3 / 135
〈本編〉
サムとニセイの食事事情
しおりを挟む
サムとニセイは同じ日に生まれた兄弟。ニセイはヤンチャでよく食べ、よく動き、よく寝る子どもでした。反対にサムは大人しい子どもで、どうしてもニセイに負けてしまっていました。その為、小さい頃は体も小さくよくニセイにご飯を横取りされていました。
ニセイはそんなサムには気づかずマイペースにアゴ母さんに甘えていました。アゴ母さんはサムが小さい身体で一生懸命にニセイに負けまいとしている事は知っていましたが、何も言わずに2人の様子を見ていました。流石に2人の体格が倍以上に違ってくるとニセイに注意するようになりました。
サムには「さあ、ニセイに取られないように食べなさい」と、内緒でご飯を食べさせてくれる様になりました。それをみたニセイは「なんでサムには、余分に食べさせるの?」と不満をアゴ母さんにぶつけます。そして、サムが貰ったご飯を横取りしようとします。その行動にアゴ母さんは「ニセイ、あんたはさっき、沢山食べたでしょ!」とゲンコツ付きで叱ります。
そこへブチが見回りから帰ってきました。
「どうしたの、アゴ母さん」と聞きます。
「それがね~。ニセイがサムのご飯を食べてしまうの」とアゴ母さんはニセイを睨みながら言います。
「本当に困った子ね!ブチもなんとか言って!」
「どうして横取りするんだ」とブチが聞きます。
「だって、美味しそうなんだもん」とニセイは言い訳を言います。
それを聞いたアゴ母さんは頭を抱えてしまいます。ブチもどうしたもんかと頭をひねります。そして一つの提案をニセイとサム、アゴ母さんに言いました。
「ニセイ、自分のご飯を食べたら直ぐにサムのご飯を横取りしようとしないで、サムが食べ終わった時に残していたらサムに食べてもいいか聞いてから食べる様にしたらどうだ。又は食べる前にサムに残すなら頂戴と聞いたらどうだ」と言いました。
これにはアゴ母さんも「そうね」と相づちをうちます。
「聞いたら、残ってるご飯食べてもいい?」とアゴ母さんにニセイは聞きます。
「ちゃんと聞いてからならいいわよ」とアゴ母さん。そしてサムにも確認をします。
「サムもちゃんと言えるわね?」
「うん、わかった」とサムもアゴ母さんに返事をします。
ブチの提案にアゴ母さんもニセイとサムも受け入れました。
その後、サムはニセイにご飯を横取りされることが無くなり、体も大きくなってきました。アゴ母さんとブチはやれやれと安堵しました。
ニセイはそんなサムには気づかずマイペースにアゴ母さんに甘えていました。アゴ母さんはサムが小さい身体で一生懸命にニセイに負けまいとしている事は知っていましたが、何も言わずに2人の様子を見ていました。流石に2人の体格が倍以上に違ってくるとニセイに注意するようになりました。
サムには「さあ、ニセイに取られないように食べなさい」と、内緒でご飯を食べさせてくれる様になりました。それをみたニセイは「なんでサムには、余分に食べさせるの?」と不満をアゴ母さんにぶつけます。そして、サムが貰ったご飯を横取りしようとします。その行動にアゴ母さんは「ニセイ、あんたはさっき、沢山食べたでしょ!」とゲンコツ付きで叱ります。
そこへブチが見回りから帰ってきました。
「どうしたの、アゴ母さん」と聞きます。
「それがね~。ニセイがサムのご飯を食べてしまうの」とアゴ母さんはニセイを睨みながら言います。
「本当に困った子ね!ブチもなんとか言って!」
「どうして横取りするんだ」とブチが聞きます。
「だって、美味しそうなんだもん」とニセイは言い訳を言います。
それを聞いたアゴ母さんは頭を抱えてしまいます。ブチもどうしたもんかと頭をひねります。そして一つの提案をニセイとサム、アゴ母さんに言いました。
「ニセイ、自分のご飯を食べたら直ぐにサムのご飯を横取りしようとしないで、サムが食べ終わった時に残していたらサムに食べてもいいか聞いてから食べる様にしたらどうだ。又は食べる前にサムに残すなら頂戴と聞いたらどうだ」と言いました。
これにはアゴ母さんも「そうね」と相づちをうちます。
「聞いたら、残ってるご飯食べてもいい?」とアゴ母さんにニセイは聞きます。
「ちゃんと聞いてからならいいわよ」とアゴ母さん。そしてサムにも確認をします。
「サムもちゃんと言えるわね?」
「うん、わかった」とサムもアゴ母さんに返事をします。
ブチの提案にアゴ母さんもニセイとサムも受け入れました。
その後、サムはニセイにご飯を横取りされることが無くなり、体も大きくなってきました。アゴ母さんとブチはやれやれと安堵しました。
0
★第14回ファンタジー小説大賞にエントリーしました。宜しくお願い致します。★
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
無限の成長 ~虐げられし少年、貴族を蹴散らし頂点へ~
りおまる
ファンタジー
主人公アレクシスは、異世界の中でも最も冷酷な貴族社会で生まれた平民の少年。幼少の頃から、力なき者は搾取される世界で虐げられ、貴族たちにとっては単なる「道具」として扱われていた。ある日、彼は突如として『無限成長』という異世界最強のスキルに目覚める。このスキルは、どんなことにも限界なく成長できる能力であり、戦闘、魔法、知識、そして社会的な地位ですらも無限に高めることが可能だった。
