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第5章
第241話 魔王と悪役令息①※
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※この二人にしては、かなり濃いめのえっちが含まれております👻 苦手な方は読まないでくださいm(_ _)m
「ほぉ。テアにキスをしたって? それは…どんなキスだ? まさか大人のキスじゃないよな」
いつもよりゆっくり話す彼の声音に怒気が含まれている。ん~これ、この喋り方……。
「ふふっ。クライス怖いよ。なんか、魔王みたい」
実際人間離れした強さを持つ彼。大人になったら王様になるはずの彼が、悪の方向にブレると魔王になっちゃうってことは、ありえそうでつい笑ってしまった。
魔王とだったら悪役令息だって結婚できるかもしれない…なんて一人で想像してクスクスと笑う。
「じゃあ魔王でいいか」
「お前は何を言ってるんだ?」とクライスに問われ、「なんでもなぁい」と答えた。
「まぁいい。それはともかく。言え、テアにどんなキスをしたんだ」
「い、言えないよぉ」
言えるわけない。人にしたキスの内容をクライスに話すなんて、恥ずかしいもの。僕は貝のように押し黙った。
「じゃあ、仕方ないな。言えるようになるまでやるしかないか」
(何を?)
僕のぼんやりした頭では、クライスが何をしようとしているのか考えることはできなかった。大量の魔力が流れて気持ちがいいし(量はうまいことクライスが調節してくれて、魔力酔いは起こしてない)、さっきいっぱい触られて気持ち良くなった後だから、いい感じに気怠くて眠い。幸い来客用ベッドは寮や公爵家のベッドに比べたら小さめで固いけど、2人くらいなら十分に寝られる広さがある。
(このまま放っといてくれたら快適に寝られそうなのにな。何する気かな?)
ーーとんでもないことをするつもりだったのだと、後になってからわかった。
クライスがどこからか取り出した、ピンクの液体の入った瓶を開ける。
(なんか見たことあるな、あの瓶。えーと、ああそうだ。あれはローションだ)
セントラにもらったもの。こんなとこに持ってきてたんだ、なんでだろと不思議な気持ちでぼんやりと見ていると、
「ひゃ、っつめた」
もうおねむで油断していたところにピンクローションが塗られ、飛び跳ねた。全身ローションまみれにされ、ヌルヌルになってしまう。塗られたところはなんだかぽかぽか温かくなり、どんどん体が火照ってくるのを感じた。
「ここにもたっぷり塗っておこう。足を広げて高く上げて…膝の裏を自分の腕で抱えて、そうだ。それでいい。上手だ」
僕に変なポーズをさせ、お尻の穴周辺にローションを塗り込める彼。スライムからできたローションに洗浄効果があるとはわかっていても汚いような気がして恥ずかしさに泣きそうになる。
「そこはやめてぇ」
懇願したけど、「塗った方が怪我をしにくいから」と言われ大人しく従う。そんなところをどうやって怪我するのか? と疑問も湧くけど、性教育を受けたからなんとなく想像がつくような。
(もしかして、クライスのを挿れるつもりなのかな?)
