未来は自分で決める

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何故だろうな、森でキャンプなんてした事ないけど、こんな感じなのか?

「兎が集まってるんだけど、まさかこいつら寝る時だけ集団で暖を取るのか?」

こいつらの生態が謎なんだよな、しかもこいつら俺をねぐらに案内してくるが、まさか俺の事を仲間だと思ってないか?

「ココがお前たちの家なのか?」

洞窟だな、こんな所に洞窟があるなんて
この森、結構広いのか?

「夜分遅くにお越し頂き、ありがとうございます」
「あぁ、どうも」

俺は今、喋るヨボヨボ兎に招かれて、お茶してる
真面目な話、お茶してるんだ、この世界にお茶があるんだな
落ち着くな~

「先ずは我々の目的から話します」
「目的ですか?」
「貴方に我々の願いを叶えて欲しいのです」

願い?何のだ?全然想像がつかない
何なんだ?俺に叶えられると踏んで話してるぽいな

「貴方に勇者より強くなって欲しいのです」
「それは、かなり無茶な願いですね」
「そうですな、レベル80の魔王種を討伐した勇者を超える、ですが我々より遥かに可能性があります」

コレはアレなんだろうな、俺が魔物の力を使ってる判定なんだろうな
しかも多分かなり高位の魔物なのか?
喋る個体ってかなり長生きしてるって小説ではありがちだからな

「貴方には我々には無い力がある」
「まぁ人間だから、人間の力も加わってますからね」
「貴方なら出来ます、我々魔物は力こそ全て、私には分かる貴方なら魔王種とは違う方法で勇者を超える」
「あんたは分かってるのか?勇者ってのは魔物を殺す為に生まれた存在だ
最高位種の魔王種とか言う超越した魔物を殺すのに特化している
正直、分が悪い」

勇者ってのは言わば魔物を殺す事に特化している兵器だ
俺も魔物の力を使ってる時点で勝てる可能性は低い、勇者は最低三つ特攻が付くスキルの所持や聖剣など魔物や魔王に有利なスキルが多い
そんな奴を超えるには魔物の力抜きで戦わないとならない

「その他にも問題はある、剣聖や賢者は勿論、魔法少女や聖女や魔女なんかの女傑連合なんか連合や国の英雄達も巻き込む大事ですよ?」
「貴方なら出来ます、我々も覚悟があります」
「覚悟、ですか」

何だ?この圧力は、そう本気だ
戦争に行く兵士やアスリートが決めるここぞと言う時に見せる雰囲気だ
決意、信念、信じる未来を目指す行動がこの魔物、いや周りの全兎達から感じる

「俺は人類の中では弱い方だ、人の真似事しても中途半端、魔物の真似事しても中途半端、それでも良いのか?」
「構わない、何せ我々は生まれた時から弱者、なら弱者にしか出来ない事をするまで」

この流れ、アレだよな?
命と引き換えに強くなるとかそう言うパターンだよな

「わかった、そこまで言うんだ、なんとか、なるのか?」
「それでは始めましょう、こう言うのは勢いが肝心です」

兎達は立ち上がり、自分のモフモフの可愛らしい前足を自分の胸に突き刺し心臓を取り出した

「・・・」

周りは自決した兎達、気分は正に医療を受けた主人公だな
一気におかしくなったな

「お前らの犠牲は無駄にしない、だから化て出ないでくれ、勇者が殺しにくるからな」

頼むから安らかに行ってくれ、お墓とかも建てるから静かに死んでくれ
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