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辺境の村防衛団で獣人の俺のただの日常物語
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「虎丸!そっちだ!そっちに逃げたよ!」
静寂に包まれた深い森の中、その静寂を破るように
1人の銀色の髪の青年の声が飛ぶ。
その視線の先にいるのはまるで人ぐらいなら丸呑みしてしまいそうなほど大きな兎の魔獣だった。
その声を受けた金と黒が入り交じった髪の──
虎丸と呼ばれた青年は、まるで獣のような身のこなしでその兎を巨大な木の方へ追い詰めると、一気に刀を抜き放ちそのまま兎の首を切り裂いた。
兎は首から血を吹き出しながらその場に倒れ、
二度と動くことはなかった。
「ナイス!さっすが虎丸!見事な太刀筋だね!」
銀髪の青年は虎丸に追いつくと、開口一番にそんな言葉を放った
「そんなに褒められても分け前ぐらいしか
増えないぜ。アル」
そんな軽口を叩きながら満更でもなさそうに笑顔を見せ、猫のような耳をピクつかせ黄色と黒の縞模様のしっぽを振る青年。
そう、その青年は普通の人間ではなく、この世界では『獣人』と呼ばれる種族だった。
「さ、このデカ兎の血の匂いに誘われる奴が
出てこないうちにさっさと解体しちまおうぜ。
肉食の魔物は面倒なのが多いからなー」
そういってダガーを取り出し、手際よく皮を剥いでいく虎丸。
そしてその皮を剥いだ部分から次々とナイフで肉を切り出していくアル。
その2人のコンビネーションは随分と慣れたものだった。
「”デカ兎”じゃなくてフォレストラビット。
そろそろちゃんと覚えなよ」
「んー?別に対して変わらないだろ。
フォレストラビットっていちいち言うの面倒臭いしさ」
「......まぁ、それには確かに同意するけどさ」
「だろ?だからもうこの際デカ兎の方を正式名称としてだな」
「出来るわけないでしょ、そんなこと。馬鹿なこと言ってないで、早く運ぼう。日が暮れちゃうよ」
そう言ってアルは背負っていた鞄から本を取り出すと少し集中する。
すると、何も書かれていない白紙のページが光り出した。
そしてその光るページの中に大きな肉の塊を次々と無造作に放り込んでいく。
「...いいなー、その『収納の魔導書』
俺も欲しいなー」
「これは借り物だって。別に僕のって訳じゃないよ」
「でもアルしか貸してもらえてるの見た事ないぞ。実質アルの物みたいなものだろ」
「まぁ、『戦士隊』で魔力を使える人が僕ぐらいしかいないからね......」
「あー、俺もこの刀とかしまいたいんだけどなぁ」
「よく言うよ、意地でも離さない癖に」
「いや、『颯』はともかく、『紅牙』は外せないんだって!」
「はいはい、呪いだっけ?そりゃご愁傷さま」
「相変わらず信じてないだろお前」
「だって呪いの武器だって知ってるのに自分から
装備したんでしょ?そんなん信じれないよ」
「いや、だからぁ」
「あ、ほら虎丸。着いたよ。報告しに行こう」
そう言ってアルは『ピース村防衛団本部』のドアをノックして入っていく。
虎丸は納得が行かないのを表すように口をへの字に曲げながらアルに続いて入っていった
中には5人がけのテーブルや椅子、本棚、簡単な台所など様々なものがあるが
部屋の奥に置いてある横長の少し豪華な机。
その机とセットになった椅子に腰掛けながら書類を見ている黒髪のキリッとした女性に話しかけた
「レイ隊長、防衛団員アルギュロス=ツァール。
ただいま帰還しました」
「同じく虎丸。帰還しました」
レイと呼ばれた女性は書類から目を離すと、
少し微笑んで2人に話しかけた
「あぁ、おかえり2人とも。どうだった?
フォレストラビットの調査は」
「はい、かなり大きな個体でしたが、倒す難易度
自体は従来のフォレストラビットとそう変わりませんでした。あれならむしろ肉も毛皮も沢山取れるので幸運だと思います」
そういって魔導書を開き、先程肉を放り込んでいたページを見せる。
そこには入っている重量や数なども表示されているようだ。
「ほう、確かにたくさんの資材が取れているな......わかった。村のみんなにもそう伝えておく。
ご苦労だったな、アル、虎丸。
今日はもう仕事はないぞ。ゆっくり休むといい」
「はい、お疲れ様でした」
「そうそう、お前たち昼食はまだ食べていないのだろう?ミードの店にその肉を持っていくといい。
何やら新しい兎料理をちょうど作りたいと言っていたぞ。もしかしたらそのまま試作品が食えるかもな」
そういうとレイはニヤッと笑った。
「本当ですか?ありがとうございます。
行ってみることにします」
「あぁ、気をつけてな」
そう言って2人は本部を後にした
「......虎丸、お前ずっと黙ってたな」
「黙ってればアルが全部報告してくれるからな」
「全く......氷華にも報告してやろうかな」
「勘弁してくれ」
「はは、冗談だよ冗談。やだなぁ本気でするわけないだろ」
「相棒、そういうのはせめて目を笑わせて
言うもんなんだぜ相棒」
アルは1つ伸びをすると、わざとらしく話題を変える
「......さーて、どんな料理なのかなぁ。
ミードの料理は美味しいからなぁ。楽しみだ」
「......ま、大抵ピースエールも飲まされるけどな。
こっちが仕事中だって言ってるのに聞きやしねえんだあのオヤジは」
「いや、結局ノリノリで呑むじゃないか」
「勧められた酒を断るのは男じゃない、
そう教わって来たからな」
「全く、虎丸の親の顔が見て見たいよ」
そんな話をしながら店のドアを開けると、
カランカラン、とドアに付けられた小さな鐘が鳴る。
店の中は昼食時らしい賑わいを見せており、様々な料理の匂いがすきっ腹に響く。
2人はカウンター席に座ると、テーブルの上のベルを鳴らした。
少しすると、店の奥から髪を剃りあげた坊主頭の
巨漢が出てくる。
その肌は褐色に焼けており、十人に聞いたら十人が実に「らしい」という感想を述べる酒場の店主だろう
「おぉ、虎丸にアルじゃねえか。どうしたんだ」
「どうしたもこうしたもねーよ。
兎の肉を届けるついでに昼飯食いに来たんだ。
欲しいって聞いたもんでな」
虎丸が合図すると、アルが本を開いて兎の肉を出す
「それは助かる。ちょうど切らしてたんだ」
そう言ってミードが肉に手を伸ばすと、虎丸がそれを横から阻止する
「まぁもちろん、タダではないけど...な?」
そう言って笑う虎丸のイタズラっぽい笑みを見て、ミードは何かを察したようだった。
「...あぁ、そういう事か。ったくしょうがねえな。お前らに1番に食わせてやるよ」
その言葉を聞いてアルと虎丸は軽く片手で
ハイタッチをする。
「ただし、酒の1杯ぐらいは頼んでもらうからな」
「ま、そんぐらいなら注文するよ。いいよな、アル」
「まぁ、今日はもう仕事終わってるからね。
それでも昼間からお酒はどうかと思うけど」
「細かいことは気にするな。俺の故郷なんか
朝から晩まで酒飲んでる奴がいたぞ。鬼だけど」
「ほんとに1度見てみたいものだね」
その後も少し話をしてるうちに、奥からミードが
料理と酒を持って出てくる。
「これは...ハンバーグ?」
「お、正解。兎の肉で作ってみたハンバーグだ」
「へぇ、ハンバーグなんて街の方でしか見たこと
ないよ。なんでこれにしようと思ったの?
あんまりお酒のアテって感じじゃないけど」
「まぁ、最近昼間は普通に家族連れが来るからな。
その辺をターゲットにしたメニューってことだ」
「ふーん......あ、美味しい」
「だろ?やっぱりアルはわかってるな」
「うん、これなら子供とかでも食べられるよ。
ソースも辛くないし」
「ほら、虎丸。おめぇにも食わせてやってるんだから感想よこしな」
「美味い、んだけど。やっぱ俺とかには物足りないって思っちゃうな。女性と子供とかには人気だと思う。だから大人用というかさ、もっとガッツリしたそういうのも増やすといいんじゃないか。って思った」
「ふん、なるほどな。参考にしとくよ」
「その言い方は参考にしない時の奴だろ」
「いいから兎の香草焼きでも食っとけってのが本音だ」
「本音ってのは隠しとくもんだぜマスターさん」
「そうだな、参考にしとくよ」
「この野郎...」
「ほら、早く食べなよ虎丸。冷めるよ?
あと眠くなってきた」
「先に帰って寝とけよ。もう少し飲んでから帰ることにするわ」
「ん、わかった。じゃ、ご馳走様。ミード」
「おう、じゃあなアル。また来いよ」
「うん、約束するよ。またね」
そう言って店のドアがカランカラン、と音を立てた
─────────────────────
「ふぅ、今日は疲れたなぁ」
虎丸と自分に割り当てられた部屋のベッドに転がりながら、そう呟く。
「明日は、どんな仕事があるのかなぁ」
そう言って目を瞑る。
いつ仕事があるか分からないのだ。
寝れる時に寝ておくのは大切なのだと誰に言うわけでもなく言い訳をして。
「...待っててね、姉さん」
思い浮かべるのは昔、自分を守る為に代わりに人攫いに攫われてしまった姉の姿
もう、5年は経っただろう。
それでも鮮明におもいだせる。
あの時の、姉の無理やり作った悲しい笑顔は。
「必ず、助けるから」
誰に言うわけでもなく、そう誓うのだった。
静寂に包まれた深い森の中、その静寂を破るように
1人の銀色の髪の青年の声が飛ぶ。
その視線の先にいるのはまるで人ぐらいなら丸呑みしてしまいそうなほど大きな兎の魔獣だった。
その声を受けた金と黒が入り交じった髪の──
虎丸と呼ばれた青年は、まるで獣のような身のこなしでその兎を巨大な木の方へ追い詰めると、一気に刀を抜き放ちそのまま兎の首を切り裂いた。
兎は首から血を吹き出しながらその場に倒れ、
二度と動くことはなかった。
「ナイス!さっすが虎丸!見事な太刀筋だね!」
銀髪の青年は虎丸に追いつくと、開口一番にそんな言葉を放った
「そんなに褒められても分け前ぐらいしか
増えないぜ。アル」
そんな軽口を叩きながら満更でもなさそうに笑顔を見せ、猫のような耳をピクつかせ黄色と黒の縞模様のしっぽを振る青年。
そう、その青年は普通の人間ではなく、この世界では『獣人』と呼ばれる種族だった。
「さ、このデカ兎の血の匂いに誘われる奴が
出てこないうちにさっさと解体しちまおうぜ。
肉食の魔物は面倒なのが多いからなー」
そういってダガーを取り出し、手際よく皮を剥いでいく虎丸。
そしてその皮を剥いだ部分から次々とナイフで肉を切り出していくアル。
その2人のコンビネーションは随分と慣れたものだった。
「”デカ兎”じゃなくてフォレストラビット。
そろそろちゃんと覚えなよ」
「んー?別に対して変わらないだろ。
フォレストラビットっていちいち言うの面倒臭いしさ」
「......まぁ、それには確かに同意するけどさ」
「だろ?だからもうこの際デカ兎の方を正式名称としてだな」
「出来るわけないでしょ、そんなこと。馬鹿なこと言ってないで、早く運ぼう。日が暮れちゃうよ」
そう言ってアルは背負っていた鞄から本を取り出すと少し集中する。
すると、何も書かれていない白紙のページが光り出した。
そしてその光るページの中に大きな肉の塊を次々と無造作に放り込んでいく。
「...いいなー、その『収納の魔導書』
俺も欲しいなー」
「これは借り物だって。別に僕のって訳じゃないよ」
「でもアルしか貸してもらえてるの見た事ないぞ。実質アルの物みたいなものだろ」
「まぁ、『戦士隊』で魔力を使える人が僕ぐらいしかいないからね......」
「あー、俺もこの刀とかしまいたいんだけどなぁ」
「よく言うよ、意地でも離さない癖に」
「いや、『颯』はともかく、『紅牙』は外せないんだって!」
「はいはい、呪いだっけ?そりゃご愁傷さま」
「相変わらず信じてないだろお前」
「だって呪いの武器だって知ってるのに自分から
装備したんでしょ?そんなん信じれないよ」
「いや、だからぁ」
「あ、ほら虎丸。着いたよ。報告しに行こう」
そう言ってアルは『ピース村防衛団本部』のドアをノックして入っていく。
虎丸は納得が行かないのを表すように口をへの字に曲げながらアルに続いて入っていった
中には5人がけのテーブルや椅子、本棚、簡単な台所など様々なものがあるが
部屋の奥に置いてある横長の少し豪華な机。
その机とセットになった椅子に腰掛けながら書類を見ている黒髪のキリッとした女性に話しかけた
「レイ隊長、防衛団員アルギュロス=ツァール。
ただいま帰還しました」
「同じく虎丸。帰還しました」
レイと呼ばれた女性は書類から目を離すと、
少し微笑んで2人に話しかけた
「あぁ、おかえり2人とも。どうだった?
フォレストラビットの調査は」
「はい、かなり大きな個体でしたが、倒す難易度
自体は従来のフォレストラビットとそう変わりませんでした。あれならむしろ肉も毛皮も沢山取れるので幸運だと思います」
そういって魔導書を開き、先程肉を放り込んでいたページを見せる。
そこには入っている重量や数なども表示されているようだ。
「ほう、確かにたくさんの資材が取れているな......わかった。村のみんなにもそう伝えておく。
ご苦労だったな、アル、虎丸。
今日はもう仕事はないぞ。ゆっくり休むといい」
「はい、お疲れ様でした」
「そうそう、お前たち昼食はまだ食べていないのだろう?ミードの店にその肉を持っていくといい。
何やら新しい兎料理をちょうど作りたいと言っていたぞ。もしかしたらそのまま試作品が食えるかもな」
そういうとレイはニヤッと笑った。
「本当ですか?ありがとうございます。
行ってみることにします」
「あぁ、気をつけてな」
そう言って2人は本部を後にした
「......虎丸、お前ずっと黙ってたな」
「黙ってればアルが全部報告してくれるからな」
「全く......氷華にも報告してやろうかな」
「勘弁してくれ」
「はは、冗談だよ冗談。やだなぁ本気でするわけないだろ」
「相棒、そういうのはせめて目を笑わせて
言うもんなんだぜ相棒」
アルは1つ伸びをすると、わざとらしく話題を変える
「......さーて、どんな料理なのかなぁ。
ミードの料理は美味しいからなぁ。楽しみだ」
「......ま、大抵ピースエールも飲まされるけどな。
こっちが仕事中だって言ってるのに聞きやしねえんだあのオヤジは」
「いや、結局ノリノリで呑むじゃないか」
「勧められた酒を断るのは男じゃない、
そう教わって来たからな」
「全く、虎丸の親の顔が見て見たいよ」
そんな話をしながら店のドアを開けると、
カランカラン、とドアに付けられた小さな鐘が鳴る。
店の中は昼食時らしい賑わいを見せており、様々な料理の匂いがすきっ腹に響く。
2人はカウンター席に座ると、テーブルの上のベルを鳴らした。
少しすると、店の奥から髪を剃りあげた坊主頭の
巨漢が出てくる。
その肌は褐色に焼けており、十人に聞いたら十人が実に「らしい」という感想を述べる酒場の店主だろう
「おぉ、虎丸にアルじゃねえか。どうしたんだ」
「どうしたもこうしたもねーよ。
兎の肉を届けるついでに昼飯食いに来たんだ。
欲しいって聞いたもんでな」
虎丸が合図すると、アルが本を開いて兎の肉を出す
「それは助かる。ちょうど切らしてたんだ」
そう言ってミードが肉に手を伸ばすと、虎丸がそれを横から阻止する
「まぁもちろん、タダではないけど...な?」
そう言って笑う虎丸のイタズラっぽい笑みを見て、ミードは何かを察したようだった。
「...あぁ、そういう事か。ったくしょうがねえな。お前らに1番に食わせてやるよ」
その言葉を聞いてアルと虎丸は軽く片手で
ハイタッチをする。
「ただし、酒の1杯ぐらいは頼んでもらうからな」
「ま、そんぐらいなら注文するよ。いいよな、アル」
「まぁ、今日はもう仕事終わってるからね。
それでも昼間からお酒はどうかと思うけど」
「細かいことは気にするな。俺の故郷なんか
朝から晩まで酒飲んでる奴がいたぞ。鬼だけど」
「ほんとに1度見てみたいものだね」
その後も少し話をしてるうちに、奥からミードが
料理と酒を持って出てくる。
「これは...ハンバーグ?」
「お、正解。兎の肉で作ってみたハンバーグだ」
「へぇ、ハンバーグなんて街の方でしか見たこと
ないよ。なんでこれにしようと思ったの?
あんまりお酒のアテって感じじゃないけど」
「まぁ、最近昼間は普通に家族連れが来るからな。
その辺をターゲットにしたメニューってことだ」
「ふーん......あ、美味しい」
「だろ?やっぱりアルはわかってるな」
「うん、これなら子供とかでも食べられるよ。
ソースも辛くないし」
「ほら、虎丸。おめぇにも食わせてやってるんだから感想よこしな」
「美味い、んだけど。やっぱ俺とかには物足りないって思っちゃうな。女性と子供とかには人気だと思う。だから大人用というかさ、もっとガッツリしたそういうのも増やすといいんじゃないか。って思った」
「ふん、なるほどな。参考にしとくよ」
「その言い方は参考にしない時の奴だろ」
「いいから兎の香草焼きでも食っとけってのが本音だ」
「本音ってのは隠しとくもんだぜマスターさん」
「そうだな、参考にしとくよ」
「この野郎...」
「ほら、早く食べなよ虎丸。冷めるよ?
あと眠くなってきた」
「先に帰って寝とけよ。もう少し飲んでから帰ることにするわ」
「ん、わかった。じゃ、ご馳走様。ミード」
「おう、じゃあなアル。また来いよ」
「うん、約束するよ。またね」
そう言って店のドアがカランカラン、と音を立てた
─────────────────────
「ふぅ、今日は疲れたなぁ」
虎丸と自分に割り当てられた部屋のベッドに転がりながら、そう呟く。
「明日は、どんな仕事があるのかなぁ」
そう言って目を瞑る。
いつ仕事があるか分からないのだ。
寝れる時に寝ておくのは大切なのだと誰に言うわけでもなく言い訳をして。
「...待っててね、姉さん」
思い浮かべるのは昔、自分を守る為に代わりに人攫いに攫われてしまった姉の姿
もう、5年は経っただろう。
それでも鮮明におもいだせる。
あの時の、姉の無理やり作った悲しい笑顔は。
「必ず、助けるから」
誰に言うわけでもなく、そう誓うのだった。
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