ヌプッと一本、指が潜り込んだ。異物感に驚き思わずぎゅうぎゅうと締め付けてしまい、彼の指が痛くないか心配になる。(クライスに向き合ったこの体勢だと、四つん這いの時と違って彼の指が入っていくのがよく見える。)
「だいじょぶ? クライスの指、折れない?」
「こんな時に俺の指の心配なんて、さすがキルナだな……。大丈夫だ。ちゃんと中指の根元まで入った。ゆっくり広げるからな。力を抜け」
魔王の雰囲気こそあるものの、体を気遣ってくれる彼はやっぱり優しいなと思う。「いいぞ、よくできている」と褒められるとなんだかうれしくて、ヌプヌプと動く指が動きやすいように力を抜く努力をする。
「ね、クライス。あのね、ローションぬったところ、なんだかムズムズするの」
「前に使ったものと同じで、一時間程度効く媚薬が入っているからな。辛いか?」
「んぅ、かゆうい。もっとつよくかいてほしぃ」
舌足らずになりながらも一生懸命お願いすると、彼はゆるゆると指を動かした。クチッ…クチッ……ゆっくりすぎる彼の動きに焦れてお尻を持ち上げるけど無視される。
「んやぁ、もっとつよくしてぇ」
「大事な場所だから慎重に広げたいんだ、じっとして」
優しい言葉とは裏腹に、意地悪な手付き。いーち、にーいくらいのテンポで動く指は遅すぎて僕は耐えきれずに腰を振りたくった。動かしている間にそこはトロトロにとかされ、二本目三本目の指を欲しがっている。
「もっと早くぅ。いっぱいぐちゃぐちゃしてくれないとかゆいんだってばぁ!」
「ここか?」
「あ。そこぉ……」
お腹の裏側の一番気持ちがいいとこに指が当たって、「んきゃあ!!」と叫び、もっとそこを触ってほしいと頼んだ。だけど、意地悪魔王は僕の言うことを全然聞く気がないみたい。
「へえ、ここがキルナのイイトコロか?」
「ちが。もちょっと右」
「ここ?」
「うはぁ、ちがうぅもっと奥ぅ」
わざと僕の気持ちいい場所の近くを擦って「あ、そこだ!」と快感に指を締め付けると、動きを止められてしまう。なんで!?
「うああん。クライスのおに、まおう!!」
意地悪すぎるからついつい悪口を言っちゃう。僕は不敬罪をものともしないあくやくだからいいでしょ別に。
「俺は魔王なのか?」
クライスが面白そうに笑いながら聞いてくる。
「だっていじわるばかりするから。……まおうならけっこんできるからまおうでいいけど。だけど、こんないじわるなまおうはやぁ!!」
何言ってるのか自分でもよくわからない。なんかでもクライスはちょっと嬉しそうな顔をした。
「キルナ、学園を卒業したら結婚しような」
「けっこん?」
卒業して、もしクライスが魔王になってしまったら結婚しようねという話?
「ふふっ、そだね…もしまおうになったら……そのときは」
ーー結婚しようね
そうはならないってわかってる。クライスは絶対いい王様になるってわかってるけど馬鹿な妄想だけはさせてもらおう。
「ほぉ。テアにキスをしたって? それは…どんなキスだ? まさか大人のキスじゃないよな」
いつもよりゆっくり話す彼の声音に怒気が含まれている。ん~これ、この喋り方……。
「ふふっ。クライス怖いよ。なんか、魔王みたい」
実際人間離れした強さを持つ彼。大人になったら王様になるはずの彼が、悪の方向にブレると魔王になっちゃうってことは、ありえそうでつい笑ってしまった。
魔王とだったら悪役令息だって結婚できるかもしれない…なんて一人で想像してクスクスと笑う。
「じゃあ魔王でいいか」
「お前は何を言ってるんだ?」とクライスに問われ、「なんでもなぁい」と答えた。
「まぁいい。それはともかく。言え、テアにどんなキスをしたんだ」
「い、言えないよぉ」
言えるわけない。人にしたキスの内容をクライスに話すなんて、恥ずかしいもの。僕は貝のように押し黙った。
「じゃあ、仕方ないな。言えるようになるまでやるしかないか」
(何を?)
僕のぼんやりした頭では、クライスが何をしようとしているのか考えることはできなかった。大量の魔力が流れて気持ちがいいし(量はうまいことクライスが調節してくれて、魔力酔いは起こしてない)、さっきいっぱい触られて気持ち良くなった後だから、いい感じに気怠くて眠い。幸い来客用ベッドは寮や公爵家のベッドに比べたら小さめで固いけど、2人くらいなら十分に寝られる広さがある。
(このまま放っといてくれたら快適に寝られそうなのにな。何する気かな?)
