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〈本編〉
ある日の散歩
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ある日、サムとニセイとブチとミケの4人は一緒に散歩に出掛けました。この頃にはサムとニセイも言葉を話す事が出来る様になっていました。
「ねえねえ、ブチ兄にゃん。ミケ兄にゃんとサム、手を繋いでもいい」
『そうだね。サムはミケと手を繋いで。ニセイは兄ちゃんと繋ごうな。ミケ、悪いけどサムと手を繋いでもらえるか?」
「うん、いいよ。サムは俺とでいいの?」
「サム、ミケ兄にゃんとがいい!」
「そうか、じゃあ手を繋ごう」
ミケはサムとブチはニセイと手を繋いで散歩を始めました。
「「「「海は広いな大きいな~~~」」」」
歩きながら手を振り、歌を歌い何時もの散歩を続けます。
ブチ達兄弟とミケは何時も一緒に出掛けたりしますが、毎日一緒というわけでも無いのです。たまたま、ミケが一緒ではない時に事件は起こりました。
その日、ブチはサムとニセイを連れて公園まで散歩に来ていました。ニセイが家の近所の散歩は嫌だと駄々を捏ねたから仕方なく公園まで出掛けてきました。ブチはアゴ母さんに公園まで散歩に行く事を言いに行きました。
「アゴ母さん、今日は公園に散歩に行ってくるよ。ニセイが家の廻りはイヤだって言うから‥‥‥」
「そう、気を付けてね。これを片付けたら後から母さんも行くから」
「うん、わかった。じゃあ、サム、ニセイ、手を繋いでも行くよ」
「サム、ニセイ、ブチの言う事を聞くのよ」
「「にゃい」」
サムとニセイは喜んでブチと手を繋ぎ、公園を目指して歩き始めました。途中で持ってきた水筒からお茶を飲み、道に生えている草花を見ながら公園まで楽しく歩きました。
「さあ、もうちょっとで着くよ」
「「ほんにょ」」
「本当だよ」
「「わ~い」」
「あとちょっとだからちょっと手を繋ごう」
「「うん」」
無事、公園に着きました。ブチは2人に少し休んでから遊ぼうと言い、水筒のお茶を飲ませました。ブチは自分もお茶を飲みました。飲み終わると同時にサムが『にょいれ』と言うので慌ててトイレに2人を連れて行き、サムにトイレをさせていました。そのちょっとニセイから目を離した隙にニセイの姿が消えてしまったのです。
「サム、ここで手を洗って」
「にゃ~い」
「ニセイ、お待たせ」
ブチがニセイの方に目を向けるとニセイがいません。ブチはびっくりしてサムと手を繋ぎニセイを探します。
「ニセイ、ニセイ」
「ニャセイ」
ブチとサムはニセイの名前を呼びますが返事がありません。
「どうしよう………」
ブチはパニックを起こしそうになります。そこにアゴ母さんがやってきました。
「ブチ、どうしたの?ニセイは?」
「あ、アゴ母さん。それがサムをトイレに連れて行って、手伝ってやってたら居なくなってて…………」
「そうなの?呼んでみた?」
「うん、さっきから呼んでいるけど返事がないんだ」
「もう少し読んでみましょう」
ブチとアゴ母さんは二手に分かれてニセイを呼びます。
「「ニセイ、ニセイ」」
「ニャセイ」
サムも片割れであるニセイをブチやアゴ母さんと一緒に呼びますが返事がありません。
「どこに行ったのかしら。ブチ、遊具や木陰は見た?」
「ううん、見てない」
「じゃあ、母さんは遊具の方を見るからブチは木陰の方を見て。サムもブチと一緒に探してね」
「うん、わかった」「にゃい」
二手に分かれてニセイをを探しますがなかなか見つかりません。探し初めて十数分、サムが『ニャセイ』と言いながら木陰に走って行きます。ブチとアゴ母さんはサムのあとを追って行きました。すると木陰の奥でスヤスヤと眠るニセイがいました。ブチとアゴ母さんは見つけたニセイを起こさない様に抱き上げ、アゴ母さんがおんぶします。
「「よかった」」
「もう、ニセイったら、しょうがないわね!」
「本当によかった。サム、ありがとう」
「そうね。サム、ありがとう。じゃあ、帰りましょうか」
「サム、おんぶするか?」
「そうね。今日はサムも疲れたでしょうからおんぶしてもらいなさい」
「にゃい」
アゴ母さんはニセイをブチはサムをおんぶして家まで帰りました。帰る途中でニセイは起き『にゃい、にゃい』と鳴き、サムは疲れたのかブチの背中で寝てしまいました。
