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4章 交渉編
80話 召喚のいろは、女王様現る
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いきなり飛び出したリューエルは右手に持つ蒼天ミナリスを振り上げ、召喚されたばかりの魔人へと叩きつけた。
急な展開についていけず戸惑ってしまうが、そんな事関係ないとばかりに二人は話を続けていく。
「リューエルと会うとは運が良いのか悪いのか……それといきなり切り付けるとか感心しないよ! 私だからよかったものの、他の人だったら怪我じゃ済まないよ!」
「そのようなこと私の知った事ではありません。これまでの苦渋の日々、ここで晴らさせてもらいます!!」
「まあまあ、そんなに焦らなくてもいいと思うけど。あと一応言っておくけど、強い意思の者に引かれてここに呼ばれただけだから決してリューエルに会いたくてここに来たわけじゃないからね!」
「くっ、やはりここで成敗してくれます!!」
リューエルは魔人の言うことに耳を貸さず水晶の大剣を巧みに操り切り付けていくが、対して魔人の方は軽快な足捌きこれを避ける。
「相変わらず避けるのだけは得意ですね! これならどうです!!」
大剣を横に寝かせ魔法陣を形成していくリューエル。
「本当にせっかちなんだから!」
魔人の方も魔法陣を構築し始め、互いに応戦する気まんまんだ。
「何だかあたし達、蚊帳の外感が半端ないんだけど、あれって止めた方がいいよね?」
≪うん、早く止めて!! 万が一コアに傷でもついちゃったら大変だよ!!≫
(ご主人様の前で無視とはいい度胸をしてるです~ここは私が懲らしめるです~)
スラリンがあたしを乗せた状態で脇から触手を二人へと伸ばす。
鞭のようにしなる触手で二人を素早く捕まえ宙へ持ち上げた。
「うわぁ!!」
「きゃぁ!!」
(二人ともお主人様を無視するとはいい度胸なのです~ご主人様の代わりに私が二人を成敗するです~)
触手を左右へ振り子みたく揺らし始めたスラリン。
「ちょっとスラリン! 遊ぶのは構わないけど、成敗はなしの方向で! あれでもあたしの部下になるんだからその辺を考えてよ!」
(うぅーわかったです~)
触手を止めその場で高速を解いたスラリンは触手を縮めていった。
スラリンに成敗されるところだった二人と言えば、空中で解放された後受け身を取って着地した。
その後もリューエルが睨みつけ、魔人はそんなの気にしないとばかりにそっぽを向いている。
取り敢えずは、リューエルを隅に待機するよう命じ、魔人に質問することにした。
「それで色々話しというか説明してくれると助かるんだけど」
「はい、わかりましたぁ。私、名をクロエと言います。そこの天族の者とは此方に来る以前に色々とありまして、私としては些細な問題だと思っていたのですがどうやらあちらは違ったみたいで、会う度切り掛かってきて困っているところです」
「あれを些細な問題ですって!? そもそもは貴方が関わったから……」
隅からリューエルが横やりを入れてくるが、すかさずスラリンが触手をくねらせリューエルへ伸ばす。
「あう、申し訳ないです」
(わかればいいのです~以後気よ付けるようにです~)
触手が本体へ戻って行くとあからさまにホッとする表情をしたリューエル。
そんな場面を見てスラリンを褒め今後も面倒が起きそうだと思ったら止めるようにお願いした。
「名前はクロエね、それで何ができるて何が得意なのか教えてくれる?」
「了解です。私の得意なことは主に相手を攪乱させることですかね。幻惑、魅了に魔眼も使えたりします」
「……魔眼ねぇという事は要するに相手を混乱、攪乱、誘惑とかを得意としている訳ね?」
「端的に言えばそうですね」
「なるほど、ならクロエも取り敢えずはリューエルの側で待機でいい? まだ各人の部屋をつくっていないからさ」
「わかりました。勿論、リューエルが切り掛かってきたら対処してもいいんですよね?」
クロエへ側で待機するよう指示を出し視線を管理画面へ向けたがクロエから質問がきた。
それもリューエル絡みの事で切り付けてきた場合の対処についてだ。
(いったい二人の間に何があったのか気になるけど、聞くのは野暮よね)
二人がまた喧嘩になった時はスラリンへお任せすることにした。
「まあ、そうだねリューエルが襲って来たらスラリンにお仕置きしてもらうから大丈夫だとは思うけど、用心に越したことはないよね」
「わかりました」
軽くお辞儀をするとリューエルから少し距離を開けた場所に移動したのを確認して、次の女王種を召喚することにした。
早く召喚して部屋をつくらないといけないので、早速画面を操作して召喚を開始する。
魔法陣は金色が現れ形を作っていくが今までより人丈が大きい。
黒いモノが次第にシャープな曲線を描き、人の形を成して現れたのは、まさしく女王と呼ぶに相応しい女が召喚された。
「あら、貴方が召喚主? そのわりには随分と小さいのね」
(ご主人様を侮辱する行為はスラリンが許さないのです~)
「あら、ネームド持ちなのね、これは失礼をしました。それではまず自己紹介をさせて頂きます。私、氷の女王こと名をクリティカと言います、以後お見知りおきを。一応説明をしますと、これでも精霊の女王をしているものですので私を召喚された方には非常に興味があります」
(なるほど、女王種からは精霊の女王が出てきたわけか)
色々と納得した後、精霊の女王ことクリティカを見つめ色々と質問をしていく。
急な展開についていけず戸惑ってしまうが、そんな事関係ないとばかりに二人は話を続けていく。
「リューエルと会うとは運が良いのか悪いのか……それといきなり切り付けるとか感心しないよ! 私だからよかったものの、他の人だったら怪我じゃ済まないよ!」
「そのようなこと私の知った事ではありません。これまでの苦渋の日々、ここで晴らさせてもらいます!!」
「まあまあ、そんなに焦らなくてもいいと思うけど。あと一応言っておくけど、強い意思の者に引かれてここに呼ばれただけだから決してリューエルに会いたくてここに来たわけじゃないからね!」
「くっ、やはりここで成敗してくれます!!」
リューエルは魔人の言うことに耳を貸さず水晶の大剣を巧みに操り切り付けていくが、対して魔人の方は軽快な足捌きこれを避ける。
「相変わらず避けるのだけは得意ですね! これならどうです!!」
大剣を横に寝かせ魔法陣を形成していくリューエル。
「本当にせっかちなんだから!」
魔人の方も魔法陣を構築し始め、互いに応戦する気まんまんだ。
「何だかあたし達、蚊帳の外感が半端ないんだけど、あれって止めた方がいいよね?」
≪うん、早く止めて!! 万が一コアに傷でもついちゃったら大変だよ!!≫
(ご主人様の前で無視とはいい度胸をしてるです~ここは私が懲らしめるです~)
スラリンがあたしを乗せた状態で脇から触手を二人へと伸ばす。
鞭のようにしなる触手で二人を素早く捕まえ宙へ持ち上げた。
「うわぁ!!」
「きゃぁ!!」
(二人ともお主人様を無視するとはいい度胸なのです~ご主人様の代わりに私が二人を成敗するです~)
触手を左右へ振り子みたく揺らし始めたスラリン。
「ちょっとスラリン! 遊ぶのは構わないけど、成敗はなしの方向で! あれでもあたしの部下になるんだからその辺を考えてよ!」
(うぅーわかったです~)
触手を止めその場で高速を解いたスラリンは触手を縮めていった。
スラリンに成敗されるところだった二人と言えば、空中で解放された後受け身を取って着地した。
その後もリューエルが睨みつけ、魔人はそんなの気にしないとばかりにそっぽを向いている。
取り敢えずは、リューエルを隅に待機するよう命じ、魔人に質問することにした。
「それで色々話しというか説明してくれると助かるんだけど」
「はい、わかりましたぁ。私、名をクロエと言います。そこの天族の者とは此方に来る以前に色々とありまして、私としては些細な問題だと思っていたのですがどうやらあちらは違ったみたいで、会う度切り掛かってきて困っているところです」
「あれを些細な問題ですって!? そもそもは貴方が関わったから……」
隅からリューエルが横やりを入れてくるが、すかさずスラリンが触手をくねらせリューエルへ伸ばす。
「あう、申し訳ないです」
(わかればいいのです~以後気よ付けるようにです~)
触手が本体へ戻って行くとあからさまにホッとする表情をしたリューエル。
そんな場面を見てスラリンを褒め今後も面倒が起きそうだと思ったら止めるようにお願いした。
「名前はクロエね、それで何ができるて何が得意なのか教えてくれる?」
「了解です。私の得意なことは主に相手を攪乱させることですかね。幻惑、魅了に魔眼も使えたりします」
「……魔眼ねぇという事は要するに相手を混乱、攪乱、誘惑とかを得意としている訳ね?」
「端的に言えばそうですね」
「なるほど、ならクロエも取り敢えずはリューエルの側で待機でいい? まだ各人の部屋をつくっていないからさ」
「わかりました。勿論、リューエルが切り掛かってきたら対処してもいいんですよね?」
クロエへ側で待機するよう指示を出し視線を管理画面へ向けたがクロエから質問がきた。
それもリューエル絡みの事で切り付けてきた場合の対処についてだ。
(いったい二人の間に何があったのか気になるけど、聞くのは野暮よね)
二人がまた喧嘩になった時はスラリンへお任せすることにした。
「まあ、そうだねリューエルが襲って来たらスラリンにお仕置きしてもらうから大丈夫だとは思うけど、用心に越したことはないよね」
「わかりました」
軽くお辞儀をするとリューエルから少し距離を開けた場所に移動したのを確認して、次の女王種を召喚することにした。
早く召喚して部屋をつくらないといけないので、早速画面を操作して召喚を開始する。
魔法陣は金色が現れ形を作っていくが今までより人丈が大きい。
黒いモノが次第にシャープな曲線を描き、人の形を成して現れたのは、まさしく女王と呼ぶに相応しい女が召喚された。
「あら、貴方が召喚主? そのわりには随分と小さいのね」
(ご主人様を侮辱する行為はスラリンが許さないのです~)
「あら、ネームド持ちなのね、これは失礼をしました。それではまず自己紹介をさせて頂きます。私、氷の女王こと名をクリティカと言います、以後お見知りおきを。一応説明をしますと、これでも精霊の女王をしているものですので私を召喚された方には非常に興味があります」
(なるほど、女王種からは精霊の女王が出てきたわけか)
色々と納得した後、精霊の女王ことクリティカを見つめ色々と質問をしていく。
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