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2章 侵入者編

28話 ダンジョンを大改造します

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 ダンジョンの構想を練って、ある程度固めると魔物を避難させる。
 改築している際、魔物がいると改変に巻き込まれて消滅してしまう恐れがある為に避難誘導させる必要があるというわけだ。

(さて、えぇーとまずは上層部から始めるとしますか)

 2階層から10階層までは、洞窟エリアになっているので下に降りていく程複雑な構造にする。
 初心者向けの仕様にするので5階層までは分かりやすくしそれ以降は複雑な分かれ道、行き止まりなどを数多く配置。
 勿論大部屋も数ヵ所作り雰囲気を出す。
 大部屋には、魔物を掃討された際宝箱が一定の確率で出現する仕組みを施した。
 因みに出現率は10%ほどで中身はそこまでいいのは入っていない。
 レア種としてデュラハンとスカルライダーを数体追加しておく。

 大方作り終えると魔物達に指示を出す。
 1階層も少し手を加えた。

 11階層からは草原エリアというわけで5階層分、広めの草原を作る。
 木々を並べたり広場を作ったりと工夫をし、見えにくい位置に湧き水も設置した。
 そこに小動物のマーモット種、ボア種、兎種、を配置していく。
 それ以外に個人的にリザードマン、キラースネーク、バブルマンも追加した。
 最後のバブルマンだが丸い球体のパーツがくっついた泡人形で、倒された後泡を拡散させ疲労促進させる魔物だ。
 細かい調整は後ほどするがレア種に一体エルラビットを追加しておいた。

 次の森林エリアだがここから難易度を上げる為、新種の魔物を動員する。
 既存の魔物は16から17階層に移動させそれ以降は、ホーンビー、アラクネ、マンドレイク、テンタクル、アルラウネなどの植物系を中心に追加。
 ここにはレア種としてケンタウロスとサイクロプスを数体ずつ配置する。

 21階層からは広大な砂漠エリアだ。
 一面砂漠に所々巨大な岩や植物を設置し各階層小さいオアシスを作ってある。

(これで最悪、水は補給できるだろう)

 装飾物には岩塩鉱と長丈サボテン、龍炎草、水晶などをあちこちに散りばめた。
 魔物は砂漠に耐性があるものと砂漠の魔物を選んでいく。
 前半の階層には、サンドワーム、サンドスコーピオン、アント、を中心に配置してワイバーンを数体追加する。
 後半にはタイラントティラノ、サンドタートル、ヨウエンを追加した。
 それと目玉の岩龍と雷皇を数体配置。
 その他にも数種類の魔物を各階層におく。
 レア種にシンキロウ、闇宵を一体ずづ追加する。

(大体こんなものかなぁ。後は各階層のボスを何にするかが問題だよねぇー)

 今の時点でDPを130万程消費した。
 特に高かったのは岩龍と雷皇で各5万DPである。
 それから魔物の欄をスクロールしボスになりそうなものを探す。

(10階層のボスはゴブリンキングで決定として他の20、30階層を何にするかだよねぇ)

 取り敢えず10階層にボス専用の開閉式大部屋を作り、そこにゴブリンキングとスカルナイト、キャバリを各5体ずつ取り巻きをくっ付ける。
 それとゴブリンシャーマンを一体特別枠で登場させることにした。

 それから再びボスになりそうな魔物を探すがこれといってよさそうなのが見当たらない。

(20階層は、エリアにちなんで植物系のボスがいいんだけど……おっ!)

 画面に映ったのは、エビルプラントという植物のドラゴンだ。
 飛行能力はないが、口から毒ガスを撒き散らすとある。

(よし! こいつで20階層のボスは決まりだね)

 3万DPを消費して20階層のボス部屋に送る。
 それから30階層にボスを配置しようと思ったところで重大な事に気づいた。

(30階層ってここじゃん!!)

 最下層にあたる30階層は、コア部屋であることに気づく。
 そこでもう一階層増やしボス部屋を新たに新設する。
 砂漠エリアのボスにはピックアップしておいた魔物を配置。
 消費DP4万のサンドガーディアンという魔物を送っておく。

 このボスの特徴は砂で出来た魔物だ。
 巨大な楯と剣を携え本体は砂で出来ている。
 弱点は体の中にあるコアを破壊すれば倒せるがこのコアは自由に体の中を移動できる為、ピンポイントに狙う必要がある。
 生半可な攻撃では直ぐに砂に覆われてしまうことからボスに選んだ。

(これならそうそう倒されることはないどろうね。それに全長12mもあるし)

 管理画面で順に階層の状況を確認した。
 細かい調整は暇な時にするとして、大方完成だ。
 スラリンに深く沈み込みながら目頭を揉み一息つく。

(こんな時、一服できるものがあれば……甘い物とかさ)

 暫く休憩し画面を見ると[ガチャ]タブに目がいく。

(完成記念に引いてみる? いいやそんな事よりはぁー疲れた。そう言えば魔物の卵があったわよね)

 それからアイテム一覧で〈魔物の卵〉を探し始めた。
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