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第5章
第186話 素振りと水の妖精
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「……にじゅうさん、にじゅうし、にじゅうごっ」
ああ、助かった。こうやって素振りをして体を動かしていると無心になれて、ごちゃごちゃと余計なことを考えなくて済む。ひたすら素振りに打ち込んでいると、隣からがやがやと騒がしい声が聞こえてきた。
「あ~も~疲れたぁ。いやだぁ、見て、手にマメができちゃったぁ。痛くてもうできない~」
「水の妖精テア様のお美しい手に肉刺!? それは大変です。すぐに医務室に行きましょう」
「ライン先生もいませんし、もう補習なんてさっさとやめて帰りましょう」
テア=リメットとその恋人たち?だ。クラスメイトだけど、あまり話したことはない。彼は腰まで届くブルーサファイア色の髪に、垂れ気味の大きな碧の瞳が特徴の可愛らしい顔立ちの子で、筋肉質のゴツいかんじの男の子たちに人気がある。いつも大きな宝石のついたアクセサリーをたくさん身につけキラキラと輝くその姿は『水の妖精』に似ているらしく、彼のことをそう呼ぶ人もいるとかいないとか。
何人も恋人がいるようで、情報に疎い僕でも何度か彼の奔放な恋愛の噂を聞いたことがある。えっと今は誰と付き合っていたんだっけ?
(って、そんなことを考えている場合じゃなかった。)
無心になっていたはずがいつの間にかすっかり雑念だらけになり、手が止まっていた。集中しなきゃ! と素振りを再開しようとしているとその彼(水の妖精)に声をかけられた。
「あっれ~? フェルライト様じゃないですかぁ。さっき倒れたばかりなのに大丈夫なんですか?」
「え? あ、うん。だいじょ、ぶ」
話しかけられると思っていなかったから、びっくりしてぎくしゃくした返事になってしまった。
「ふふ、ですよね。だってあれ、クライス王子にお姫様抱っこされるためにわざとやってるんでしょう?」
「え?」
「まさかバレてないと思ってたんですかぁ? だってあれだけ毎回授業中に倒れるなんておかしいですよぉ。さすがに嘘ってわかります。でもそれに付き合ってくれるんだから王子、優しいですよねぇ。婚約者のわがままに振り回されても嫌な顔一つしないなんて。そんなお優しい方の婚約者なんて、すごく羨ましいです」
「倒れたのはわざとじゃないよ」
「あ~はい、ですよねぇ! そういうことにしておきますね」
にこにこと彼がそう言うと、周りの恋人?たちが、「さすがお優しい」「大人ですねテア様」と調子よく相槌を打つ。僕の話は全然信じてくれないようだ。
でも…確かにそう思われても仕方がないかもしれない。みんなは僕が魔力20しかなくて魔道具を使っていることなんて知らないし、魔法基礎学の授業なんて不自然なくらい毎回倒れては医務室行きになって、クライスに迷惑をかけている。
「あ、そうだ。王子へのプレゼントは何にしたんですかぁ~?」
「え? プレゼントってなんのこと?」
急に出てきた話題に僕が聞き返すと、彼はキョトンとした顔で言った。
「まったまたぁ。とぼけちゃって。来週、クライス王子の誕生日でしょ~? 内緒ってことですか? ちょっとくらい教えてくれてもいいじゃないですかぁ。それとも、自分より身分の低い人間に教えるのは嫌なんですか? 案外キルナ様って心が狭い方なんですね。でも仕方ないかぁ。天下の公爵家ですもんね。すみません、怒らないでくださぃ。聞いたテアが悪かったですから」
息継ぎ無しのものすごいマシンガントークに僕はついていけず、やっと区切りがついたところで「怒ってないよ。プレゼントは…まだ用意してないの。だから教えられないだけだよ」と言った。ふ~ん、と彼は興味なさげに相槌をしてから、完璧に計算して作ったようなキラキラとした美しい笑みを向けてきた。
「テアは王子にぴったりのプレゼントをもう用意しましたよぉ。教えてほしいですかぁ?」
「えと…別にいい」
少し気にはなったけど、彼とこれ以上話をするのが嫌で断った。でも彼にはどうやら僕の気持ちが通じていないみたい。いいと言ったはずなのに、話はどんどん続けられる。
「ええ~!? 本当は聞きたいんでしょう? 素直じゃないなぁ。そんなんじゃ、王子に嫌われちゃいますよ! なんだかんだ言って、素直で愛嬌がある子が一番モテますからね~」
彼の言葉に、そうなのかな? と僕は首を傾げた。
テアはかなりモテるけど、モテ度で言えばリリーの方が上だと思う。親衛隊こそないものの、クラスどころか学年を超えて絶え間なく告白されている。でも、リリーのお眼鏡に適う人はなかなかいないらしく、今恋人はいないみたい。
そんな彼はどちらかと言うとツンデレ属性で素直とは言えないと思うのだけど。
「あ、いけない脱線しちゃった。誕生日プレゼントの話でしたよねぇ~。用意したのは、テアとお揃いのピアスですぅ。ピアスに付いている宝石は、うちの鉱山で採れた貴重なもので王都でもすっごく人気があるものなんですよぉ。いくらお金を積んだってそうそう手に入るものじゃありません。しかもこの宝石の名前、実はテアの名前から取ってテアサファイアって言うんですよ。母が名付けてくれたんですぅ」
「そう。それはすごいね」
宝石に自分の名前が付いているなんてすごい、と素直な気持ちを言ったつもりだったけど、それも彼には気に食わなかったみたい。彼は目をキッと吊り上げて僕を睨みつけた。
「なんですかぁ? その妙に余裕のある返事。自分は婚約者だから、誰が何を渡そうと関係ない、とでも思っているんですかぁ? 残念ですけど、テアだって侯爵家の人間です。王子の婚約者になってもおかしくない身分を持ってるんですぅ。能力も低い上にまるで華のないあなたになんて絶対に負けません。」
「クライスの婚約者になる? 君が?」
「そうです~。王子の婚約者にテアがなる日はそう遠くありませんよぉ。フェルライト様って鈍そうですからきちんと教えておいて差しあげます。容姿も魔力も男性からの人気もあなたよりテアの方が上ですぅ。婚約なんていつでも取り消しできるものですから王子がテアを選びさえすれば婚約者はすぐに変えることができるんですよぉ。ですからその時が来るまでは、また馬鹿の一つ覚えみたいに倒れるふりでもして彼の気を引き付けておくんですね~」
その後も彼は喋り続けていたけれどほとんど耳に入ってこなかった。
どうやらこの子はクライスの婚約者になるつもりらしい。
もちろんそれも気になるけど、僕は他のことの方がもっと気になっていた。
ーークライスの誕生日が来週だなんて、全然知らなかった。
「ではもうテアたちは帰りますので。フェルライト様、補習頑張ってくださいね~」
「…うん。さよなら」
「26、27、……89、90」
悪口なんて言われ慣れているはずなのに、なんだか心がやけにザワザワする。自分が婚約者になると言い切る彼。婚約者なのに誕生日も知らない自分。おなかがちくちくする……。
無心になりたくてがむしゃらに素振りを続けていると、肉刺が潰れて血が出てきた。滲んだ血をズボンで拭って見ないようにする。血なんて平気。もう二度と倒れるものか、と痛みを無視して手を握りしめた。
(そうだ。課題の50回はとっくに終わっていた。そろそろ薬草園に行かないと。)
外はまだ明るい。これならリリーとベルトは怒らないだろう。早く二人の顔が見たくて僕は早足で訓練所を後にした。
ああ、助かった。こうやって素振りをして体を動かしていると無心になれて、ごちゃごちゃと余計なことを考えなくて済む。ひたすら素振りに打ち込んでいると、隣からがやがやと騒がしい声が聞こえてきた。
「あ~も~疲れたぁ。いやだぁ、見て、手にマメができちゃったぁ。痛くてもうできない~」
「水の妖精テア様のお美しい手に肉刺!? それは大変です。すぐに医務室に行きましょう」
「ライン先生もいませんし、もう補習なんてさっさとやめて帰りましょう」
テア=リメットとその恋人たち?だ。クラスメイトだけど、あまり話したことはない。彼は腰まで届くブルーサファイア色の髪に、垂れ気味の大きな碧の瞳が特徴の可愛らしい顔立ちの子で、筋肉質のゴツいかんじの男の子たちに人気がある。いつも大きな宝石のついたアクセサリーをたくさん身につけキラキラと輝くその姿は『水の妖精』に似ているらしく、彼のことをそう呼ぶ人もいるとかいないとか。
何人も恋人がいるようで、情報に疎い僕でも何度か彼の奔放な恋愛の噂を聞いたことがある。えっと今は誰と付き合っていたんだっけ?
(って、そんなことを考えている場合じゃなかった。)
無心になっていたはずがいつの間にかすっかり雑念だらけになり、手が止まっていた。集中しなきゃ! と素振りを再開しようとしているとその彼(水の妖精)に声をかけられた。
「あっれ~? フェルライト様じゃないですかぁ。さっき倒れたばかりなのに大丈夫なんですか?」
「え? あ、うん。だいじょ、ぶ」
話しかけられると思っていなかったから、びっくりしてぎくしゃくした返事になってしまった。
「ふふ、ですよね。だってあれ、クライス王子にお姫様抱っこされるためにわざとやってるんでしょう?」
「え?」
「まさかバレてないと思ってたんですかぁ? だってあれだけ毎回授業中に倒れるなんておかしいですよぉ。さすがに嘘ってわかります。でもそれに付き合ってくれるんだから王子、優しいですよねぇ。婚約者のわがままに振り回されても嫌な顔一つしないなんて。そんなお優しい方の婚約者なんて、すごく羨ましいです」
「倒れたのはわざとじゃないよ」
「あ~はい、ですよねぇ! そういうことにしておきますね」
にこにこと彼がそう言うと、周りの恋人?たちが、「さすがお優しい」「大人ですねテア様」と調子よく相槌を打つ。僕の話は全然信じてくれないようだ。
でも…確かにそう思われても仕方がないかもしれない。みんなは僕が魔力20しかなくて魔道具を使っていることなんて知らないし、魔法基礎学の授業なんて不自然なくらい毎回倒れては医務室行きになって、クライスに迷惑をかけている。
「あ、そうだ。王子へのプレゼントは何にしたんですかぁ~?」
「え? プレゼントってなんのこと?」
急に出てきた話題に僕が聞き返すと、彼はキョトンとした顔で言った。
「まったまたぁ。とぼけちゃって。来週、クライス王子の誕生日でしょ~? 内緒ってことですか? ちょっとくらい教えてくれてもいいじゃないですかぁ。それとも、自分より身分の低い人間に教えるのは嫌なんですか? 案外キルナ様って心が狭い方なんですね。でも仕方ないかぁ。天下の公爵家ですもんね。すみません、怒らないでくださぃ。聞いたテアが悪かったですから」
息継ぎ無しのものすごいマシンガントークに僕はついていけず、やっと区切りがついたところで「怒ってないよ。プレゼントは…まだ用意してないの。だから教えられないだけだよ」と言った。ふ~ん、と彼は興味なさげに相槌をしてから、完璧に計算して作ったようなキラキラとした美しい笑みを向けてきた。
「テアは王子にぴったりのプレゼントをもう用意しましたよぉ。教えてほしいですかぁ?」
「えと…別にいい」
少し気にはなったけど、彼とこれ以上話をするのが嫌で断った。でも彼にはどうやら僕の気持ちが通じていないみたい。いいと言ったはずなのに、話はどんどん続けられる。
「ええ~!? 本当は聞きたいんでしょう? 素直じゃないなぁ。そんなんじゃ、王子に嫌われちゃいますよ! なんだかんだ言って、素直で愛嬌がある子が一番モテますからね~」
彼の言葉に、そうなのかな? と僕は首を傾げた。
テアはかなりモテるけど、モテ度で言えばリリーの方が上だと思う。親衛隊こそないものの、クラスどころか学年を超えて絶え間なく告白されている。でも、リリーのお眼鏡に適う人はなかなかいないらしく、今恋人はいないみたい。
そんな彼はどちらかと言うとツンデレ属性で素直とは言えないと思うのだけど。
「あ、いけない脱線しちゃった。誕生日プレゼントの話でしたよねぇ~。用意したのは、テアとお揃いのピアスですぅ。ピアスに付いている宝石は、うちの鉱山で採れた貴重なもので王都でもすっごく人気があるものなんですよぉ。いくらお金を積んだってそうそう手に入るものじゃありません。しかもこの宝石の名前、実はテアの名前から取ってテアサファイアって言うんですよ。母が名付けてくれたんですぅ」
「そう。それはすごいね」
宝石に自分の名前が付いているなんてすごい、と素直な気持ちを言ったつもりだったけど、それも彼には気に食わなかったみたい。彼は目をキッと吊り上げて僕を睨みつけた。
「なんですかぁ? その妙に余裕のある返事。自分は婚約者だから、誰が何を渡そうと関係ない、とでも思っているんですかぁ? 残念ですけど、テアだって侯爵家の人間です。王子の婚約者になってもおかしくない身分を持ってるんですぅ。能力も低い上にまるで華のないあなたになんて絶対に負けません。」
「クライスの婚約者になる? 君が?」
「そうです~。王子の婚約者にテアがなる日はそう遠くありませんよぉ。フェルライト様って鈍そうですからきちんと教えておいて差しあげます。容姿も魔力も男性からの人気もあなたよりテアの方が上ですぅ。婚約なんていつでも取り消しできるものですから王子がテアを選びさえすれば婚約者はすぐに変えることができるんですよぉ。ですからその時が来るまでは、また馬鹿の一つ覚えみたいに倒れるふりでもして彼の気を引き付けておくんですね~」
その後も彼は喋り続けていたけれどほとんど耳に入ってこなかった。
どうやらこの子はクライスの婚約者になるつもりらしい。
もちろんそれも気になるけど、僕は他のことの方がもっと気になっていた。
ーークライスの誕生日が来週だなんて、全然知らなかった。
「ではもうテアたちは帰りますので。フェルライト様、補習頑張ってくださいね~」
「…うん。さよなら」
「26、27、……89、90」
悪口なんて言われ慣れているはずなのに、なんだか心がやけにザワザワする。自分が婚約者になると言い切る彼。婚約者なのに誕生日も知らない自分。おなかがちくちくする……。
無心になりたくてがむしゃらに素振りを続けていると、肉刺が潰れて血が出てきた。滲んだ血をズボンで拭って見ないようにする。血なんて平気。もう二度と倒れるものか、と痛みを無視して手を握りしめた。
(そうだ。課題の50回はとっくに終わっていた。そろそろ薬草園に行かないと。)
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