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Ⅱ-171 神官長
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■ネフロスの神殿
人体の解体をせずに済んでホッとしていたが、出来るだけ表情に出さないように努めて神官長の尋問を始めることにした。最終的な目的はドリーミアへ戻ることだが、その目的が伝わってしまうと足元を見られる可能性がある。出来るだけ後回しにする方が良いだろう。
「それで、何から聞こうかな・・・。そもそも神官長ってどういう役割だ?」
「私はネフロスの神の声を聞き、それを信者に伝えるのが役割だ」
「神の声ってことは“ご神体”って言うのにも会えるのか?」
「貴様! 何故それを!?」
”ご神体”という言葉を聞いて神官長はかつてないほど切迫した表情を浮かべた。
「俺は色々知っているんだよ。 ご神体は何処にあるんだ?」
「ご神体がどこにおられるかは・・・私にもわからない」
明らかに嘘のような気がしたが、追及するのは後にしておくことにした。
「そもそも、ネフロス教と言うのは何が目的なんだ?信者を増やすと言うのが目的なのか?」
「我らは信者を増やすことを目的にはしておらん。我らは死しても生き続けることで、人としての高みを目指しておるのだ」
-高み? 死んでも生き続けると、そんなに良いことがあるのだろうか?
「大勢の人間を殺してネフロスに生贄を捧げているのもその為だと?」
「死んでも死人として生きることが出来る。何も問題は無かろう?」
神官長は赤い瞳で真っすぐに俺を見た。改めて見ると白い肌に赤い目・・・色素が薄いのか、それにしても若く見える。不老不死だとは言っても、20歳そこそこの見た目だった。
「いずれにせよ賛成は出来ないが、生贄に捧げた人間すべてを死人として生き返らせているのか?」
「いや・・・、選ばれものだけだ」
「ふん、じゃあ、選ばれなかった者は単に殺されただけという事になるな」
「・・・」
「まあ、理由に関わらずお前達が人殺し集団だと言う事に変わりは無いがな。それで高みを目指してどうしたいんだ?お前達の言う高みとはいったい何を指している?」
「ドリーミアではお前達と同じことを目指しておるよ」
神官長は少し馬鹿にしたような表情を浮かべた。
「俺達と同じ? どういう意味だ?」
「ドリーミアでネフロス神を頼ったのは、勇者を生き返らせたかった人間が居たからだ。我らはその願いを手助けしてやろうとしただけの事よ」
「・・・勇者を生き返らせる? それは・・・」
「お前は外の世界から来た勇者なのだろう? 先の勇者もそうだったが、元々はドリーミアにいた勇者が死んだから外から勇者が招かれたのだ。だが、外の勇者を信じない者達がドリーミアの教会にも多く居たのだ。そう言った者達は魔竜を倒すために、死んでしまった勇者の復活を望んだのだ」
-なんと! ネフロスを信じている奴らも魔竜討伐が目的!?
「それで、死んだ勇者は復活したのか?」
「うむ・・・死人として蘇った」
「ほぉ・・・、で、その復活した勇者が魔竜を討伐できたのか?」
「いや、復活した勇者にその力は無かった。魔竜を倒したのは外から来た勇者だ」
-俺と同じ日本から来た勇者だな。
「じゃあ、ネフロスの神っていうのは役に立たないと言う事だな」
「そうでは無い!結果として真の勇者は力を発揮できなかったが、 死人として存在したいと言う人間がどれほどいると思っておるのか! また、それを願う家族もそれ以上に居るのだ!ネフロス様はそういう人々の願いを叶えてくださるのだ!」
「だが、そのために関係ない人間を大勢殺して生贄にしているのだろう?」
「それは・・・、人はいずれ死ぬのだ。死んだ者が全て死人として残れるわけでは無いが、死人となれば永遠に存在できる。永遠に存続できる死人は知識や経験も豊かなのだ。その死人の数が増えればあらゆる世界がより良き世界へと進むのは自明の理であろうが」
どうにも全く話について行けない。結局は死人として残りたい奴のために他の人間を殺しているだけなのに、何か正しいことをしているかのように神官長は熱く語っている。
「お前達の言うより良き世界がどんなものかには興味が無い。事実として、生きる権利があった人々を殺しまくっているだけだ。そんなことをする資格はお前達には無いし、そんなことをするネフロスと言う神とやらも必要ない。・・・ところで、黒い死人達の首領とお前はどういう関係なんだ?」
「あいつ等は始祖の一族に使えるネフロスの使徒だ」
「始祖の一族? それは何だ?」
「始祖の一族はネフロスのご神体の加護を最初にいただいた一族で私にもその血が流れている」
「血が流れているっていう事は、その一族はみんな不老不死なのか?不老不死なら生まれて来た子は大きくならないんじゃないのか?」
「我らはネフロス様からの血をいただくことで、不老不死の力を授かっている。ご神血をいただくのは15から20歳の間だ。それ以降は歳をとらん」