ーーとんでもないことをするつもりだったのだと、後になってからわかった。
クライスがどこからか取り出した、ピンクの液体の入った瓶を開ける。
(なんか見たことあるな、あの瓶。えーと、ああそうだ。あれはローションだ)
セントラにもらったもの。こんなとこに持ってきてたんだ、なんでだろと不思議な気持ちでぼんやりと見ていると、
「ひゃ、っつめた」
もうおねむで油断していたところにピンクローションが塗られ、飛び跳ねた。全身ローションまみれにされ、ヌルヌルになってしまう。塗られたところはなんだかぽかぽか温かくなり、どんどん体が火照ってくるのを感じた。
「ここにもたっぷり塗っておこう。足を広げて高く上げて…膝の裏を自分の腕で抱えて、そうだ。それでいい。上手だ」
僕に変なポーズをさせ、お尻の穴周辺にローションを塗り込める彼。スライムからできたローションに洗浄効果があるとはわかっていても汚いような気がして恥ずかしさに泣きそうになる。
「そこはやめてぇ」
懇願したけど、「塗った方が怪我をしにくいから」と言われ大人しく従う。そんなところをどうやって怪我するのか? と疑問も湧くけど、性教育を受けたからなんとなく想像がつくような。
(もしかして、クライスのを挿れるつもりなのかな?)
ヌプッと一本、指が潜り込んだ。異物感に驚き思わずぎゅうぎゅうと締め付けてしまい、彼の指が痛くないか心配になる。(クライスに向き合ったこの体勢だと、四つん這いの時と違って彼の指が入っていくのがよく見える。)
「だいじょぶ? クライスの指、折れない?」
「こんな時に俺の指の心配なんて、さすがキルナだな……。大丈夫だ。ちゃんと中指の根元まで入った。ゆっくり広げるからな。力を抜け」
魔王の雰囲気こそあるものの、体を気遣ってくれる彼はやっぱり優しいなと思う。「いいぞ、よくできている」と褒められるとなんだかうれしくて、ヌプヌプと動く指が動きやすいように力を抜く努力をする。
「ね、クライス。あのね、ローションぬったところ、なんだかムズムズするの」
「前に使ったものと同じで、一時間程度効く媚薬が入っているからな。辛いか?」
「んぅ、かゆうい。もっとつよくかいてほしぃ」
舌足らずになりながらも一生懸命お願いすると、彼はゆるゆると指を動かした。クチッ…クチッ……ゆっくりすぎる彼の動きに焦れてお尻を持ち上げるけど無視される。
「んやぁ、もっとつよくしてぇ」
「大事な場所だから慎重に広げたいんだ、じっとして」
優しい言葉とは裏腹に、意地悪な手付き。いーち、にーいくらいのテンポで動く指は遅すぎて僕は耐えきれずに腰を振りたくった。動かしている間にそこはトロトロにとかされ、二本目三本目の指を欲しがっている。
「もっと早くぅ。いっぱいぐちゃぐちゃしてくれないとかゆいんだってばぁ!」
「ここか?」
「あ。そこぉ……」
お腹の裏側の一番気持ちがいいとこに指が当たって、「んきゃあ!!」と叫び、もっとそこを触ってほしいと頼んだ。だけど、意地悪魔王は僕の言うことを全然聞く気がないみたい。
「へえ、ここがキルナのイイトコロか?」
「ちが。もちょっと右」
「ここ?」
「うはぁ、ちがうぅもっと奥ぅ」
わざと僕の気持ちいい場所の近くを擦って「あ、そこだ!」と快感に指を締め付けると、動きを止められてしまう。なんで!?
「うああん。クライスのおに、まおう!!」
意地悪すぎるからついつい悪口を言っちゃう。僕は不敬罪をものともしないあくやくだからいいでしょ別に。
「俺は魔王なのか?」
クライスが面白そうに笑いながら聞いてくる。
「だっていじわるばかりするから。……まおうならけっこんできるからまおうでいいけど。だけど、こんないじわるなまおうはやぁ!!」
何言ってるのか自分でもよくわからない。なんかでもクライスはちょっと嬉しそうな顔をした。
「キルナ、学園を卒業したら結婚しような」
「けっこん?」
卒業して、もしクライスが魔王になってしまったら結婚しようねという話?
「ふふっ、そだね…もしまおうになったら……そのときは」
ーー結婚しようね
そうはならないってわかってる。クライスは絶対いい王様になるってわかってるけど馬鹿な妄想だけはさせてもらおう。
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