貴族に抑圧され、常に見下されていたアレクシスは、この力を使って社会の底辺から抜け出し、支配層である貴族たちを打ち破ることを決意する。そして、無限の成長力で貴族たちを次々と出し抜き、復讐と成り上がりの道を歩む。やがて彼は、貴族社会の頂点に立つ。
旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】
ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。
ビストロ・ルナとねこ又亭〜月下の洋食店と、路地裏の居酒屋〜
中岡 始
ファンタジー
路地裏の片隅に、二つの猫たちの店が並んでいる。
一つは、気ままな猫たちが集う居酒屋「ねこ又亭」。
もう一つは、洗練された料理が楽しめるビストロ「ルナ」。
元流れ者の黒猫・又五郎が営むねこ又亭には、マタタビ酒と温かな料理を求めて猫たちが集う。
一方、誇り高き白猫シェフ・ルナが切り盛りするビストロ・ルナでは、ワイン片手に優雅な時間が流れていた。
——本来なら、交わることのない二つの店。
しかし、ひょんなことからねこ又亭とビストロ・ルナの交流が始まり、猫たちの夜はますます賑やかになっていく。
🍶 「マタタビ酒 vs ワイン」!? 和と洋の料理対決!
📦 ルナ、まさかの「箱送り」!?
🧹 「働かざる者食うべからず!」ルナ、大掃除に巻き込まれる!
そして、ルナは又五郎に問う——
「お前は、なぜこの店を続けている?」
又五郎の静かな答えが、ルナの心に少しずつ変化をもたらしていく——。
居酒屋とビストロ、まるで違う二つの店で交差する、猫たちの温かな物語。
今日もまた、ねこ又亭の灯りは優しく猫たちを迎える。
🐾 「今夜も、猫たちの帰る場所はここにある」

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?

聖女は聞いてしまった
夕景あき
ファンタジー
「道具に心は不要だ」
父である国王に、そう言われて育った聖女。
彼女の周囲には、彼女を心を持つ人間として扱う人は、ほとんどいなくなっていた。
聖女自身も、自分の心の動きを無視して、聖女という治癒道具になりきり何も考えず、言われた事をただやり、ただ生きているだけの日々を過ごしていた。
そんな日々が10年過ぎた後、勇者と賢者と魔法使いと共に聖女は魔王討伐の旅に出ることになる。
旅の中で心をとり戻し、勇者に恋をする聖女。
しかし、勇者の本音を聞いてしまった聖女は絶望するのだった·····。
ネガティブ思考系聖女の恋愛ストーリー!
※ハッピーエンドなので、安心してお読みください!
転生悪役令嬢に仕立て上げられた幸運の女神様は家門から勘当されたので、自由に生きるため、もう、ほっといてください。今更戻ってこいは遅いです
青の雀
ファンタジー
公爵令嬢ステファニー・エストロゲンは、学園の卒業パーティで第2王子のマリオットから突然、婚約破棄を告げられる
それも事実ではない男爵令嬢のリリアーヌ嬢を苛めたという冤罪を掛けられ、問答無用でマリオットから殴り飛ばされ意識を失ってしまう
そのショックで、ステファニーは前世社畜OL だった記憶を思い出し、日本料理を提供するファミリーレストランを開業することを思いつく
公爵令嬢として、持ち出せる宝石をなぜか物心ついたときには、すでに貯めていて、それを原資として開業するつもりでいる
この国では婚約破棄された令嬢は、キズモノとして扱われることから、なんとか自立しようと修道院回避のために幼いときから貯金していたみたいだった
足取り重く公爵邸に帰ったステファニーに待ち構えていたのが、父からの勘当宣告で……
エストロゲン家では、昔から異能をもって生まれてくるということを当然としている家柄で、異能を持たないステファニーは、前から肩身の狭い思いをしていた
修道院へ行くか、勘当を甘んじて受け入れるか、二者択一を迫られたステファニーは翌早朝にこっそり、家を出た
ステファニー自身は忘れているが、実は女神の化身で何代前の過去に人間との恋でいさかいがあり、無念が残っていたので、神界に帰らず、人間界の中で転生を繰り返すうちに、自分自身が女神であるということを忘れている
エストロゲン家の人々は、ステファニーの恩恵を受け異能を覚醒したということを知らない
ステファニーを追い出したことにより、次々に異能が消えていく……
4/20ようやく誤字チェックが完了しました
もしまだ、何かお気づきの点がありましたら、ご報告お待ち申し上げておりますm(_)m
いったん終了します
思いがけずに長くなってしまいましたので、各単元ごとはショートショートなのですが(笑)
平民女性に転生して、下剋上をするという話も面白いかなぁと
気が向いたら書きますね
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる