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第5章

第259話 我慢できない悪役令息②※

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「は? あ、ああ、我慢してたのか? なんでまた……。もちろん触ってやるから服を脱げ」

手伝ってもらいながら大急ぎで服を脱ぎ、全身をゆっくり丁寧に触ってもらうと、なぜかメチャクチャ敏感になってる身体に戸惑う。クライスが触れるところ全部がとてつもなく気持ちいい。気持ち悪いくらいクネクネと動いてしまい、もっともっととねだる動きを止められない。

「あ…ちょっとまっ……なんで…こんなに気持ち…いぃの?」

太ももに触れ、お腹の中央を辿り、するりと鎖骨を撫でる彼の指が、手の平が、最高の快楽を与えてくれる。

「我慢しすぎだからだ。触ってくれと素直に言えばいい」
「だ、だって……」
「また迷惑かとか疲れてるんじゃないかとか、余計なことを考えてたんだろう?」

図星だけど。そんなこと考える必要ないと言ってくれる彼の優しさがうれしくて、単純な身体が余計に喜ぶ。快感のせいでボロボロと涙が出てきた。体中を撫でていた彼の手が一番触って欲しい場所に行き着くと、たがが外れたように心の声が飛び出した。

「ひ…ぁ……っそこ、あ゛……気持ち…いい」
「そうだ、いいぞ。素直になればもっと気持ち良くなる」
「う……もっとゴシゴシして? んはぁ。いいよぉ。もっともっと早く、ぐちゅぐちゅしながらキスもして?」
「ああ、そうだ。上手に言えてえらいな」

深いキスをしながらペニスを扱いてもらうと、あ……。あ……。と擦られる度に声が出た。褒められるのが嬉しくて、甘い媚びるような声でおねだりを続ける。

「おっぱいも、触って……」

コリコリと優しく捏ねられるのが気持ちいい。こんなところ自分では意識したこともなかったのに。なんでこんなに気持ちいいのだろ。 

「触るだけでいいのか?」
「ふぇ?」

触られるだけでも充分気持ちがいいけれど、触る他にすることといえば……。

そういえばクライスはそこをよく吸っていた。その時は、ぬるっと温かい舌先になぶられ、お口に乳首全体を包まれじゅうっと吸い上げられ身体がビクビクしたっけ。でもそんな恥ずかしいこと……。

でもここまできたら一緒か。そこを口に含まれ吸い上げられた時の快感を思い出すと、我慢できなかった。

「おっぱい吸って!!!」
「ほんとにお前は……いい子だな」

記憶の通り、そこをちゅくちゅくと吸われ、身体中に快感が駆け抜ける。

長いこと吸われたことで、二つの乳首がぽってりしてきた頃、ようやく彼はそこから口を離してその出来具合を確かめるように指でピタピタと触った。ねっとりと指が吸い付くかんじがして、そのエロさにまた体が反応する。

仕上げに「ここも吸ってやろうか」と大事なとこをツウっとなぞられ、僕は「そこもして! お願いだから早くぅ。我慢できないよぅ」と泣きながらねだり……

「ひぁあああああああああ!!!!!」

信じられないくらいの快感を味わっていた。











頭の中がお星様だらけになりながら、僕はある違和感に気づく。

「あ。クライス、僕、何か…おかしい。ちょっと……んぁあ、離れて!!!」

僕の中の何かが、出てくる! まさか(また)おしっこ!?? と一瞬絶望しそうになったけれど、前世の記憶のおかげでそれが何かがわかった。記憶していたものより何百倍もの快感を伴うそれに、脳が焼き切れそうになる。

ビュクッとペニスの先から何かがほとばしったのがわかった。

(あ、出てる……?)

トロトロといつまでも出てるような……でもクライスが咥えてるせいで、どうなっているのか見えない。脱力している間に、ちゅっちゅと最後の一滴まで吸い上げられた。彼の喉がこくりと動く。

「……え? もしかして飲んだの?」
「とんでもなく甘いな……」

おめでとう、と顔を上げたクライスが、柔和な笑みを浮かべ僕の頭をぽふぽふする。

どうやら僕は精通したらしい。

甘い? 精液が? そんなバカなと疑っていたら、彼が悪戯顔でキスをしてきた。そこを咥えた口でキスはちょっと、と思って懸命に避けようとしたのだけれど、避けられず……。だけどその味は本当に蜂蜜みたいに甘くて目を丸くした。

身体は初めての射精にびっくりしたのかまだフワフワしている。
頭や頬をよしよし撫でられながら、彼の腕の中で甘える自分は魔法生物ムベルみたいだな、とクスクス笑ってしまった。


「約束していた湖だが、来週行こう。ちょうど長期休暇が始まるからな」
「行くっ! あ、じゃあお父様にお伝えしないと」
「フェルライト公爵にはもう伝えてある。許しはもらっているから、心配ない」
「やったぁ、楽しみ!! 早く来週にならないかな」

キラキラ光る異世界の湖なんて絶対楽しいに決まってる。そこで誕生日プレゼントを渡そう! 幻想的に輝く夜の湖のほとりでサプライズができたら完璧だ! あのパーティーの失敗も挽回できるはず。

「ふふふふふ」
「なんだ?」
「何でもなぁい」

ふぁああ……と僕は大きなあくびをした。今度こそ、眠い。いつものように腕枕をしてもらい、体を預けて目を閉じた。
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