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4章 交渉編
72話 昔の歴史を学びました
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イベントガチャで始めての虹色演出から出てきたのは、最高レア度のアイテム。
万物をつくり出す至高の杖らしく、名を『創世の杖メデュク』。
見た目は真っ黒で、上に赤いオーブを包むようにして突き出ており、真ん中には幾何学的な魔法陣が斜めで回転している。
(創世の杖で神ラズが愛用していたとあるけど、これ本当に使って大丈夫なのかなぁー)
画面には膨大な量の歴史やら逸話、どうやって作られたのかなど文字の海。
ざっと流し読みしていると、面白い項目を見つけた。
『創世歴892年、天より現れし使徒によって支配されていた大陸があった。その大陸の名はミンガイル。自然豊かなこの大陸は、その豊かさから様々な者の標的になっていた。そんな大陸を管轄している神ラズは、この状況を芳しくないと思い手を打つことにした。その際、愛用する杖を携え、天の使徒を葬ったとされている。杖は世界を作り変える程の力を持っており、天の使徒を葬る姿はまさに天地創造と言えるものだったとか』
(なるほど……取り敢えずチートって事はわかったよ)
下へスクロールするが、文字が所狭しと並び以降は読むことを諦めた。
それとこの杖の能力について、詳しく見ていくことにした。
この『創世の杖メデュク』には通常の能力が十個、常時発動する能力が三つ、特殊能力が二つある。
まずは通常能力だが、『魔力超up』『消費魔力超軽減』『魔力回復超up』『魔力吸収』『魔法無効』『魔導迎撃』『魔法抵抗減少付与』『物理抵抗超up』『魔導の極み』『ラズの加護』と主に魔力関係の能力をもっている。
次に常時発動の能力だが『装備時』という条件を元に発動されらしく、三つの能力はそれぞれ『魔導の真理』『詠唱破棄』『全耐性超up』といい常時発動する能力だ。
最後に特殊能力だが、詳細は書かれておらず今一わからないが、『天地創造』『万物創造』と文字的には何か凄い能力ではある。
詳細を粗方確認した後、杖を拝もうと取り出す前にミリアに一言、声を掛ける。
「ミリアちゃん、ちょっと杖取り出すけどいいよね?」
「杖? 特に問題はないけど、また急にどうして?」
「まあ、こっちの事情でね」
そう言ってあたしは右手を縦に振る仕草をミリアへ見せると、納得するように頷きた。
ミリアから視線を画面に映る杖へと移しソファーから立ち上がり、取り出した際に邪魔にならない場所へ移動する。
画面を見つめ、杖を取り出した。
真っ黒い杖は想像以上に大きく、高さはあたしの身長を越え、丁度幾何学的な魔法陣の下の部分があたしの頭と重なる。
杖自体はそれほど重くはなく、握りの部分が捻じれているにも拘らず手に嵌り持ちやすい。
魔法陣からは黒、オーブからは赤と霧状のモヤモヤが出ている。
そんな杖を握り色んな角度から見ていると、ミリアがゴクリと喉を鳴らし声を掛けてきた。
「それって…………創世の杖メデュク……じゃない?」
「ミリアちゃんはこの杖知ってるの?」
「いや、知っているというかかなり有名な杖だからさ、寧ろ知らない人の方が少ないと思う……なんでレイがもってるの?」
この杖はここでは有名らしく、知らない人の方が少ないとか。
そんな代物をガチャから出していいのだろうかと思いながらも、右手に持つ杖を撫でまわす。
関係者以外の質問には今後、詳しくは話せないので曖昧に答える。
「それはぁ、詳しくは言えないかな」
「そうなんだ……レイってもしかして使徒だったり?」
「使徒? 使徒って天の使徒ってこと?」
ミリアから先ほど杖の説明にも書かれていた、使徒の話が出てきた。
(そう言えば今回のイベント報酬に天使種とあったけど、まさかそれと同じだったりして)
「まあそうだね。使徒以外には天族って言われたりしているけど、実際に確認されているのはごく僅かだよ。そう言えば、ペルナインにも昔いたって話を聞いたことがあったような……」
天の使徒以外に天族と呼ばれているらしく、実際に存在する種族で数は少ないそうだ。
「ふぅ~ん、使徒ねぇ取り敢えず言える事は、あたしはその使徒って奴ではないってことくらいかな。これでもダンジョンマスターだし」
「あっ! そうだよね!」
「それにしてもこの杖、そんなに有名だったんだ」
「神杖の一つだからね、創世メデュクの外に後四つ神杖はあるらしいけど、実際に見たのはそれが初めてだよ」
ミリアは目を輝かせ、ソファーから身を乗り出す形で杖を見つめている。
(この杖以外に、あと四つあるのか……)
ミリアの話によると他に神杖と呼ばれるものは、四つあるらしい。
だが右手に持っている杖でさえ釣り合わないというのに、他の杖を集めようなどとはこれっぽっちも思い浮かばなかった。
一端杖を仕舞い、ソファーに腰かけ紅茶を一口飲んで一息してから、専用ガチャを回していく。
万物をつくり出す至高の杖らしく、名を『創世の杖メデュク』。
見た目は真っ黒で、上に赤いオーブを包むようにして突き出ており、真ん中には幾何学的な魔法陣が斜めで回転している。
(創世の杖で神ラズが愛用していたとあるけど、これ本当に使って大丈夫なのかなぁー)
画面には膨大な量の歴史やら逸話、どうやって作られたのかなど文字の海。
ざっと流し読みしていると、面白い項目を見つけた。
『創世歴892年、天より現れし使徒によって支配されていた大陸があった。その大陸の名はミンガイル。自然豊かなこの大陸は、その豊かさから様々な者の標的になっていた。そんな大陸を管轄している神ラズは、この状況を芳しくないと思い手を打つことにした。その際、愛用する杖を携え、天の使徒を葬ったとされている。杖は世界を作り変える程の力を持っており、天の使徒を葬る姿はまさに天地創造と言えるものだったとか』
(なるほど……取り敢えずチートって事はわかったよ)
下へスクロールするが、文字が所狭しと並び以降は読むことを諦めた。
それとこの杖の能力について、詳しく見ていくことにした。
この『創世の杖メデュク』には通常の能力が十個、常時発動する能力が三つ、特殊能力が二つある。
まずは通常能力だが、『魔力超up』『消費魔力超軽減』『魔力回復超up』『魔力吸収』『魔法無効』『魔導迎撃』『魔法抵抗減少付与』『物理抵抗超up』『魔導の極み』『ラズの加護』と主に魔力関係の能力をもっている。
次に常時発動の能力だが『装備時』という条件を元に発動されらしく、三つの能力はそれぞれ『魔導の真理』『詠唱破棄』『全耐性超up』といい常時発動する能力だ。
最後に特殊能力だが、詳細は書かれておらず今一わからないが、『天地創造』『万物創造』と文字的には何か凄い能力ではある。
詳細を粗方確認した後、杖を拝もうと取り出す前にミリアに一言、声を掛ける。
「ミリアちゃん、ちょっと杖取り出すけどいいよね?」
「杖? 特に問題はないけど、また急にどうして?」
「まあ、こっちの事情でね」
そう言ってあたしは右手を縦に振る仕草をミリアへ見せると、納得するように頷きた。
ミリアから視線を画面に映る杖へと移しソファーから立ち上がり、取り出した際に邪魔にならない場所へ移動する。
画面を見つめ、杖を取り出した。
真っ黒い杖は想像以上に大きく、高さはあたしの身長を越え、丁度幾何学的な魔法陣の下の部分があたしの頭と重なる。
杖自体はそれほど重くはなく、握りの部分が捻じれているにも拘らず手に嵌り持ちやすい。
魔法陣からは黒、オーブからは赤と霧状のモヤモヤが出ている。
そんな杖を握り色んな角度から見ていると、ミリアがゴクリと喉を鳴らし声を掛けてきた。
「それって…………創世の杖メデュク……じゃない?」
「ミリアちゃんはこの杖知ってるの?」
「いや、知っているというかかなり有名な杖だからさ、寧ろ知らない人の方が少ないと思う……なんでレイがもってるの?」
この杖はここでは有名らしく、知らない人の方が少ないとか。
そんな代物をガチャから出していいのだろうかと思いながらも、右手に持つ杖を撫でまわす。
関係者以外の質問には今後、詳しくは話せないので曖昧に答える。
「それはぁ、詳しくは言えないかな」
「そうなんだ……レイってもしかして使徒だったり?」
「使徒? 使徒って天の使徒ってこと?」
ミリアから先ほど杖の説明にも書かれていた、使徒の話が出てきた。
(そう言えば今回のイベント報酬に天使種とあったけど、まさかそれと同じだったりして)
「まあそうだね。使徒以外には天族って言われたりしているけど、実際に確認されているのはごく僅かだよ。そう言えば、ペルナインにも昔いたって話を聞いたことがあったような……」
天の使徒以外に天族と呼ばれているらしく、実際に存在する種族で数は少ないそうだ。
「ふぅ~ん、使徒ねぇ取り敢えず言える事は、あたしはその使徒って奴ではないってことくらいかな。これでもダンジョンマスターだし」
「あっ! そうだよね!」
「それにしてもこの杖、そんなに有名だったんだ」
「神杖の一つだからね、創世メデュクの外に後四つ神杖はあるらしいけど、実際に見たのはそれが初めてだよ」
ミリアは目を輝かせ、ソファーから身を乗り出す形で杖を見つめている。
(この杖以外に、あと四つあるのか……)
ミリアの話によると他に神杖と呼ばれるものは、四つあるらしい。
だが右手に持っている杖でさえ釣り合わないというのに、他の杖を集めようなどとはこれっぽっちも思い浮かばなかった。
一端杖を仕舞い、ソファーに腰かけ紅茶を一口飲んで一息してから、専用ガチャを回していく。
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