随分と都合の良いシステムだが、それ自体に興味があるわけでは無かった。今の所興味がるのは・・・。
1.ドリーミアに戻ること
2.ご神体とやらを破壊すること
3.神官長と始祖の一族を・・・殺すこと
無闇に人殺しをしたくないと言う点は変わっていないが、こいつは生かしておかない方がいろんな世界の人にとって良いだろう。いろんな世界・・・。
「ところで、ここはドリーミアとは別の世界だよな?お前が違う世界に俺達を連れて来たんだろ?一体どうすればそんなことが出来るんだ?」
「お前達を連れて来たかったわけでは無い。お前ごときに理解できるとは思わぬが、世界は一つでは無いのだ。同じ場所でも異なる時の流れがいくつも存在する。そして、時の流れが異なれば同じボルケーノ火山のある場所でも違った世界が作られる。ネフロス様は異なる時の流れへ我らを連れて行く力をお持ちなのだ」
「なるほどね。異なる次元というか時空?に移動できる能力があるのか。だが、その違った世界は星の数ほどあるんだろう?どうやって行先を決めて移動しているんだ?それと、ボルケーノ火山は何か関係あるのか?」
「お前、私の言う事が理解できているのか!?異なる世界があると言うのを信じられるのか?」
神官長は自分で言いだしておいて、異世界から来た俺に変なことを言う。もちろん信じられるし、パラレルワールドや異次元というのも・・・物語の世界では聞いたことがある。
「異なる世界があるのは判っている。だが、異なる世界の間を自由に移動できると言うのは初めて聞いたな。で、どうやって行先を選んでいるんだ?」
「・・・そうか。お前も異なる世界から来た存在だから理解できるのか。この話をしても理解できる人間はほとんどおらんのだがな・・・。まあ良い、我らを導かれる先はネフロスのご神体がお決めになる。ご神体が現れた時に異なる世界へと導く│宝玉《オーブ》を我らに与えられるのだ。その│宝玉《オーブ》へ祈りを捧げることにより、その世界へと移動することが出来る」
ということはドリーミアに行く│宝玉《オーブ》へこいつが祈りを捧げれば、俺達は戻れるのだろう。後はどうやって戻る様に仕向けるかだが・・・。
人体の解体をせずに済んでホッとしていたが、出来るだけ表情に出さないように努めて神官長の尋問を始めることにした。最終的な目的はドリーミアへ戻ることだが、その目的が伝わってしまうと足元を見られる可能性がある。出来るだけ後回しにする方が良いだろう。
「それで、何から聞こうかな・・・。そもそも神官長ってどういう役割だ?」
「私はネフロスの神の声を聞き、それを信者に伝えるのが役割だ」
「神の声ってことは“ご神体”って言うのにも会えるのか?」
「貴様! 何故それを!?」
”ご神体”という言葉を聞いて神官長はかつてないほど切迫した表情を浮かべた。
「俺は色々知っているんだよ。 ご神体は何処にあるんだ?」
「ご神体がどこにおられるかは・・・私にもわからない」
明らかに嘘のような気がしたが、追及するのは後にしておくことにした。
「そもそも、ネフロス教と言うのは何が目的なんだ?信者を増やすと言うのが目的なのか?」
「我らは信者を増やすことを目的にはしておらん。我らは死しても生き続けることで、人としての高みを目指しておるのだ」
-高み? 死んでも生き続けると、そんなに良いことがあるのだろうか?
「大勢の人間を殺してネフロスに生贄を捧げているのもその為だと?」
「死んでも死人として生きることが出来る。何も問題は無かろう?」
神官長は赤い瞳で真っすぐに俺を見た。改めて見ると白い肌に赤い目・・・色素が薄いのか、それにしても若く見える。不老不死だとは言っても、20歳そこそこの見た目だった。
「いずれにせよ賛成は出来ないが、生贄に捧げた人間すべてを死人として生き返らせているのか?」
「いや・・・、選ばれものだけだ」
「ふん、じゃあ、選ばれなかった者は単に殺されただけという事になるな」
「・・・」
「まあ、理由に関わらずお前達が人殺し集団だと言う事に変わりは無いがな。それで高みを目指してどうしたいんだ?お前達の言う高みとはいったい何を指している?」
「ドリーミアではお前達と同じことを目指しておるよ」
神官長は少し馬鹿にしたような表情を浮かべた。
「俺達と同じ? どういう意味だ?」
「ドリーミアでネフロス神を頼ったのは、勇者を生き返らせたかった人間が居たからだ。我らはその願いを手助けしてやろうとしただけの事よ」
「・・・勇者を生き返らせる? それは・・・」
「お前は外の世界から来た勇者なのだろう? 先の勇者もそうだったが、元々はドリーミアにいた勇者が死んだから外から勇者が招かれたのだ。だが、外の勇者を信じない者達がドリーミアの教会にも多く居たのだ。そう言った者達は魔竜を倒すために、死んでしまった勇者の復活を望んだのだ」
-なんと! ネフロスを信じている奴らも魔竜討伐が目的!?
