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心優しい俺、ウサギを助ける
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俺はオオクニヌシ。二度死んだ。そんな苦労人の話を聞いてくれ。
俺はたくさんの兄弟と暮らしていたが、ある時因幡という国に行くことになった。すごく綺麗な女がいるらしい。しかし、どういうわけか、荷物持ちにされた。まったくもって面白くない。
ある時、岬を通ったところ、丸裸のウサギがいた。
「お前、どうしたんだ? なんか痛々しいぞ」
「それはですね、私が丸裸で困っていたところ、あなたの兄弟に『潮水をを浴びて、風に当たるといいぞ』と言われたのでやってみたところ、このとおり悪化してしまいました」
「そもそも、お前はなんで丸裸になったわけ?」
「それはですね、その……なんと言いますか。私は隠岐島というところにいて、ここに渡りたいと思いましたが、渡る方法がありませんでした。そこで海にいるワニを騙して渡ったところ、ワニに着物を剥がされてしまったのです」
「なんだ、自業自得じゃあないか」
俺は呆れた。
「それはそうなんですが……」
「しょうがないなぁ。俺はこう見えても心優しいんだ。お前に治す方法を教えてやる。まず、河口にいって真水で体を洗え。それから花の花粉を撒き散らしてその上で転がれ。それで元通りになるだろう」
なんか、ウサギが疑う目で俺を見てくる。
「くそ、信じないなら、そのまま痛い思いをしてろ!」
「申し訳ございません。あなたの兄弟から酷い仕打ちを受けたので疑ってしまいました。一度試してみます」
ウサギがそう言って試したところ、たちまち傷が治った。正直、自信がなかったから治ってよかったわ。
「おお、あなたは素晴らしい。神様だ!」
いや、元々神様なんだが。
「私が思うに因幡にいる女性の心を射抜くのはあなただと思います。今は荷物持ちですが、そんなことは関係ありません。私が保証します」
そんなこと言われてもなぁ。こいつワニを騙してるし、信憑性低いぞ。
「ああ、私の言うことを疑っておいでですね。まあ、すぐに分かりますよ」
ウサギはそう言うと去っていった。
俺はたくさんの兄弟と暮らしていたが、ある時因幡という国に行くことになった。すごく綺麗な女がいるらしい。しかし、どういうわけか、荷物持ちにされた。まったくもって面白くない。
ある時、岬を通ったところ、丸裸のウサギがいた。
「お前、どうしたんだ? なんか痛々しいぞ」
「それはですね、私が丸裸で困っていたところ、あなたの兄弟に『潮水をを浴びて、風に当たるといいぞ』と言われたのでやってみたところ、このとおり悪化してしまいました」
「そもそも、お前はなんで丸裸になったわけ?」
「それはですね、その……なんと言いますか。私は隠岐島というところにいて、ここに渡りたいと思いましたが、渡る方法がありませんでした。そこで海にいるワニを騙して渡ったところ、ワニに着物を剥がされてしまったのです」
「なんだ、自業自得じゃあないか」
俺は呆れた。
「それはそうなんですが……」
「しょうがないなぁ。俺はこう見えても心優しいんだ。お前に治す方法を教えてやる。まず、河口にいって真水で体を洗え。それから花の花粉を撒き散らしてその上で転がれ。それで元通りになるだろう」
なんか、ウサギが疑う目で俺を見てくる。
「くそ、信じないなら、そのまま痛い思いをしてろ!」
「申し訳ございません。あなたの兄弟から酷い仕打ちを受けたので疑ってしまいました。一度試してみます」
ウサギがそう言って試したところ、たちまち傷が治った。正直、自信がなかったから治ってよかったわ。
「おお、あなたは素晴らしい。神様だ!」
いや、元々神様なんだが。
「私が思うに因幡にいる女性の心を射抜くのはあなただと思います。今は荷物持ちですが、そんなことは関係ありません。私が保証します」
そんなこと言われてもなぁ。こいつワニを騙してるし、信憑性低いぞ。
「ああ、私の言うことを疑っておいでですね。まあ、すぐに分かりますよ」
ウサギはそう言うと去っていった。
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