、限界だった僕のモノはクライスの手がやんわり握った瞬間に爆発し、白濁がお腹に飛び散った。ごしごしされてまたピュッと出て、息を整える間も無く扱かれまたイく……。って、なんでこんな連続!!?
「もぅ…むりっ……はなし…てぇ」
「はぁ、可愛い。イくときの顔、もっと見せろ」
うっとりと僕の顔を眺めるクライス。やばい、僕の声が聞こえていない。連続射精が辛すぎて逃げの体勢になるけど、もちろん猛獣モードのクライスの手から逃れる術はなくただひたすら喘いだ。お腹は自分の出した精液でどろどろになっている。
このままじゃ魔力枯渇するんじゃ……という絶妙なタイミングで、クライスは緩やかに動かしている腰を止め僕の体を折り曲げると、耳元で囁いた。吐息混じりの甘い声にぞくりとする。
「一度中に出すぞ」
「ん、ちょうらい」
数度激しく抽挿しズクンと全部挿入りきったところで彼の動きが止まった。魔力入り精液がどくどくとお腹の中に広がる。(クライスの説明によると、この避妊具、前回よりパワーアップして精子なしの精液だけを通す仕様らしい)
「かはっ……」
息が止まるほどの衝撃だった。
体が、とける。
この感覚は魔物、正直凄すぎる。とてつもない快楽と共にあったかくて優しい力が体を満たす心地良さに、僕は我を忘れて腰を振りもっともっとと叫ぶ。人のことを言えない。僕も獣みたいに貪欲に彼を求めていた。
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