9 / 12
冬といえば
しおりを挟む
猫もコタツで丸くなる。そんな言葉があるが、コタツが好きなのは猫だけじゃない。現に俺もコタツで横たわって読書をしている。冬といえばやはり、コタツとみかんだろう。さて、横になってばかりじゃあ体に悪いし、座り直すか、とゴソゴソとしていると足が何かにぶつかった。はて、なんだろうか?
「あら、私の足にぶつかったのは君の足だったのね」
どうやら舞さんの艶かしい足だったようだ。
「お姉ちゃんだけずるいー。私もー」
今度は茜が足を絡ませてくる。これはこれでいい。
いや、俺はさっきから何をしているんだ? まあ、たまにはイチャイチャするのも悪くない。この家に来てから半年、俺にも女性への免疫ができたらしい。免疫を越して女性とイチャイチャするのが楽しくなってきた。いやー、ハーレムはいいな。
「あらあら、二人とも子供ね」
美里さんはさすが。大人の余裕だ。でも、わがままを言えば美里さんともコタツでイチャイチャしたい。まあ、そんなタイプには見えないが。
食卓につくとそこにはローストビーフにローストチキンがあり、これぞクリスマスと言ったラインナップだった。あれ、今日はクリスマスイブだったか? いや、今日は12月23日、クリスマスイブイブだ。明日、明後日は土日だ。別に今日クリスマス仕様にする必要はないのでは?
「美里さん、もしかして日にちを勘違いしていませんか? 今日は23日ですよ?」
「あなたが言いたいのは、なぜ土日にクリスマス料理を出さないのか、ということね。理由はあとから話すわ」
理由? もしかして、土日はみんなが揃わない理由でもあるのだろうか。料理に舌鼓を打ちつつも考える。
「さて、みんな料理を食べ終わったわね」
いよいよ美里さんから何かの発表の時間になった。
「あなたが来てから半年経ったわね」
俺を見つめながら言う。確かに半年経ったが、まさかいまさらクビにするのか? もしかして、これが最後の晩餐だから豪華だったのか?
「私の勘違いじゃなければ、あなたは私を含めた三人に気があるはずよ。そして、その三人もあなたに気がある」
一瞬の静寂。
「同じ屋根の下暮らすのだから、四人の仲がいいのはいいことよ。でもね、それとこれとは話は別。いつまでも宙ぶらりんにすべきじゃないわ。そこで、明日、つまりクリスマスイブを誰と過ごすかあなたが決めなさい」
誰か一人を選ぶ。果たしてそんなことができるのだろうか。
「私とは駅の中央入口、舞は東入口、茜は西入口で待ち合わせ。あなたは明日、クリスマスイブの朝八時に選んだ人の場所へ行きなさいな。舞、茜、いいわね?」
美里さんの提案に二人は小さく頷く。
俺はベッドの中で悩みに悩んだ。そして、一つの結論を出した。明日、俺が行くべき場所は――。
「あら、私の足にぶつかったのは君の足だったのね」
どうやら舞さんの艶かしい足だったようだ。
「お姉ちゃんだけずるいー。私もー」
今度は茜が足を絡ませてくる。これはこれでいい。
いや、俺はさっきから何をしているんだ? まあ、たまにはイチャイチャするのも悪くない。この家に来てから半年、俺にも女性への免疫ができたらしい。免疫を越して女性とイチャイチャするのが楽しくなってきた。いやー、ハーレムはいいな。
「あらあら、二人とも子供ね」
美里さんはさすが。大人の余裕だ。でも、わがままを言えば美里さんともコタツでイチャイチャしたい。まあ、そんなタイプには見えないが。
食卓につくとそこにはローストビーフにローストチキンがあり、これぞクリスマスと言ったラインナップだった。あれ、今日はクリスマスイブだったか? いや、今日は12月23日、クリスマスイブイブだ。明日、明後日は土日だ。別に今日クリスマス仕様にする必要はないのでは?
「美里さん、もしかして日にちを勘違いしていませんか? 今日は23日ですよ?」
「あなたが言いたいのは、なぜ土日にクリスマス料理を出さないのか、ということね。理由はあとから話すわ」
理由? もしかして、土日はみんなが揃わない理由でもあるのだろうか。料理に舌鼓を打ちつつも考える。
「さて、みんな料理を食べ終わったわね」
いよいよ美里さんから何かの発表の時間になった。
「あなたが来てから半年経ったわね」
俺を見つめながら言う。確かに半年経ったが、まさかいまさらクビにするのか? もしかして、これが最後の晩餐だから豪華だったのか?
「私の勘違いじゃなければ、あなたは私を含めた三人に気があるはずよ。そして、その三人もあなたに気がある」
一瞬の静寂。
「同じ屋根の下暮らすのだから、四人の仲がいいのはいいことよ。でもね、それとこれとは話は別。いつまでも宙ぶらりんにすべきじゃないわ。そこで、明日、つまりクリスマスイブを誰と過ごすかあなたが決めなさい」
誰か一人を選ぶ。果たしてそんなことができるのだろうか。
「私とは駅の中央入口、舞は東入口、茜は西入口で待ち合わせ。あなたは明日、クリスマスイブの朝八時に選んだ人の場所へ行きなさいな。舞、茜、いいわね?」
美里さんの提案に二人は小さく頷く。
俺はベッドの中で悩みに悩んだ。そして、一つの結論を出した。明日、俺が行くべき場所は――。
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!


百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

聖夜交錯恋愛模様
神谷 愛
恋愛
仲のいい友達同士でクリスマスにラブホ女子会を敢行した二人の結末。
恋人の欲しい同士の二人でラブホ女子会を行うことにする。二人は初めて入ったラブホを楽しんでいる内に場の空気に呑まれていく。
ノクターンとかにもある
☆とブックマークと応援をしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。

鬼上官と、深夜のオフィス
99
恋愛
「このままでは女としての潤いがないまま、生涯を終えてしまうのではないか。」
間もなく30歳となる私は、そんな焦燥感に駆られて婚活アプリを使ってデートの約束を取り付けた。
けれどある日の残業中、アプリを操作しているところを会社の同僚の「鬼上官」こと佐久間君に見られてしまい……?
「婚活アプリで相手を探すくらいだったら、俺を相手にすりゃいい話じゃないですか。」
鬼上官な同僚に翻弄される、深夜のオフィスでの出来事。
※性的な事柄をモチーフとしていますが
その描写は薄いです。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる