30 / 31
エピローグ(1)
しおりを挟む
講義が終わると伸はダウンジャケットをはおり、キャンパスを出た。力が入らない。
俺も年かな?そんなことを思いながら、クリスマスイルミネーションに彩られた街並みを歩く。昨日抱いた菜穂の肢体が脳裏に焼きついて離れない。喘ぎ声はいつまでも耳にリフレインしている。無性に喉が渇いてくる。
初めて会った時はまだ少女の面影を残した無垢な顔。はじけるような華やいだ笑顔が、時おり大人の表情を見せはじめ、やがて身体から匂いたつように女の色香が漂ってきた。研究室で二人きりになるとむせかえる香りでコーヒーをがぶ飲みしたものだ。
ピンク頭の友人と菜穂が並んで歩いていると、男性陣が視線を注ぎ、中には振り返る者までいる。本人たちは気づかない。
何を考え、何を経験し、今ある地点まできたのだろう。伸の与り知らない苦悩や喜びが蛹から蝶に変態させていく。たった今羽化したばかりの瑞々しい翅を広げ、飛び立とうとしている。
ずっと迷ってた。口説くなら卒業してからだろうなとか、ご縁があれば親密になれるかもとか。
数年の時は容赦なく流れていった。
カフェで菜穂に声をかけられ、飲みに行くことにした。口説くか口説くまいか。本能と理性の振り子が不規則に揺れる。何度か引き返そうとしたが、無理だった。泣きじゃくった顔を見た時、もう理性の糸は吹っ飛んだ。
欲しい、たまらなく欲しい。こみあげてくる情欲の流れが氾濫し、その手を取り、力いっぱい抱きしめ、骨の髄までしゃぶりたくなった。
俺は捕食者になるのか、養分として吸われるのか。それとも‥‥。あえて厳しい言い方で突き放してしまったが、これが自分の愛し方だ。これも有りだと思えなければ、たとえつきあったとしても早晩破局するだろう。
いずれにしても菜穂しだいだ。ワンナイトラブに終わるか‥‥。あ、もう1回くらい抱きたいけど。
ふと思いついて伸はジュエリーショップに立ち寄った。
(昨日はありがとうございました。クリスマスイブのご予定はもう決まってますか?)
シャワーを浴び、リビングでくつろいでいると、菜穂からLINEがあった。こんなに早く連絡がくるとは思わなかった。
これは期待できるかな。
だが、と思う。菜穂は何事につけリアクションが早い。返事ができない時は都度状況を知らせる。
『これこれ、こういう状態なので、待ってもらえますか』
相手の時間に真摯に向き合い、納得できるまで湯気を沸かしながら考える。駆け引きもなければ損得勘定も保身もない。その愚直なまでの律儀さが菜穂の真骨頂だ。
こと恋愛においては、年齢を重ねるとずるくなる。若気の至りと言い訳できないから、手練手管を駆使したり、自己防衛に走る。
大人のくせに。大人げない。
でもね、大人だって傷つく。そんな弱さも認められないってのはエイジハラスメントじゃないのか。
そうして人は憶病になっていく。若い頃に刷り込まれた『恋は若者の特権』に自ら縛られて身動きできなくなる。純粋に相手を想う気持ちに年齢は関係ないのに。
ああ、でもクリスマスデートなら、やっぱり期待してもいいのか。伸は下腹部に熱いものを感じた。
(デートしてくれるのかな。嬉しいね)
すぐ既読になったかと思うと、『嬉しい』を表現したスタンプが送信されてきた。
(それで相談なのですが、クリスマスは混むし、今から予約も取れそうもないし‥‥差し支えなければ先生のうちに行きたいのですが)
(いいよ。掃除しておく)
声が聞きたくなり、電話をかけた。より焦がれることはわかっていたが。
「えっ、もしもし。びっくりしたー」
「声が聞きたくなってね」
「‥‥」
「あれ、嬉しくなかった?怒ってる?」
忘れていた。電話は沈黙されると気まずいことを。焦りをおぼえ気持ちを確認してしまう。ずいぶん余裕をなくしたものだ。
「いえ、ドキドキしちゃって」
憎まれ口も可愛いが、耳まで赤くなってる菜穂を想像しただけで愛おしくなる。
「驚くなかれ、俺もだ」
「えっ?‥‥‥」
