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第1章

第11話 『早とちり鳥は勘違う』

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 再度確認する必要はないと思うが改めて言おう。オレ様の名前は『ローランド・ラ・イクシオン』。イクシオン王国の王位継承第十位という平民の血が流れている”王子”の肩書を持つと同時に、王族特有の碧眼が特徴の格好良く、高貴な美男子である!
 そう、所謂”いけめん”というヤツだ。よく覚えておけ。

 そんなオレ様に対して王国で暮らす国民が抱く印象。気になるか? そうか、では教えてやろう。
……まぁ誠に遺憾だが『極力関わりにはなりたくない』というのが現状だろう。根拠か? 街を闊歩するオレ様を見つめる視線や態度が、そう訴えているからだ。
 その理由は何故か。

 ―――ひとえにオレ様が見せる『傲慢な態度』がそうさせているのだ。

 『王国都市オータル』で暮らす平民どもは幼少期の頃からオレ様の事を知っている。知的で、聡明で、言葉遣いがとても丁寧で、誰にでも分け隔てなく接する心優しい王子としての姿を。人が腹の中でどんな欲望を抱いているのか、何を疑う事も、何も知ろうとしなかった愚かな人形だった頃を。
そして母親であるエレノアがこの世を去って以来、オレ様が平民に対し自分勝手で傲慢な態度をとり始めた事もすべて、な。

 平民のアイツらにとってはオレ様の急激な変化にさぞ驚き、動揺し、失望した事だろう。だがそれはオレ様の貴様らに対する態度が変わったとしても目的に支障はないだろうと判断した結果だ。オレ様以外の王位継承者がいるのだから、たかが一人心変わりした程度で別に気にしないだろう?

 さて、そんなオレ様だが『王国都市オータル』では顔や名前が知られているもののそれ以外の地域ではほとんど知られていない。流石に散らばっている各爵位持ちの貴族は把握しているだろうが、過疎地や農村、『王国都市オータル』ほどではないが栄えている街で暮らす平民であっても知らない筈だ。

 何せ俺様は偉大だが、残念ながら知名度は低いからな。王子であっても所詮は王位継承第十位。そりゃごろごろ王族の血を引く者がいるのだから末端の顔や名前など興味はないだろう。
 視察という名目や行動・・するときに多少変装して赴いても、平民どもは全く気が付かなかったというオレ様の生の情報だ。信用しても良いぞ。

 ……この蒙昧無知のクソどもが。









 一通り『王国都市オータル』の街を散策したオレ様は、活気に満ちた商店街から少し離れたところにある古びた教会へと来ていた。

 外壁の塗装は見るも無残に剥がれ、内装は埃や煤で黒い汚れが目立ち、蜘蛛の巣が天井に蔓延っている。かつて神聖な光を放っていたであろう奥のステンドグラスは所々罅割れ、微かに入り込む光は濁っていたが、しかしその光の下には白磁石で出来た女神のような女性像が存在している。苔が僅かに生えながらも独特な聖なる気配を放っているのが印象的だ。

 退廃的な雰囲気、といえば聞こえは良いが、まぁ所詮は民からの信仰を失い廃れてしまった教会の一つに過ぎない。
 かつて女神アイリスを信仰していたその教会、その名も『旧メフォラシュ大聖堂』という。

 ……ま、今では信仰を失くしてしまい、この有様なんだがな。言っておくが、この古びた建物や周辺の土地はオレ様が買収したからオレ様の物だぞ。扉の鍵はオレ様が持っている。不法侵入ではないから安心しろ。

 オレ様とメルト………今回はドロシーだが、いつもの待ち合わせ場所はここだ。人気のない場所で密会するにはうってつけの場所だろう?
 オレ様は立ち並ぶ長椅子に座りながら待っているとギィィ、と古びた扉を開ける音が聞こえた。うむ、遅い。


「遅いぞミス・バードヘッド。来る途中に石に躓いたり道でも迷ったか?」
「……うっさいわね。そんな軟じゃないし……こんな目立つところ、間違えるわけないじゃない」


 姿を現したのは『王国聖騎士団ユナイト・オブ・レギオン』の騎士団員となった際に支給される制服姿のドロシーだった。制服は深い蒼の生地を元に金のラインや装飾が散りばめられており、白色のスカートを履いている。胸元にはイクシオン王国の紋章が刻まれているのが特徴だ。
 うむ、似合っているぞ。

 あとそう不貞腐れるなよドロシー、オレ様のカワイイ冗談ではないか。ともかく、メルトの指示通り来れたのは褒めてやる。


「念の為に訊くが、誰にもつけられてはいまいな?」
「……制服のせいか街を歩く人から視線は少し浴びたけど、それだけよ。メルトに言われた通り人目を避けたし、そんな気配はなかった」
「なら良い。その民の視線はただ貴様の美貌に見惚れていただけだろうからな」
「は、はぁ!? 何言ってるのよっ!」


 そう言って器用に顔を赤らめながら表情を歪め顔を背けるドロシー。事実だろう、と言おうとしたがそれを言う前に慌てるようにさえぎる。


「……ほ、ほら、どこだか知らないけど行く場所があるんでしょっ! さっさと案内しなさいよっ」
「まったく、貴様は一体何様だ」


 オレ様はゆっくり立ち上がると、目的の場所へドロシーを先導する為に入口へと向かう。アイツがいる場所は少々複雑に入り組んでいるからな。まぁ知る人ぞ知る、と言っても良いだろう。



 さて、オレ様と待ち合わせる前から何故か不機嫌なドロシー。歩いている現在もそれは変わらず、オレ様への怒気を振りまいている。理由はいくつか心当たりが・・・・・・・・ある・・が―――目的地への徒歩がてら昔話を織り交ぜながら状況など仔細訊かなければな。

 涼やかな風が吹く晴天の元、街道を歩くオレ様とドロシーの頬を撫でる。


「そういえば、貴様と二人だけで行動するのはこれが初めてか」
「………………………」
「貴様と出会うきっかけであった当初を思い出す。自由を制限され、心を束縛されたあの頃をな」
「……そうね」


 オレ様の隣でぽつりと呟くドロシーは、心なしかその瞳に憧憬を宿しているようだった。同時に、己の未熟さも。


「地下で生贄にされていた貴族令嬢も救出したが、その後まさか貴様がメルトと交流を続けているなどオレ様は思いもしなかったぞ? 元々特権階級どものパーティで顔を知っている分仲良くなるならまだしも、オレ様の『黒影の騎士団』に所属など完璧に予想外だった」
「………………………」
「まさか―――『記憶の消去・・・・・改変魔法が・・・・・効かない体質・・・・・・』だとはな」
「………私も、人生で初めて知ったわよ」


 先程と変わらぬ声でドロシーは呟くが、事実そういった特別体質の人間は『特殊魔法』を扱える人間と同様、この世界には極少数いるにはいる。その者に遭遇する確率も、自分がそういった体質であると自覚する確率も相当低いが。

隣のドロシーは唯一その特徴を保持しており、不慮とはいえそのような体質であることを知った。つまりオレ様と同じく存在自体が稀有な存在という訳だ。
 ま、結果的に『黒影の騎士団』に所属する羽目になってしまったがな。


 オレ様がそのまま言葉を続けようとするが、幾分かドロシーの雰囲気が和らいでいるような気がした。
 ふとそう思った瞬間、ドロシーは言葉を紡ぐ。


「でも私、後悔はしてないから」
「………」
「体質の事はすごく驚いたけど、むしろほっとしたの。もしあのままあの屈辱の記憶を消されて、偽りの記憶を植え付けられながら何も知らずに日常に戻って平穏な日々をのうのうと過ごしていたなら………きっと、私は自分を許せなかった。それに」
「ん、それに?」
「―――っ、な、なんでもないわ………! と、ところで、ローランド。アンタはその、私のことどう思っているのよっ?」


 オレ様が問い掛けるが、途中で何かを思い出すように顔を赤くして話を打ち切ると、直後ドロシーが声を上擦らせながら聞いてきた。
 少しだけ、瞳を閉じて思案する。

 ………ふむ、どう思っているのか、か。その言葉の意味合いが広いな。あらゆる言葉がオレ様の脳裏を駆け巡るが、貴様のことを端的に言い表すならば―――、


「愚問だな。貴様がオレ様の元へ来た時から決まっている。オレ様の、『愛すべき大切なモノ』だ」
「っ、ふぐぅ………! よ、よく、そんな言葉を恥ずかしげも無く言えるわね………!」
「思ったことは言う主義のオレ様だからな。それにその言葉は偽りない真実だ。何も恥ずべきところはない」
「いつか女性に刺されるわよ。聞いてるこっちが恥ずかしいのよっ」
「ふん、慣れろ」


 貴様がオレ様の言葉に羞恥を抱き、赤面しようが知った事か。勝手に悶えていろ。突如訊いてきたその問いの真意は不明だが、事実だ。特に、貴様の感情の変化など見ていて楽しいし、非常に好ましいと思っているよ。

 絶対にこんな事、貴様の前で口にはしないがな。

 オレ様が心の中でそう思いながら言い頃合いかと本題を切り出そうとするが、隣を歩いていたドロシーの口から、まさに心当たりのある内もっとも可能性が高いだろうと考えていた内容が飛び出した。


「……どうせ、私以外の綺麗な女性にもそう伝えているんでしょ? 例えば―――『きゃら♡めるメイド喫茶』の女性とか」
「貴様………そうか、扉越しで訊いていたか。確かに、あの時は不用心だったな」


 貴様が不機嫌なのはそれが理由か。

 まぁいつもはシルヴィアの風属性魔法で音を遮断するんだが、あの時は少しでも早く魔力吸収をしたかったからな。まさかドロシーが店に来ている・・・・・・とは思わないし、尚且つ聞き耳を立てた・・・・・・・であろう際に扉越しの床板からギシッと鳴る音なんぞ然程気にしなかった。

 おそらくメルトの差し金か。確かに午後から自由にしても良いとは言ったが、メルトと違ってそういう耐性・・・・・・が全く無いドロシーをここに向かわせるなど予想外だ。

 ……いや、だからこそか? オレ様があそこに行く場合、シルヴィアの魔力吸収を行なう事をメルトには伝えているし、ドロシーもその現状を知った方が良いと判断した結果、か。


 ドロシーが『黒影の騎士団』に入って数か月、まぁそれ以前から・・・・・・交流のあったメルトに散々鍛えられていたみたいだが、当初技量を見せて貰った頃に比べるとあれから随分魔力操作や魔法、剣技が熟達したものな。
 ドロシー自身の魔力をオレ様に気付かせなかったのがその証拠。

 その域に達するまで眠れない夜もあっただろう。その血が滲む努力とひたむきに精進する姿はこのオレ様の鍛錬を以ってしても称賛しょうさんあたいする。

 ―――ふむ、機は熟した、か。


 そう思いオレ様は魔力吸収について説明をしようと思ったのだが、ドロシーの口から斜め上の言葉が飛び出した。


「別に、気にしてないから。―――アンタが、その女性とそういう事をする関係・・・・・・・・・・でも」
「………は?」
「みなまで言わなくていいわ。わかってるから。………さっき私の事どう思ってるのか訊いたとき『愛すべき大切なモノ』って言ったわよね。嬉しいけど、これからは私含めあまり周りに言わない方が良いわ。……勘違い、しちゃうから」


 そう言って寂しそうに顔を俯かせるドロシー。一方のオレ様は、こいつが扉越しで訊いただけ・・・・・で判断したであろう勘違いに思わず頭を抱えた。

 ……そうか、そのように解釈したのか。―――おい、勝手に一人で盛り上がってんじゃねぇぞドロシー。


「それこそ勘違いだ。この早とちりの馬鹿鳥が」
「はぁ!?」


 さて、歩きながら小一時間じっくりと説明してやろうではないか。そう、じっくりとな。





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