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【伊藤博文】お友達が増えました
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アメリカとの講和条約の席で、伊藤博文は危うく鼻歌を歌うところだった。
「さて、今回は大日本帝国の勝利に終わりました。もちろん、攻め落とした領土はいただけるんでしょうな」
「そちらの要望に従いましょう。これで、アメリカ領土は残り4分の1になってしまいますが……」
「まあ、そう気落ちせずに。領土については合意できました。次は、賠償金についてです。こちらも、我が国の希望額をちょうだいしても?」
「無理のない範囲でなら。しかし、条件つきです。国民はあなた方がコレラを使ったことで苦しんでいます。手当てを手伝ってもらう、これが条件です」
「もちろんです。アメリカ国民は我が軍が徴兵するのですから」
「徴兵!? 伊藤首相、それはなりません。アメリカが国として成り立ちません!」
「この際だからハッキリ言おう。アメリカは全土が大日本帝国のものになったと考えていただきたい」
一瞬の沈黙。
「つまり、アメリカは属国であると?」
「それ以外に適切な表現はないでしょう」
「……分かりました、アメリカが生き残るためです」
アメリカ側はがっくりと肩を落とした。
これで北米全てを手中に収めたことになる。次はメキシコを潰して南米へ進出するか、それともユーラシア大陸へ行くか。清(現在の中国)はヨーロッパ各国によって植民地化されている。そこへ殴り込めば、間違いなくヨーロッパが手を組んで我が国を潰しにかかるだろう。どうしたものか。
伊藤博文が考え込んでから数日後。とんでもない情報が入ってきた。「ドイツ・オーストリア・ロシア帝国が同盟関係になった」というニュースが。フランス包囲が目的との噂もある。フランスはアフリカ西部を植民地にしているから、漁夫の利を得たいところだが、さすがに海援隊もそこまで遠征できない。
ならば、こちらも同盟を結べばいいのだ。相手はイギリスがいいだろう。イギリス(植民地はアフリカ東部、インド、オーストラリア)と同盟を結べば、北米を侵略されることはないし、向こうはフランスの植民地である西アフリカを攻められる。ウィンウィンだ。
イギリスと連絡を取ると、意外な返事が返ってきた。「ちょうど我々も連絡しようとしていたところです。そうだ、インドの港を自由に使ってください。いろいろと便利になるでしょう」と。
「さて、今回は大日本帝国の勝利に終わりました。もちろん、攻め落とした領土はいただけるんでしょうな」
「そちらの要望に従いましょう。これで、アメリカ領土は残り4分の1になってしまいますが……」
「まあ、そう気落ちせずに。領土については合意できました。次は、賠償金についてです。こちらも、我が国の希望額をちょうだいしても?」
「無理のない範囲でなら。しかし、条件つきです。国民はあなた方がコレラを使ったことで苦しんでいます。手当てを手伝ってもらう、これが条件です」
「もちろんです。アメリカ国民は我が軍が徴兵するのですから」
「徴兵!? 伊藤首相、それはなりません。アメリカが国として成り立ちません!」
「この際だからハッキリ言おう。アメリカは全土が大日本帝国のものになったと考えていただきたい」
一瞬の沈黙。
「つまり、アメリカは属国であると?」
「それ以外に適切な表現はないでしょう」
「……分かりました、アメリカが生き残るためです」
アメリカ側はがっくりと肩を落とした。
これで北米全てを手中に収めたことになる。次はメキシコを潰して南米へ進出するか、それともユーラシア大陸へ行くか。清(現在の中国)はヨーロッパ各国によって植民地化されている。そこへ殴り込めば、間違いなくヨーロッパが手を組んで我が国を潰しにかかるだろう。どうしたものか。
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