「当日は昼ぐらいの待ち合わせで、駅まで迎えに行くので、到着する時間がわかったら連絡してくれ。ワインとシャンパン、チキンを用意しておくから、他に食べたいものがあれば持ってきてくれ」
「はい!」
具体的な内容だとレスは早い。
「あと、翌日もあけとくように」
「‥‥‥」
「だめかな?」
すでに予定があるのだろうか。本命とのデートとか。背筋に冷や汗が流れる。
「あ、どうせなら翌々日もあけといてください!合宿です!」
「‥‥‥」
こちらが言葉に窮した。
「‥‥ダメですか?」
消え入りそうな声に伸は破顔した。「いいだろう。覚悟しておくように」
ハンディタイプのホコリ取りで本棚の本の背表紙をぬぐう。今年は学生を呼ぶイベントもなかったので、本気の掃除はご無沙汰だ。今やっておけば年末の大掃除は不要だろう。
書斎、リビングの片づけを2時間やったところでギブアップ。キッチンをしばらく見つめた後、ハウスクリーニングに電話した。
駅前で待っていると、予定の電車が線路に進入してきた。人の流れが落ち着いた頃、コロコロバッグを引きずる菜穂の姿が目に入った。バッグに夢中なふりをしてるのか、こちらをまったく見ようとしない。
改札を通り抜けた際に、声をかけた。
照れてるような恥ずかしそうなぎこちない笑顔に、こちらの笑みもこわばってしまう。ハニカミは感染するのか??
「大荷物だね。俺が持つよ。で、旅行にでも行くの?」
「ひっどーい!」
叩こうとした手を掴み、手をつないだ。
あふれんばかりの大音量のクリスマスソングが街を盛り上げている。恋人たちや家族連れの笑みこぼれる姿。
「今日は楽しみだった」
「うん、わたしも」
もじもじとうつむきながら頷く菜穂を早く抱きしめたかった。
玄関に入るとすぐ抱き寄せ、唇を思いきりほおばった。先に抱くか我慢するか。
「先生、」
「ひろむ、」
名前で呼ばせる。菜穂がはにかんだ顔を見せた後、囁くように「伸」といった。
やっぱり、まず抱くか。
「せん、あ、伸、ケーキ買ってきたの。コートも脱ぎたいし、もう」
仕方がないと気持ちを落ち着け、キッチンに案内した。オーブンにはローストチキン。サラダは冷蔵庫。ワインとシャンパンはアクリル素材のクーラーで冷やしてある。すでに飲み頃だ。
「わあ、いい匂い!ケンタッキーじゃないんだ!せん、あ、伸がカーネルサンダースの前で並んでる姿、想像してたんだけど」
「笑っていたのか」
「えっ、そんなことないですぅ。どんな顔してるのかなって」
菜穂はニマニマ笑いながらリビングに料理を運ぶのを手伝っている。
絶対笑っていただろう。
シャンパンを開け、グラスを合わせると、菜穂が「メリークリスマス!」といった。
香りを楽しみ、一口含み、こちらをうかがう。濡れた唇が蠱惑的だ。
「美味しい?」
「うん、すごく美味しい。シャンパンとかって、あんまり飲む機会もないし、時間が経つとアロマが変わるんでしょう。最後の一滴まで楽しめるなんて」
「講釈を垂れる気はないが、グラスの口当たりとか、注いだ時の泡のきめ細かさ、立ち上る気泡を眺めたり、グラスから漂うアロマを嗅いだり、五感すべてを総動員して楽しめるのがいいな。まあ、飲んで、美味しい!!って、気持ちが一番シンプルなんだが」
シャンパンの後はワインを開栓し、料理を平らげる。
「デザートはもうちょっと後にしようか。コーヒーでも飲むか」
「うん、わたしも手伝います」
酔った瞳はキラキラ輝き、唇はサクランボのように熟れている。菜穂はアラン模様のニットのワンピースを暑いといって袖をたくしあげた。
「脱いでもいいよ。ああ、それとも誘っているのかな」
口を尖らす菜穂の腰をひき、「ごめん、ごめん。俺が待ちきれないだけだ。デザートは菜穂だ」
菜穂の甘い唾液を深く味わいながら、ベッドへと誘う。跪き、下着をおろすと膝から太腿に甘噛みしながらキスをした。くぐもった菜穂の声が心地よく響く。
ワンピースをたくしあげ、続いてブラトップを脱がすと、豊満な乳房がぷるんと顔をだした。
「初めにいっとく。俺は菜穂とのセックスを二人でたっぷり愉しみたい。だから、こうして欲しいとか、ああして欲しいとか教えてくれ。じゃないと、俺の都合だけの独りよがりなセックスになっちまう。どんなに淫らでもいいから。どんな菜穂でも好きだから」
伸のシリアスな表情を見て、菜穂はしっかり頷いた。
俺も年かな?そんなことを思いながら、クリスマスイルミネーションに彩られた街並みを歩く。昨日抱いた菜穂の肢体が脳裏に焼きついて離れない。喘ぎ声はいつまでも耳にリフレインしている。無性に喉が渇いてくる。
初めて会った時はまだ少女の面影を残した無垢な顔。はじけるような華やいだ笑顔が、時おり大人の表情を見せはじめ、やがて身体から匂いたつように女の色香が漂ってきた。研究室で二人きりになるとむせかえる香りでコーヒーをがぶ飲みしたものだ。
ピンク頭の友人と菜穂が並んで歩いていると、男性陣が視線を注ぎ、中には振り返る者までいる。本人たちは気づかない。
何を考え、何を経験し、今ある地点まできたのだろう。伸の与り知らない苦悩や喜びが蛹から蝶に変態させていく。たった今羽化したばかりの瑞々しい翅を広げ、飛び立とうとしている。
ずっと迷ってた。口説くなら卒業してからだろうなとか、ご縁があれば親密になれるかもとか。
数年の時は容赦なく流れていった。
カフェで菜穂に声をかけられ、飲みに行くことにした。口説くか口説くまいか。本能と理性の振り子が不規則に揺れる。何度か引き返そうとしたが、無理だった。泣きじゃくった顔を見た時、もう理性の糸は吹っ飛んだ。
欲しい、たまらなく欲しい。こみあげてくる情欲の流れが氾濫し、その手を取り、力いっぱい抱きしめ、骨の髄までしゃぶりたくなった。
俺は捕食者になるのか、養分として吸われるのか。それとも‥‥。あえて厳しい言い方で突き放してしまったが、これが自分の愛し方だ。これも有りだと思えなければ、たとえつきあったとしても早晩破局するだろう。
いずれにしても菜穂しだいだ。ワンナイトラブに終わるか‥‥。あ、もう1回くらい抱きたいけど。
ふと思いついて伸はジュエリーショップに立ち寄った。
(昨日はありがとうございました。クリスマスイブのご予定はもう決まってますか?)
シャワーを浴び、リビングでくつろいでいると、菜穂からLINEがあった。こんなに早く連絡がくるとは思わなかった。
これは期待できるかな。
だが、と思う。菜穂は何事につけリアクションが早い。返事ができない時は都度状況を知らせる。
『これこれ、こういう状態なので、待ってもらえますか』
相手の時間に真摯に向き合い、納得できるまで湯気を沸かしながら考える。駆け引きもなければ損得勘定も保身もない。その愚直なまでの律儀さが菜穂の真骨頂だ。
こと恋愛においては、年齢を重ねるとずるくなる。若気の至りと言い訳できないから、手練手管を駆使したり、自己防衛に走る。
大人のくせに。大人げない。
でもね、大人だって傷つく。そんな弱さも認められないってのはエイジハラスメントじゃないのか。
そうして人は憶病になっていく。若い頃に刷り込まれた『恋は若者の特権』に自ら縛られて身動きできなくなる。純粋に相手を想う気持ちに年齢は関係ないのに。
ああ、でもクリスマスデートなら、やっぱり期待してもいいのか。伸は下腹部に熱いものを感じた。
(デートしてくれるのかな。嬉しいね)
すぐ既読になったかと思うと、『嬉しい』を表現したスタンプが送信されてきた。
(それで相談なのですが、クリスマスは混むし、今から予約も取れそうもないし‥‥差し支えなければ先生のうちに行きたいのですが)
(いいよ。掃除しておく)
声が聞きたくなり、電話をかけた。より焦がれることはわかっていたが。
「えっ、もしもし。びっくりしたー」
「声が聞きたくなってね」
「‥‥」
「あれ、嬉しくなかった?怒ってる?」
忘れていた。電話は沈黙されると気まずいことを。焦りをおぼえ気持ちを確認してしまう。ずいぶん余裕をなくしたものだ。
「いえ、ドキドキしちゃって」
憎まれ口も可愛いが、耳まで赤くなってる菜穂を想像しただけで愛おしくなる。
「驚くなかれ、俺もだ」
「えっ?‥‥‥」
「当日は昼ぐらいの待ち合わせで、駅まで迎えに行くので、到着する時間がわかったら連絡してくれ。ワインとシャンパン、チキンを用意しておくから、他に食べたいものがあれば持ってきてくれ」
「はい!」
具体的な内容だとレスは早い。
「あと、翌日もあけとくように」
「‥‥‥」
「だめかな?」
すでに予定があるのだろうか。本命とのデートとか。背筋に冷や汗が流れる。
「あ、どうせなら翌々日もあけといてください!合宿です!」
「‥‥‥」
こちらが言葉に窮した。
「‥‥ダメですか?」
消え入りそうな声に伸は破顔した。「いいだろう。覚悟しておくように」
ハンディタイプのホコリ取りで本棚の本の背表紙をぬぐう。今年は学生を呼ぶイベントもなかったので、本気の掃除はご無沙汰だ。今やっておけば年末の大掃除は不要だろう。
書斎、リビングの片づけを2時間やったところでギブアップ。キッチンをしばらく見つめた後、ハウスクリーニングに電話した。
駅前で待っていると、予定の電車が線路に進入してきた。人の流れが落ち着いた頃、コロコロバッグを引きずる菜穂の姿が目に入った。バッグに夢中なふりをしてるのか、こちらをまったく見ようとしない。
改札を通り抜けた際に、声をかけた。
照れてるような恥ずかしそうなぎこちない笑顔に、こちらの笑みもこわばってしまう。ハニカミは感染するのか??
「大荷物だね。俺が持つよ。で、旅行にでも行くの?」
「ひっどーい!」
叩こうとした手を掴み、手をつないだ。
あふれんばかりの大音量のクリスマスソングが街を盛り上げている。恋人たちや家族連れの笑みこぼれる姿。
「今日は楽しみだった」
「うん、わたしも」
もじもじとうつむきながら頷く菜穂を早く抱きしめたかった。
玄関に入るとすぐ抱き寄せ、唇を思いきりほおばった。先に抱くか我慢するか。
「先生、」
「ひろむ、」
名前で呼ばせる。菜穂がはにかんだ顔を見せた後、囁くように「伸」といった。
やっぱり、まず抱くか。
「せん、あ、伸、ケーキ買ってきたの。コートも脱ぎたいし、もう」
仕方がないと気持ちを落ち着け、キッチンに案内した。オーブンにはローストチキン。サラダは冷蔵庫。ワインとシャンパンはアクリル素材のクーラーで冷やしてある。すでに飲み頃だ。
「わあ、いい匂い!ケンタッキーじゃないんだ!せん、あ、伸がカーネルサンダースの前で並んでる姿、想像してたんだけど」
「笑っていたのか」
「えっ、そんなことないですぅ。どんな顔してるのかなって」
菜穂はニマニマ笑いながらリビングに料理を運ぶのを手伝っている。
絶対笑っていただろう。
シャンパンを開け、グラスを合わせると、菜穂が「メリークリスマス!」といった。
香りを楽しみ、一口含み、こちらをうかがう。濡れた唇が蠱惑的だ。
「美味しい?」
「うん、すごく美味しい。シャンパンとかって、あんまり飲む機会もないし、時間が経つとアロマが変わるんでしょう。最後の一滴まで楽しめるなんて」
「講釈を垂れる気はないが、グラスの口当たりとか、注いだ時の泡のきめ細かさ、立ち上る気泡を眺めたり、グラスから漂うアロマを嗅いだり、五感すべてを総動員して楽しめるのがいいな。まあ、飲んで、美味しい!!って、気持ちが一番シンプルなんだが」
シャンパンの後はワインを開栓し、料理を平らげる。
「デザートはもうちょっと後にしようか。コーヒーでも飲むか」
「うん、わたしも手伝います」
酔った瞳はキラキラ輝き、唇はサクランボのように熟れている。菜穂はアラン模様のニットのワンピースを暑いといって袖をたくしあげた。
「脱いでもいいよ。ああ、それとも誘っているのかな」
口を尖らす菜穂の腰をひき、「ごめん、ごめん。俺が待ちきれないだけだ。デザートは菜穂だ」
菜穂の甘い唾液を深く味わいながら、ベッドへと誘う。跪き、下着をおろすと膝から太腿に甘噛みしながらキスをした。くぐもった菜穂の声が心地よく響く。
ワンピースをたくしあげ、続いてブラトップを脱がすと、豊満な乳房がぷるんと顔をだした。
「初めにいっとく。俺は菜穂とのセックスを二人でたっぷり愉しみたい。だから、こうして欲しいとか、ああして欲しいとか教えてくれ。じゃないと、俺の都合だけの独りよがりなセックスになっちまう。どんなに淫らでもいいから。どんな菜穂でも好きだから」
伸のシリアスな表情を見て、菜穂はしっかり頷いた。
10
お気に入りに追加
22
あなたにおすすめの小説
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
腹黒上司が実は激甘だった件について。
あさの紅茶
恋愛
私の上司、坪内さん。
彼はヤバいです。
サラサラヘアに甘いマスクで笑った顔はまさに王子様。
まわりからキャーキャー言われてるけど、仕事中の彼は腹黒悪魔だよ。
本当に厳しいんだから。
ことごとく女子を振って泣かせてきたくせに、ここにきて何故か私のことを好きだと言う。
マジで?
意味不明なんだけど。
めっちゃ意地悪なのに、かいま見える優しさにいつしか胸がぎゅっとなってしまうようになった。
素直に甘えたいとさえ思った。
だけど、私はその想いに応えられないよ。
どうしたらいいかわからない…。
**********
この作品は、他のサイトにも掲載しています。

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
警察官は今日も宴会ではっちゃける
饕餮
恋愛
居酒屋に勤める私に降りかかった災難。普段はとても真面目なのに、酔うと変態になる警察官に絡まれることだった。
そんな彼に告白されて――。
居酒屋の店員と捜査一課の警察官の、とある日常を切り取った恋になるかも知れない(?)お話。
★下品な言葉が出てきます。苦手な方はご注意ください。
★この物語はフィクションです。実在の団体及び登場人物とは一切関係ありません。
イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の体は溶けていく。
すずなり。
恋愛
人数合わせで参加した合コン。
そこで私は一人の男の人と出会う。
「俺には分かる。キミはきっと俺を好きになる。」
そんな言葉をかけてきた彼。
でも私には秘密があった。
「キミ・・・目が・・?」
「気持ち悪いでしょ?ごめんなさい・・・。」
ちゃんと私のことを伝えたのに、彼は食い下がる。
「お願いだから俺を好きになって・・・。」
その言葉を聞いてお付き合いが始まる。
「やぁぁっ・・!」
「どこが『や』なんだよ・・・こんなに蜜を溢れさせて・・・。」
激しくなっていく夜の生活。
私の身はもつの!?
※お話の内容は全て想像のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※表現不足は重々承知しております。まだまだ勉強してまいりますので温かい目で見ていただけたら幸いです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
では、お楽しみください。
ヤンデレエリートの執愛婚で懐妊させられます
沖田弥子
恋愛
職場の後輩に恋人を略奪された澪。終業後に堪えきれず泣いていたところを、営業部のエリート社員、天王寺明夜に見つかってしまう。彼に優しく慰められながら居酒屋で事の顛末を話していたが、なぜか明夜と一夜を過ごすことに――!? 明夜は傷心した自分を慰めてくれただけだ、と考える澪だったが、翌朝「責任をとってほしい」と明夜に迫られ、婚姻届にサインしてしまった。突如始まった新婚生活。明夜は澪の心と身体を幸せで満たしてくれていたが、徐々に明夜のヤンデレな一面が見えてきて――執着強めな旦那様との極上溺愛ラブストーリー!
【完結】目覚めたら男爵家令息の騎士に食べられていた件
三谷朱花
恋愛
レイーアが目覚めたら横にクーン男爵家の令息でもある騎士のマットが寝ていた。曰く、クーン男爵家では「初めて契った相手と結婚しなくてはいけない」らしい。
※アルファポリスのみの公開です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる