いらない子の悪役令息はラスボスになる前に消えます

日色

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第5章

第198話 番外編:ねことうさぎの物語②(ifのお話)※

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※これはifストーリーです。本編ではありませんのでご注意ください。
クラ×キルではなくリリー🐱×キルナ🐰ですので、「それは絶対許せない~」という方はこのお話は読まないようお願いしますm(_ _)m しかもR18です。ご注意ください。


「ねぇ、これ着てみてよ。絶対メガネ似合うから」
「ん~~~これ? なんか着方がわからないよ……」
「ふふ、じゃあ僕が着せてあげる」

というからお任せしたのだけど……。全身鏡を見て僕は絶叫した。

「な、な、なにこれ……スケスケ……。これって下着でしょ? しかも、女の子用の。おへそも見えちゃってるし、こんなの嫌だよ。脱ぐ」

「これは男の子用のベビードールだから間違えてないよ。……僕がせっかくメガネのために貯金して買ったプレゼントなのに、着てくれないの!?」

慌てて脱ぎ始めた僕に彼はうるうるしながらそんなことを言う。う、夕日色の大きな瞳から今にも涙がこぼれ落ちそう……。

「き、今日だけだからね! こんなの着て学校とかは恥ずかしくて無理だからね」

と念を押し、今日だけ着ることにした。まぁ、考えてみれば下着なのだから、上に何かを着てしまえば隠せる。誰にもみせることなんてないのだから、大丈夫、かな? いや、全然大丈夫じゃない。パンツ、というかショーツというの? の下に履かされたものが、素人目にみてもやばすぎる……。なんなのこれ!?

「あ~やっぱり似合う。可愛いなあ、もっとこっちに来てよく見せて」
「え、それは…ちょっと、恥ずかしいよ。もう上に何か羽織りたい……」

真っ赤になって僕は俯いた。手で大切なとこを必死に隠しているけど、そんなことをすると余計に意識しちゃって恥ずかしい気もする。こんな格好だとどうしたって卑猥になってしまう……。

「まだ駄目。せっかくコーディネートしたんだから。ほら、黒に統一したガーターベルトにガーターストッキングで小悪魔って感じが出てるし。ショーツは透け感のあるレース、体のラインを美しく見せる薄いサテン生地のベビードールでメガネの色気がよく出てて、最高にエロいよ!」

うっとりと僕を眺めながら解説し、太ももとか首筋とか露出した部分を触っちゃう彼。ん~もう! 駄目だって言ってるのに! 

「んひゃぁ、ちょっと、そこ、触らないでぇ」
「ああ、やばい、もっと触りたくなってきちゃった。いいでしょメガネ。全部触らせて……」

色っぽい彼の声。迫ってくる美少年に頭がクラクラする。

「だっ…だめぇ……」
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