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5章 開拓編
105話 統合準備
しおりを挟む「そう言えば、ガチャイベで手に入れた魔物が確か鉱石を作るとか何とか…………これかな?」
アイテム欄の魔物の部分へスクロールして上から順にみていくと、お目当ての魔物を発見。
名前はタイラントマウンテンという如何にも鉱石類の匂いがプンプンする魔物だ。
マウンテンというからには山だという事がわかるが、はてさてどういった魔物なのか非常に気になるところではあるが、まずは説明を読みタイラントマウンテンとやらの情報を集めようか。
「ええっと、なになに……タイラントマウンテンとは、分類上は魔物に入るが幾千の時を過ごした神霊亀の死骨で形成されたもの。魔力に引きつけられたドラゴン達が幾層にも重なり山となったもので、この魔物自体動くことはなく見た目も普通の山同然な為、発見することは極めて困難。体内でありとあらゆる鉱物を生成し結晶化させる。長年の蓄積で表面上に鉱物が現れることが多いのが特徴で、時たま中腹部から粉晶が噴出することがある。また、噴出する場所が魔素濃度が高いと魔力と結びつき、俗に極彩結晶と呼ばれる結晶体へと変化し極めて硬質な素材へ変質する……なるほど、何となくヤバい奴ってことだけわかったよ」
補足で逸話があり、このタイラントマウンテンの下位種である、レッサーマウンテンが過去に発見され大騒ぎになったそうだ。
その際に、中腹部分に巨大な穴が穿たれており、そこには様々な輝きを放つ鉱石達が眠っていたらしく、この宝の山を巡って国同士の戦争にまで発展したと記述されている。
下位種でそれ程の騒ぎになるのだ、上位種であるタイラントマウンテンが発見された暁には、戦争どころの話ではない。
それと因みにであるが、この上位種の上に更に上位個体がおり、名前をエンシェントマウンテンというらしい。
ここまでのクラスになって来るといったいどれ程までになるのか想像がつかない辺り、流石は神種というところか。
「タイラントマウンテンか、これならこの問題を解決できる気がするがどうなんだろう。それに一番重要なことが最後にちょろっと説明されているあたり、信用していいのか判断に欠けるんだよねぇ」
所謂、フレーバーテキストというやつの最後の方には、『注意:名が示す通り山であるのに違いはなく、扱いにはくれぐれもご注意を』とのことらしい。
どのくらいの大きさなのかは具体的に明記されてはいないが、山と言われれば大概はあの山を浮かべることだろう。
タイラントマウンテンの情報を収集したので早々追加しようと思ったのだが、現状、どの階層も色んな魔物やオブジェで埋まっているから予想だと入りきらないだろうと思った。
この魔物が具体的な大きさが書かれていれば検討の余地もあったのだが……。
「そうだ! いいこと思いついた。10階層分追加して、三十階層からマウンテンエリアを作れば面白いかも!」
突然の思い付きを即実行して十階層分追加購入。
お陰でDPはすっからかんだが、タイラントマウンテン設置の試運転という事で納得する。
それに現在進行で冒険者からの収入もある為、これから沢山稼げることを思えば痛い出費ではないだろう。
言い方を変えれば先行投資というやつだ。
十階層分追加したは良いが環境の設定や装飾、魔物の配置などが出来ないことに追加してから気づき、一階層分で十分だったと早くも後悔中。
気を取り直してタイラントマウンテンを追加購入したフロアへ設置しようと実行したのだが、何と『使用先のエリアに十分な空きスペースがありません、拡張もしくは統合してください』というシステムメッセージが現れた。
「追加した初期フロアは確かに狭いもんね。さてどうしたものか……DPは全部使っちゃったし、現在の収入は時間当たり1万7千ちょい。統合をするとして拡張1回につき3千だから……ざっとフロアにつき10回でも3万DP。4時間くらい待てばいいわけか、よしよし」
因みにメッセージにある拡張と統合について、拡張は以前からしてきたフロア自体をDPで大きくすることで、統合とはフロア同士をくっ付けて大きくすることを意味する。
この違いだが前者の方は段階的に使用DPが増え、後者はフロア同士の統合にボーナス補正が若干つく。
効率的な方法はDPである程度フロアを大きくした後、統合補正を狙ってお互いをくっ付け拡張したほうが最も効率がいい。
今回もどのくらいの大きさを求められているのか分からないので、なるべくDPを節約しつつ拡張していく方針だ。
「今は4時間でDPが溜まるからいいけど、今後はもっと増えてくれないとダンジョンを大きくできなくなるよねぇ。後々、冒険者に旨みがあるイベント的な事も考えないといけないのか……それにしても4時間って長い!」
計画性のない衝動的フロア買いに後悔しながらも、残り3時間強をどのように過ごすか検討する。
どの道、暇つぶしと言えばVRキューブに繋がるわけなのだが。
「よし、こういう時のVRキューブ!」
アイテムから早々VRキューブを取り出し起動させた。
アイテム欄の魔物の部分へスクロールして上から順にみていくと、お目当ての魔物を発見。
名前はタイラントマウンテンという如何にも鉱石類の匂いがプンプンする魔物だ。
マウンテンというからには山だという事がわかるが、はてさてどういった魔物なのか非常に気になるところではあるが、まずは説明を読みタイラントマウンテンとやらの情報を集めようか。
「ええっと、なになに……タイラントマウンテンとは、分類上は魔物に入るが幾千の時を過ごした神霊亀の死骨で形成されたもの。魔力に引きつけられたドラゴン達が幾層にも重なり山となったもので、この魔物自体動くことはなく見た目も普通の山同然な為、発見することは極めて困難。体内でありとあらゆる鉱物を生成し結晶化させる。長年の蓄積で表面上に鉱物が現れることが多いのが特徴で、時たま中腹部から粉晶が噴出することがある。また、噴出する場所が魔素濃度が高いと魔力と結びつき、俗に極彩結晶と呼ばれる結晶体へと変化し極めて硬質な素材へ変質する……なるほど、何となくヤバい奴ってことだけわかったよ」
補足で逸話があり、このタイラントマウンテンの下位種である、レッサーマウンテンが過去に発見され大騒ぎになったそうだ。
その際に、中腹部分に巨大な穴が穿たれており、そこには様々な輝きを放つ鉱石達が眠っていたらしく、この宝の山を巡って国同士の戦争にまで発展したと記述されている。
下位種でそれ程の騒ぎになるのだ、上位種であるタイラントマウンテンが発見された暁には、戦争どころの話ではない。
それと因みにであるが、この上位種の上に更に上位個体がおり、名前をエンシェントマウンテンというらしい。
ここまでのクラスになって来るといったいどれ程までになるのか想像がつかない辺り、流石は神種というところか。
「タイラントマウンテンか、これならこの問題を解決できる気がするがどうなんだろう。それに一番重要なことが最後にちょろっと説明されているあたり、信用していいのか判断に欠けるんだよねぇ」
所謂、フレーバーテキストというやつの最後の方には、『注意:名が示す通り山であるのに違いはなく、扱いにはくれぐれもご注意を』とのことらしい。
どのくらいの大きさなのかは具体的に明記されてはいないが、山と言われれば大概はあの山を浮かべることだろう。
タイラントマウンテンの情報を収集したので早々追加しようと思ったのだが、現状、どの階層も色んな魔物やオブジェで埋まっているから予想だと入りきらないだろうと思った。
この魔物が具体的な大きさが書かれていれば検討の余地もあったのだが……。
「そうだ! いいこと思いついた。10階層分追加して、三十階層からマウンテンエリアを作れば面白いかも!」
突然の思い付きを即実行して十階層分追加購入。
お陰でDPはすっからかんだが、タイラントマウンテン設置の試運転という事で納得する。
それに現在進行で冒険者からの収入もある為、これから沢山稼げることを思えば痛い出費ではないだろう。
言い方を変えれば先行投資というやつだ。
十階層分追加したは良いが環境の設定や装飾、魔物の配置などが出来ないことに追加してから気づき、一階層分で十分だったと早くも後悔中。
気を取り直してタイラントマウンテンを追加購入したフロアへ設置しようと実行したのだが、何と『使用先のエリアに十分な空きスペースがありません、拡張もしくは統合してください』というシステムメッセージが現れた。
「追加した初期フロアは確かに狭いもんね。さてどうしたものか……DPは全部使っちゃったし、現在の収入は時間当たり1万7千ちょい。統合をするとして拡張1回につき3千だから……ざっとフロアにつき10回でも3万DP。4時間くらい待てばいいわけか、よしよし」
因みにメッセージにある拡張と統合について、拡張は以前からしてきたフロア自体をDPで大きくすることで、統合とはフロア同士をくっ付けて大きくすることを意味する。
この違いだが前者の方は段階的に使用DPが増え、後者はフロア同士の統合にボーナス補正が若干つく。
効率的な方法はDPである程度フロアを大きくした後、統合補正を狙ってお互いをくっ付け拡張したほうが最も効率がいい。
今回もどのくらいの大きさを求められているのか分からないので、なるべくDPを節約しつつ拡張していく方針だ。
「今は4時間でDPが溜まるからいいけど、今後はもっと増えてくれないとダンジョンを大きくできなくなるよねぇ。後々、冒険者に旨みがあるイベント的な事も考えないといけないのか……それにしても4時間って長い!」
計画性のない衝動的フロア買いに後悔しながらも、残り3時間強をどのように過ごすか検討する。
どの道、暇つぶしと言えばVRキューブに繋がるわけなのだが。
「よし、こういう時のVRキューブ!」
アイテムから早々VRキューブを取り出し起動させた。
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