「それで、死んだ勇者は復活したのか?」
「うむ・・・死人として蘇った」
「ほぉ・・・、で、その復活した勇者が魔竜を討伐できたのか?」
「いや、復活した勇者にその力は無かった。魔竜を倒したのは外から来た勇者だ」
-俺と同じ日本から来た勇者だな。
「じゃあ、ネフロスの神っていうのは役に立たないと言う事だな」
「そうでは無い!結果として真の勇者は力を発揮できなかったが、 死人として存在したいと言う人間がどれほどいると思っておるのか! また、それを願う家族もそれ以上に居るのだ!ネフロス様はそういう人々の願いを叶えてくださるのだ!」
「だが、そのために関係ない人間を大勢殺して生贄にしているのだろう?」
「それは・・・、人はいずれ死ぬのだ。死んだ者が全て死人として残れるわけでは無いが、死人となれば永遠に存在できる。永遠に存続できる死人は知識や経験も豊かなのだ。その死人の数が増えればあらゆる世界がより良き世界へと進むのは自明の理であろうが」
どうにも全く話について行けない。結局は死人として残りたい奴のために他の人間を殺しているだけなのに、何か正しいことをしているかのように神官長は熱く語っている。
「お前達の言うより良き世界がどんなものかには興味が無い。事実として、生きる権利があった人々を殺しまくっているだけだ。そんなことをする資格はお前達には無いし、そんなことをするネフロスと言う神とやらも必要ない。・・・ところで、黒い死人達の首領とお前はどういう関係なんだ?」
「あいつ等は始祖の一族に使えるネフロスの使徒だ」
「始祖の一族? それは何だ?」
「始祖の一族はネフロスのご神体の加護を最初にいただいた一族で私にもその血が流れている」
「血が流れているっていう事は、その一族はみんな不老不死なのか?不老不死なら生まれて来た子は大きくならないんじゃないのか?」
「我らはネフロス様からの血をいただくことで、不老不死の力を授かっている。ご神血をいただくのは15から20歳の間だ。それ以降は歳をとらん」
随分と都合の良いシステムだが、それ自体に興味があるわけでは無かった。今の所興味がるのは・・・。
1.ドリーミアに戻ること
2.ご神体とやらを破壊すること
3.神官長と始祖の一族を・・・殺すこと
無闇に人殺しをしたくないと言う点は変わっていないが、こいつは生かしておかない方がいろんな世界の人にとって良いだろう。いろんな世界・・・。
「ところで、ここはドリーミアとは別の世界だよな?お前が違う世界に俺達を連れて来たんだろ?一体どうすればそんなことが出来るんだ?」
「お前達を連れて来たかったわけでは無い。お前ごときに理解できるとは思わぬが、世界は一つでは無いのだ。同じ場所でも異なる時の流れがいくつも存在する。そして、時の流れが異なれば同じボルケーノ火山のある場所でも違った世界が作られる。ネフロス様は異なる時の流れへ我らを連れて行く力をお持ちなのだ」
「なるほどね。異なる次元というか時空?に移動できる能力があるのか。だが、その違った世界は星の数ほどあるんだろう?どうやって行先を決めて移動しているんだ?それと、ボルケーノ火山は何か関係あるのか?」
「お前、私の言う事が理解できているのか!?異なる世界があると言うのを信じられるのか?」
神官長は自分で言いだしておいて、異世界から来た俺に変なことを言う。もちろん信じられるし、パラレルワールドや異次元というのも・・・物語の世界では聞いたことがある。
「異なる世界があるのは判っている。だが、異なる世界の間を自由に移動できると言うのは初めて聞いたな。で、どうやって行先を選んでいるんだ?」
「・・・そうか。お前も異なる世界から来た存在だから理解できるのか。この話をしても理解できる人間はほとんどおらんのだがな・・・。まあ良い、我らを導かれる先はネフロスのご神体がお決めになる。ご神体が現れた時に異なる世界へと導く│宝玉《オーブ》を我らに与えられるのだ。その│宝玉《オーブ》へ祈りを捧げることにより、その世界へと移動することが出来る」
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