この事があってから、公園までの散歩はニセイが駄々を捏ねてもブチだけでは行かない事になりました。
「ねえねえ、ブチ兄にゃん。ミケ兄にゃんとサム、手を繋いでもいい」
『そうだね。サムはミケと手を繋いで。ニセイは兄ちゃんと繋ごうな。ミケ、悪いけどサムと手を繋いでもらえるか?」
「うん、いいよ。サムは俺とでいいの?」
「サム、ミケ兄にゃんとがいい!」
「そうか、じゃあ手を繋ごう」
ミケはサムとブチはニセイと手を繋いで散歩を始めました。
「「「「海は広いな大きいな~~~」」」」
歩きながら手を振り、歌を歌い何時もの散歩を続けます。
ブチ達兄弟とミケは何時も一緒に出掛けたりしますが、毎日一緒というわけでも無いのです。たまたま、ミケが一緒ではない時に事件は起こりました。
その日、ブチはサムとニセイを連れて公園まで散歩に来ていました。ニセイが家の近所の散歩は嫌だと駄々を捏ねたから仕方なく公園まで出掛けてきました。ブチはアゴ母さんに公園まで散歩に行く事を言いに行きました。
「アゴ母さん、今日は公園に散歩に行ってくるよ。ニセイが家の廻りはイヤだって言うから‥‥‥」
「そう、気を付けてね。これを片付けたら後から母さんも行くから」
「うん、わかった。じゃあ、サム、ニセイ、手を繋いでも行くよ」
「サム、ニセイ、ブチの言う事を聞くのよ」
「「にゃい」」
サムとニセイは喜んでブチと手を繋ぎ、公園を目指して歩き始めました。途中で持ってきた水筒からお茶を飲み、道に生えている草花を見ながら公園まで楽しく歩きました。
「さあ、もうちょっとで着くよ」
「「ほんにょ」」
「本当だよ」
「「わ~い」」
「あとちょっとだからちょっと手を繋ごう」
「「うん」」
無事、公園に着きました。ブチは2人に少し休んでから遊ぼうと言い、水筒のお茶を飲ませました。ブチは自分もお茶を飲みました。飲み終わると同時にサムが『にょいれ』と言うので慌ててトイレに2人を連れて行き、サムにトイレをさせていました。そのちょっとニセイから目を離した隙にニセイの姿が消えてしまったのです。
「サム、ここで手を洗って」
「にゃ~い」
「ニセイ、お待たせ」
ブチがニセイの方に目を向けるとニセイがいません。ブチはびっくりしてサムと手を繋ぎニセイを探します。
「ニセイ、ニセイ」
「ニャセイ」
ブチとサムはニセイの名前を呼びますが返事がありません。
「どうしよう………」
ブチはパニックを起こしそうになります。そこにアゴ母さんがやってきました。
「ブチ、どうしたの?ニセイは?」
「あ、アゴ母さん。それがサムをトイレに連れて行って、手伝ってやってたら居なくなってて…………」
「そうなの?呼んでみた?」
「うん、さっきから呼んでいるけど返事がないんだ」
「もう少し読んでみましょう」
ブチとアゴ母さんは二手に分かれてニセイを呼びます。
「「ニセイ、ニセイ」」
「ニャセイ」
サムも片割れであるニセイをブチやアゴ母さんと一緒に呼びますが返事がありません。
「どこに行ったのかしら。ブチ、遊具や木陰は見た?」
「ううん、見てない」
「じゃあ、母さんは遊具の方を見るからブチは木陰の方を見て。サムもブチと一緒に探してね」
「うん、わかった」「にゃい」
二手に分かれてニセイをを探しますがなかなか見つかりません。探し初めて十数分、サムが『ニャセイ』と言いながら木陰に走って行きます。ブチとアゴ母さんはサムのあとを追って行きました。すると木陰の奥でスヤスヤと眠るニセイがいました。ブチとアゴ母さんは見つけたニセイを起こさない様に抱き上げ、アゴ母さんがおんぶします。
「「よかった」」
「もう、ニセイったら、しょうがないわね!」
「本当によかった。サム、ありがとう」
「そうね。サム、ありがとう。じゃあ、帰りましょうか」
「サム、おんぶするか?」
「そうね。今日はサムも疲れたでしょうからおんぶしてもらいなさい」
「にゃい」
アゴ母さんはニセイをブチはサムをおんぶして家まで帰りました。帰る途中でニセイは起き『にゃい、にゃい』と鳴き、サムは疲れたのかブチの背中で寝てしまいました。
この事があってから、公園までの散歩はニセイが駄々を捏ねてもブチだけでは行かない事になりました。
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