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〈本編〉
サムとクロの《人の国》への憧れ3
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サムとクロは図書室で《人の国》について、ある程度まとめる事が出来たので、まとめた資料を持ってきて、意見を交換していました。
「クロちゃん、そちらの方の資料を見せてよ。僕の方も見て欲しいし」
「うん。そうだね、サムちゃん。……これがそうだよ」
「ありがとう。クロちゃん」
クロはサムにニセイから聞いた、将来の事について聞こうか迷っていました。サムの人生はサムのもので、他人の自分が何か言うのは間違っていると思っているからです。それでも、どうしても、気になってしまうのです。まずは自分の将来の事を話てから、サムの事も聞いてみようと思いました。まずはこの資料を読もうと意識を切り替えました。
「ねえ、クロちゃん。クロちゃんは《人の国》のどこがいいと思う?……僕はね、大きな土地で色々なモノがあって、自由にどこにでも行けるところかな。ちょっと危ない所もあるけどね」
「そうだね、オレは前に《人の国》に行った時に見た【海】ってところなら、なた行きたいな」
「う~ん、ちょっと違うような気もするけどな~……。まあいいや」
「うん、どうしたの?」
「ううん、何でも無いよ。クロちゃん。じゃあさ、もし、《人の国》に住もうと思った時にイヤな事はある?」
「イヤな事なの?サムちゃん」
「そう、もし住もうと思った時にイヤな事だよ」
「そうだな~、人が多い所と危ない所が多い事かな。これでいい?」
「ありがとう、クロちゃん。まあね、人が多いのは仕方ないよね。《人の国》だもの」
「ああ、違う、違う、その人と違う。《人の国》にもオレらと同じ《ねこの国》の人もいるだろう。同族と会うのがあんまりいいとは言えないだろうからさ」
「確かにそだね。でも、《人の国》に同族の《ねこの国》の人が近くに居たら、相談とかしたい時にはいいよね」
「そっか……オレはそこまで考えてなかったよ。さすがサムちゃん」
「クロちゃん、僕は凄く無いよ!」
サムはクロに自分が考えた事を話しているだけなのに、クロが褒めてくれるので、何だか恥ずかしくなって来ました。なのでクロにその他にイヤな事がないか聞くことにしました。
「クロちゃん、他にイヤな事ってないの?」
「その他?」
「そうそう。他に無い?」
「う~ん、……他は無いかな」
「じゃぁさ、クロちゃんは海に行きたいって言ってたけど、他に行ってみたい所は無いの?」
「海以外のところか……。花畑に行ってみたいかな」
「へ~、どうして行ってみたいの?」
「あのさ、お母さんにお花をあげたいんだ!何時ものお礼も兼ねてね」
「そっか~。クロちゃんは優しいね。おばさんも喜んでくれると思うよ」
「そうかな?……お母さん、喜んでくれると思う?サムちゃん。」
「思う、思う」
「じゃぁ、次に《人の国》に行ったら、花畑に行きたいな」
クロはサムに言われて、《人の国》に行った時の事を思って、ニャ~っと笑ってサムに話しました。その顔を見て、サムは〈クロちゃん、顔が崩れてるよ!花畑の事を想像してるのかな?〉と思って、顔が引きつる思いでした。
「クロちゃん、そちらの方の資料を見せてよ。僕の方も見て欲しいし」
「うん。そうだね、サムちゃん。……これがそうだよ」
「ありがとう。クロちゃん」
クロはサムにニセイから聞いた、将来の事について聞こうか迷っていました。サムの人生はサムのもので、他人の自分が何か言うのは間違っていると思っているからです。それでも、どうしても、気になってしまうのです。まずは自分の将来の事を話てから、サムの事も聞いてみようと思いました。まずはこの資料を読もうと意識を切り替えました。
「ねえ、クロちゃん。クロちゃんは《人の国》のどこがいいと思う?……僕はね、大きな土地で色々なモノがあって、自由にどこにでも行けるところかな。ちょっと危ない所もあるけどね」
「そうだね、オレは前に《人の国》に行った時に見た【海】ってところなら、なた行きたいな」
「う~ん、ちょっと違うような気もするけどな~……。まあいいや」
「うん、どうしたの?」
「ううん、何でも無いよ。クロちゃん。じゃあさ、もし、《人の国》に住もうと思った時にイヤな事はある?」
「イヤな事なの?サムちゃん」
「そう、もし住もうと思った時にイヤな事だよ」
「そうだな~、人が多い所と危ない所が多い事かな。これでいい?」
「ありがとう、クロちゃん。まあね、人が多いのは仕方ないよね。《人の国》だもの」
「ああ、違う、違う、その人と違う。《人の国》にもオレらと同じ《ねこの国》の人もいるだろう。同族と会うのがあんまりいいとは言えないだろうからさ」
「確かにそだね。でも、《人の国》に同族の《ねこの国》の人が近くに居たら、相談とかしたい時にはいいよね」
「そっか……オレはそこまで考えてなかったよ。さすがサムちゃん」
「クロちゃん、僕は凄く無いよ!」
サムはクロに自分が考えた事を話しているだけなのに、クロが褒めてくれるので、何だか恥ずかしくなって来ました。なのでクロにその他にイヤな事がないか聞くことにしました。
「クロちゃん、他にイヤな事ってないの?」
「その他?」
「そうそう。他に無い?」
「う~ん、……他は無いかな」
「じゃぁさ、クロちゃんは海に行きたいって言ってたけど、他に行ってみたい所は無いの?」
「海以外のところか……。花畑に行ってみたいかな」
「へ~、どうして行ってみたいの?」
「あのさ、お母さんにお花をあげたいんだ!何時ものお礼も兼ねてね」
「そっか~。クロちゃんは優しいね。おばさんも喜んでくれると思うよ」
「そうかな?……お母さん、喜んでくれると思う?サムちゃん。」
「思う、思う」
「じゃぁ、次に《人の国》に行ったら、花畑に行きたいな」
クロはサムに言われて、《人の国》に行った時の事を思って、ニャ~っと笑ってサムに話しました。その顔を見て、サムは〈クロちゃん、顔が崩れてるよ!花畑の事を想像してるのかな?〉と思って、顔が引きつる思いでした。
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