90 / 135
〈本編〉
ブチとミケの帰省
しおりを挟む
あっという間にブチが帰ってくる日になった。チビはワクワクしながらブチが帰って来るのを待っています。アゴ母さんが注意する位には浮かれていました。そして、ブチとミケが家まで帰ってきました。
「皆んな、ただいま」
「おかえり、ブチ。ミケちゃんもお帰りなさい」
「アゴおばさん、お久しぶりです。ニセイちゃん達も久しぶりだね」
「「「ブチ兄ちゃん、ミケ兄ちゃん、お帰りなさい」」」
「ブチ兄ちゃん、お話聞かせて~」
「これチビ、まだダメよ。今、帰って来たばかりでしょう。明日にしなさい!」
チビは我慢できずにブチに話しかけましたが、アゴ母さんに叱られてしまいました。まだ帰って来たばかりで、ミケも居たからです。それでも、懲りずに、ブチやミケに話し掛けようとするので、慌ててニセイやサムがチビの口を塞いだり、飛び出さない様に押さえ付けたりしています。するとミケの母親のハナの姿が見え隠れするのが、ブチ達には見えました。
アゴ母さんとサム達には見えません。しかしブチとミケには見えていました。そうして今あったサム達の光景を見て、ブチとミケは久しぶりに見たサム達の微笑ましい姿に,『フフフ』と笑ってしまい、アゴ母さんは額に手を当てて、『ハァ』とため息を吐いてしまいました。そこに、ミケの母親のハナがやって来て、サムやニセイとチビの姿を見て、何が合ったかわからないけど、ブチやミケと同じ様に微笑んでしまいました。
「あらハナさん、いらっしゃい。ミケちゃんのお迎えかしら?」
「ええそうよ、アゴさん。だってミケったら、アゴさんの所に寄ってから家に来るって言うんですもの」
「ちょっと母さん。何言ってるの?」
「あらミケ。本当のことじゃぁないの」
「やめてよ。恥ずかしいじゃぁないか!」
「あらあら、そう言う事は、家に帰ってからにしたほうがいいわよ、ハナさん」
「そうかしら。やっぱり、ここだからイイのよ!」
「もう、やめてよね!恥ずかしい……じゃぁ皆さん、また後で」
「ミケ、明日また会おうな!」
「ああ、明日な、ブチ!……ほら母さん、帰るよ」
「もう、なに恥ずかしがってるの。それじゃぁ、アゴさんまた」
「ええハナさんまた」
ハナがミケを揶揄う様な事がありましたが、『カラカラ』と笑いながらハナとミケは帰っていき、アゴ母さんと子ども達だけになって、すぐに家に入る事にしました。家に入りながら、チビは我慢できずにブチに話し掛けます。
「ブチ兄ちゃん、お話して欲しいな」
「これチビ。ブチは今帰って来たばかりなんだから、後にしなさい!」
「だって、ずうっとブチ兄ちゃんが帰って来るのを待ってたのに……」
チビはアゴ母さんにまた叱られて、項垂れてしまいます。これにはアゴ母さんも、言い過ぎたかと思いました。するとブチがアゴ母さんのフォローをしました。
「チビ、兄ちゃんな、少し疲れてるから、明日にしてくれるか?明日ならミケも来るから、ミケからも話が聞けるぞ。どうする?」
「ブチ兄ちゃん、わがまま言ってゴメンなさい。チビ、明日、話を聞く!」
「そうか、チビはいい子だな」
「うん、チビはいい子だもん!」
アゴ母さんは咄嗟のブチの機転に苦笑いが出ました。でも、機転がスルッと出るだけ、ブチが成長したのだと思い、嬉しくも頼もしくもなったと1人、心の中で拍手喝采しました。
「皆んな、ただいま」
「おかえり、ブチ。ミケちゃんもお帰りなさい」
「アゴおばさん、お久しぶりです。ニセイちゃん達も久しぶりだね」
「「「ブチ兄ちゃん、ミケ兄ちゃん、お帰りなさい」」」
「ブチ兄ちゃん、お話聞かせて~」
「これチビ、まだダメよ。今、帰って来たばかりでしょう。明日にしなさい!」
チビは我慢できずにブチに話しかけましたが、アゴ母さんに叱られてしまいました。まだ帰って来たばかりで、ミケも居たからです。それでも、懲りずに、ブチやミケに話し掛けようとするので、慌ててニセイやサムがチビの口を塞いだり、飛び出さない様に押さえ付けたりしています。するとミケの母親のハナの姿が見え隠れするのが、ブチ達には見えました。
アゴ母さんとサム達には見えません。しかしブチとミケには見えていました。そうして今あったサム達の光景を見て、ブチとミケは久しぶりに見たサム達の微笑ましい姿に,『フフフ』と笑ってしまい、アゴ母さんは額に手を当てて、『ハァ』とため息を吐いてしまいました。そこに、ミケの母親のハナがやって来て、サムやニセイとチビの姿を見て、何が合ったかわからないけど、ブチやミケと同じ様に微笑んでしまいました。
「あらハナさん、いらっしゃい。ミケちゃんのお迎えかしら?」
「ええそうよ、アゴさん。だってミケったら、アゴさんの所に寄ってから家に来るって言うんですもの」
「ちょっと母さん。何言ってるの?」
「あらミケ。本当のことじゃぁないの」
「やめてよ。恥ずかしいじゃぁないか!」
「あらあら、そう言う事は、家に帰ってからにしたほうがいいわよ、ハナさん」
「そうかしら。やっぱり、ここだからイイのよ!」
「もう、やめてよね!恥ずかしい……じゃぁ皆さん、また後で」
「ミケ、明日また会おうな!」
「ああ、明日な、ブチ!……ほら母さん、帰るよ」
「もう、なに恥ずかしがってるの。それじゃぁ、アゴさんまた」
「ええハナさんまた」
ハナがミケを揶揄う様な事がありましたが、『カラカラ』と笑いながらハナとミケは帰っていき、アゴ母さんと子ども達だけになって、すぐに家に入る事にしました。家に入りながら、チビは我慢できずにブチに話し掛けます。
「ブチ兄ちゃん、お話して欲しいな」
「これチビ。ブチは今帰って来たばかりなんだから、後にしなさい!」
「だって、ずうっとブチ兄ちゃんが帰って来るのを待ってたのに……」
チビはアゴ母さんにまた叱られて、項垂れてしまいます。これにはアゴ母さんも、言い過ぎたかと思いました。するとブチがアゴ母さんのフォローをしました。
「チビ、兄ちゃんな、少し疲れてるから、明日にしてくれるか?明日ならミケも来るから、ミケからも話が聞けるぞ。どうする?」
「ブチ兄ちゃん、わがまま言ってゴメンなさい。チビ、明日、話を聞く!」
「そうか、チビはいい子だな」
「うん、チビはいい子だもん!」
アゴ母さんは咄嗟のブチの機転に苦笑いが出ました。でも、機転がスルッと出るだけ、ブチが成長したのだと思い、嬉しくも頼もしくもなったと1人、心の中で拍手喝采しました。
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
落ちこぼれ盾職人は異世界のゲームチェンジャーとなる ~エルフ♀と同居しました。安定収入も得たのでスローライフを満喫します~
テツみン
ファンタジー
*この作品は24hポイントが0になりしだい、公開を終了します。ご愛読ありがとうございました。
アスタリア大陸では地球から一万人以上の若者が召喚され、召喚人(しょうかんびと)と呼ばれている。
彼らは冒険者や生産者となり、魔族や魔物と戦っていたのだ。
日本からの召喚人で、生産系志望だった虹川ヒロトは女神に勧められるがまま盾職人のスキルを授かった。
しかし、盾を売っても原価割れで、生活はどんどん苦しくなる。
そのうえ、同じ召喚人からも「出遅れ組」、「底辺職人」、「貧乏人」とバカにされる日々。
そんなとき、行き倒れになっていたエルフの女の子、アリシアを助け、自分の工房に泊めてあげる。
彼女は魔法研究所をクビにされ、住み場所もおカネもなかったのだ。
そして、彼女との会話からヒロトはあるアイデアを思いつくと――
これは、落ちこぼれ召喚人のふたりが協力し合い、異世界の成功者となっていく――そんな物語である。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
人生を共にしてほしい、そう言った最愛の人は不倫をしました。
松茸
恋愛
どうか僕と人生を共にしてほしい。
そう言われてのぼせ上った私は、侯爵令息の彼との結婚に踏み切る。
しかし結婚して一年、彼は私を愛さず、別の女性と不倫をした。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる