63 / 135
〈本編〉
アゴ母さんと子ども達⑦【ニセイの反抗期】
しおりを挟む
ブチとミケのところから帰ってきて数日経った頃、アゴ母さんがサムとニセイの言いました。
「サム、ニセイ、今度の休みに人の国にまた行くからね。心構えをしておいてね」
「はい。前回は僕とニセイとチビも一緒に行ったよね。今回もそうなの?」
「そうだよ。それにクロちゃん達も一緒に行くから」
「本当に、アゴ母さん」
「ああ、本当だよ」
「どうしてクロ達も一緒に行くのさ、アゴ母さん」
「クロちゃん達は今回初めて行くんだってさ、ニセイ。だからチィさんが一緒に行って欲しいと言って来たんだよ」
「ふ~ん。俺、行きたくない!」
アゴ母さんがクロ達と一緒に人の国へ行くと言うとニセイは理由を聞いてきて、その理由を聞いて行きたくない発言をしました。これにはアゴ母さんも困ってしまいました。この前のブチ達のところへ行きたくないと言って言っていたのを思い出したからです。
でも今回はクロ達と一緒なのにどうしてなのか?アゴ母さんは行きたくないと言う理由をニセイに聞くことにしました。
「ニセイ、どうして行きたくないの?」
「どうしても」
「ニセイは行かないの?」
「行かないよ、サム」
頑なにニセイは行かないと言って聞きません。アゴ母さんは(困ったわねぇ。どうしようかしら。チィさんに相談して行く日を変えてもらいましょう)チィに相談することにしました。そして少しでも情報を集めようと思いました。
「ニセイ、チビは今お昼寝中だけど、起きたら遊んでやってくれる?」
「うん。いいよ」
「じゃあサム、ちょっといい?」
「なあに、アゴ母さん」
「ニセイの事だけど。前からあんな感じだった?」
「ううん、そんな事ないよ。たまに癇癪起こして怒ったりしてたけど、あんな風に頑なに『行かない』なんて言わなかったよ」
「そうなのね、他にはなかった?」
「ああ、そういえば、ブチ兄ちゃんの事、『怒りんぼ』とか言ってたかな。あと『どうして俺だけ怒られるんだ』とか言ってた」
「そう。ニセイだけ怒ったりしてないんだけどね」
「うん。僕もそう思うよ。でもニセイの中では自分だけ怒られてると思ってるみたいなんだ」
「そうよね。サムは母さんがあなた達を怒ってる時、自分だけだと思う?」
「そんな事思わないよ。2人に怒ってると思ってる」
「なにがニセイを頑なにさせてるのかしらね」
「アゴ母さん、もしニセイがあのまだと人の国に行くのは難しいの?」
「そうね。チィさんとも相談するけど、難しくなるわね」
「あのねアゴ母さん、ニセイね、チビと一緒だと癇癪とか起こさないよ。チビが可愛いんだって」
「今回の人の国へはチビもう一緒に行くのよ」
「だからね、多分、クロちゃん達も一緒に行くって言ったでしょ。それで行きたくなくなったんじゃあないかな」
「え、そんなことで。…一度ニセイに確認してみるわ」
サムからヒントを貰ったアゴ母さんはニセイが居ると思われるチビの部屋に行って、サムの予想を聞いてみることにしました。
「ねぇ、ニセイ。聞きたい事があるんだけど」
「なにが」
「あのね、今度、人の国に行くのだけど、ニセイは行かないって言ってたわよね」
「うん」
「じゃあね、母さんとサムとチビとニセイで行く事になったらどうする?」
「どうしようかな?………行ってもいいよ」
「そう、じゃあ母さん達だけで行きましょうか。それならいいわね」
「うん」
「それじゃあ、母さんはチィさんに話をしてくるわ」
「わかった」
アゴ母さんはサムの予想が当たったので一安心しました。でもチィと一緒に行くと言う約束は叶わなくなりました。「ふぅ」とため息を吐いて、チィにこの事を話に家を出ました。
「サム、ニセイ、今度の休みに人の国にまた行くからね。心構えをしておいてね」
「はい。前回は僕とニセイとチビも一緒に行ったよね。今回もそうなの?」
「そうだよ。それにクロちゃん達も一緒に行くから」
「本当に、アゴ母さん」
「ああ、本当だよ」
「どうしてクロ達も一緒に行くのさ、アゴ母さん」
「クロちゃん達は今回初めて行くんだってさ、ニセイ。だからチィさんが一緒に行って欲しいと言って来たんだよ」
「ふ~ん。俺、行きたくない!」
アゴ母さんがクロ達と一緒に人の国へ行くと言うとニセイは理由を聞いてきて、その理由を聞いて行きたくない発言をしました。これにはアゴ母さんも困ってしまいました。この前のブチ達のところへ行きたくないと言って言っていたのを思い出したからです。
でも今回はクロ達と一緒なのにどうしてなのか?アゴ母さんは行きたくないと言う理由をニセイに聞くことにしました。
「ニセイ、どうして行きたくないの?」
「どうしても」
「ニセイは行かないの?」
「行かないよ、サム」
頑なにニセイは行かないと言って聞きません。アゴ母さんは(困ったわねぇ。どうしようかしら。チィさんに相談して行く日を変えてもらいましょう)チィに相談することにしました。そして少しでも情報を集めようと思いました。
「ニセイ、チビは今お昼寝中だけど、起きたら遊んでやってくれる?」
「うん。いいよ」
「じゃあサム、ちょっといい?」
「なあに、アゴ母さん」
「ニセイの事だけど。前からあんな感じだった?」
「ううん、そんな事ないよ。たまに癇癪起こして怒ったりしてたけど、あんな風に頑なに『行かない』なんて言わなかったよ」
「そうなのね、他にはなかった?」
「ああ、そういえば、ブチ兄ちゃんの事、『怒りんぼ』とか言ってたかな。あと『どうして俺だけ怒られるんだ』とか言ってた」
「そう。ニセイだけ怒ったりしてないんだけどね」
「うん。僕もそう思うよ。でもニセイの中では自分だけ怒られてると思ってるみたいなんだ」
「そうよね。サムは母さんがあなた達を怒ってる時、自分だけだと思う?」
「そんな事思わないよ。2人に怒ってると思ってる」
「なにがニセイを頑なにさせてるのかしらね」
「アゴ母さん、もしニセイがあのまだと人の国に行くのは難しいの?」
「そうね。チィさんとも相談するけど、難しくなるわね」
「あのねアゴ母さん、ニセイね、チビと一緒だと癇癪とか起こさないよ。チビが可愛いんだって」
「今回の人の国へはチビもう一緒に行くのよ」
「だからね、多分、クロちゃん達も一緒に行くって言ったでしょ。それで行きたくなくなったんじゃあないかな」
「え、そんなことで。…一度ニセイに確認してみるわ」
サムからヒントを貰ったアゴ母さんはニセイが居ると思われるチビの部屋に行って、サムの予想を聞いてみることにしました。
「ねぇ、ニセイ。聞きたい事があるんだけど」
「なにが」
「あのね、今度、人の国に行くのだけど、ニセイは行かないって言ってたわよね」
「うん」
「じゃあね、母さんとサムとチビとニセイで行く事になったらどうする?」
「どうしようかな?………行ってもいいよ」
「そう、じゃあ母さん達だけで行きましょうか。それならいいわね」
「うん」
「それじゃあ、母さんはチィさんに話をしてくるわ」
「わかった」
アゴ母さんはサムの予想が当たったので一安心しました。でもチィと一緒に行くと言う約束は叶わなくなりました。「ふぅ」とため息を吐いて、チィにこの事を話に家を出ました。
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
【完】あの、……どなたでしょうか?
桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー
爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」
見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は………
「あの、……どなたのことでしょうか?」
まさかの意味不明発言!!
今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!!
結末やいかに!!
*******************
執筆終了済みです。
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
目が覚めたら夫と子供がいました
青井陸
恋愛
とある公爵家の若い公爵夫人、シャルロットが毒の入ったのお茶を飲んで倒れた。
1週間寝たきりのシャルロットが目を覚ましたとき、幼い可愛い男の子がいた。
「…お母様?よかった…誰か!お母様が!!!!」
「…あなた誰?」
16歳で政略結婚によって公爵家に嫁いだ、元伯爵令嬢のシャルロット。
シャルロットは一目惚れであったが、夫のハロルドは結婚前からシャルロットには冷たい。
そんな関係の二人が、シャルロットが毒によって記憶をなくしたことにより少しずつ変わっていく。
なろう様でも同時掲載しています。
断罪された公爵令嬢に手を差し伸べたのは、私の婚約者でした
カレイ
恋愛
子爵令嬢に陥れられ第二王子から婚約破棄を告げられたアンジェリカ公爵令嬢。第二王子が断罪しようとするも、証拠を突きつけて見事彼女の冤罪を晴らす男が現れた。男は公爵令嬢に跪き……
「この機会絶対に逃しません。ずっと前から貴方をお慕いしていましたんです。私と婚約して下さい!」
ええっ!あなた私の婚約者ですよね!?
美しい姉と痩せこけた妹
サイコちゃん
ファンタジー
若き公爵は虐待を受けた姉妹を引き取ることにした。やがて訪れたのは美しい姉と痩せこけた妹だった。姉が夢中でケーキを食べる中、妹はそれがケーキだと分からない。姉がドレスのプレゼントに喜ぶ中、妹はそれがドレスだと分からない。公爵はあまりに差のある姉妹に疑念を抱いた――
皇太子の子を妊娠した悪役令嬢は逃げることにした
葉柚
恋愛
皇太子の子を妊娠した悪役令嬢のレイチェルは幸せいっぱいに暮らしていました。
でも、妊娠を切っ掛けに前世の記憶がよみがえり、悪役令嬢だということに気づいたレイチェルは皇太子の前から逃げ出すことにしました。
本編完結済みです。時々番外編を追加します。
冷宮の人形姫
りーさん
ファンタジー
冷宮に閉じ込められて育てられた姫がいた。父親である皇帝には関心を持たれず、少しの使用人と母親と共に育ってきた。
幼少の頃からの虐待により、感情を表に出せなくなった姫は、5歳になった時に母親が亡くなった。そんな時、皇帝が姫を迎えに来た。
※すみません、完全にファンタジーになりそうなので、ファンタジーにしますね。
※皇帝のミドルネームを、イント→レントに変えます。(第一皇妃のミドルネームと被りそうなので)
そして、レンド→レクトに変えます。(皇帝のミドルネームと似てしまうため)変わってないよというところがあれば教えてください。
(完)妹の子供を養女にしたら・・・・・・
青空一夏
恋愛
私はダーシー・オークリー女伯爵。愛する夫との間に子供はいない。なんとかできるように努力はしてきたがどうやら私の身体に原因があるようだった。
「養女を迎えようと思うわ・・・・・・」
私の言葉に夫は私の妹のアイリスのお腹の子どもがいいと言う。私達はその産まれてきた子供を養女に迎えたが・・・・・・
異世界中世ヨーロッパ風のゆるふわ設定。ざまぁ。魔獣がいる世界。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる