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2章 侵入者編
23話 お前はこっちでもあたしを縛るというのか
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ギルドマスターとの対談を終え、只今コア部屋で休憩中。
スラリンに沈んでいると疲れが吹き飛ぶ。
管理画面を見るとギルマス一行がダンジョン前で何やら相談をしているのが確認できた。
(何の相談か知らないけど早く帰って欲しんだけど)
数分後、ギルドマスター御一行は去って行った。
「やっと帰ったかぁ~」
スラリンにもたれながら伸びをし、体から力を抜くと[侵入者]タブに目を向ける。
今回の侵入者獲得DPを確認するためだ。
(ログを見る感じやはり人間様は美味しいね)
四時間ほどの滞在で総獲得DPは20800ptだ。
人間の質にもよるだろうがかなり稼げている。
(これだけ稼げるんだったら、本気で飼い殺しフロアを考えちゃうよねぇ)
タブを見つめながら冗談交じりに考えていると対談の時の事を思いだす。
自分の顔を確認するというとても重要な案件だ。
(顔を触った感じ前と変わらないと思うけど)
顔を確認する為の物を探すがこれといって見当たらない。
試しに管理メニューにもそういったツールがあるか探してみたが残念ながら無かった。
スラリンの透明度で反射しないかと思い顔を近づけてみるが歪んだ何かしか判別できない。
そこで球体のタマちゃんはどうだろうと立ち上がりコアへ近づく。
≪うん? なになになに?≫
タマちゃんが不思議そうな声を上げるが、構わずあたしは顔をタマちゃんに近づけて色んな角度からみると歪んで見えるが、以前の顔が確認できた。
(はぁーこれで別の顔だったらと思うとちょっと緊張したよ)
祭壇前にいるスラリンに沈み込み管理画面をみると、第二回イベントで手に入れた報酬の確認がまだだと気づき[アイテム]タブをタップ。
アイテム欄をスクロールして始めにコンプリート報酬である〈解放券〉の詳細をみる。
(ええっと解放券は……DP消費でアイテムをランダム獲得する事が出来る常時開設ガチャを開放するアイテムって……)
「マジかぁああ!! ガチャってあのガチャ?」
驚きのあまり思わず大声を上げてしまったが、辺りにはタマちゃんとスラリンしかいないので大丈夫だろう。
(それよりガチャを開放ってそれで〈解放券〉ってわけね)
あたしの上げた大声に反応するタマちゃん。
≪レイはさぁ~そのいきなり大声を上げる癖を直した方がいいと僕は思うんだよねぇ。それで何に驚いたか教えてよ≫
タマちゃんからダメ出しがくるが聞こえないふりをした。
「いやぁ~イベント報酬で〈解放券〉ってのを貰ったんだけど、これがガチャを開放するアイテムらしくてちょっと驚いた」
≪そのガチャッてなに?≫
「ガチャッていうのは、何かを消費してランダムでアイテムが貰えるミニイベみたいなものかな。実際にはイベントじゃないんだけどね」
≪へぇーそんなのがあるんだねぇ。今からできるの?≫
どうやらタマちゃんはこのガチャにも興味があるようだ。
「この解放券を使えば常にできるよ。タブに常設されるんだと思う」
説明文に常時開設ガチャを開放するという一文があるので多分そうに違いない。
≪兎に角使ってみよ!≫
「言われなくてもわかってるわよ! それでは……ガチャ開放~ほい!」
使用確認の画面をタップして〈解放券〉を使う。
【解放券により常設ガチャが開放されました】
確認をするとイベントタブの前に新しく[ガチャ]のタブが設けられており、早速タップし内容を確認する。
(一回1000DPで回せてレア度1~10まで出ると。それと1万DPの連続ガチャでレア5以上が2体確定っと。なるほど……これは面白くなってきた!)
画面を下へスクロールしていくと『提供割合』という項目がありタップするとそこには各レア度の排出確率があるのだが……。
「うげぇぇ~!! この排出確率マジなの? 殆どレア度1から3までじゃん」
そこにはレア度一から順に、『35%、25%、20%、10%、5%、3%、1%、0.5%、0.4%、0.1%』と書かれていた。
95%の確率でレア度5以下というかなりの鬼畜仕様になっている。
「うわぁーレア度6以上が出る確率なんてたったの5%……なんと鬼畜なガチャなんだ」
彼方の世界でもガチャというのは、響きはいいが実際にするとなるとお金が幾ら有っても足りない。
ゲームによっては、排出割合など記載れていなくその分このガチャは親切なのだろう。
(まっ10連すれば2体は確定でレア度5以上が出ることだしそれを考えるとまだ良心的だよねぇ)
≪どう? どうどう? どうなったの?≫
タマちゃんが畳みかけるように問いかけてくる。
「まあ常設ガチャがタブに追加されて何時でもガチャをすることはできるようになったよ。だけどねぇ……」
≪だけどなに?≫
「レア度6以上の出る確率が異常に低いから、沢山はまわせないかなぁーと思ってね」
最後の方は溜息交じりに呟く。
≪なら試しに一回だけ回してみたら? 一回1000DPなんでしょ?≫
タマちゃんの問い掛けにあたしは説明する。
「それはそうなんだけど。まず一回じゃ碌な物が当たらないと思う。それより一回1万DPの10連をしないと損なんだよ。こっちは2体確定でレア度5以上が出るおまけがついてる。それを考えると10連した方がお得なんだよねぇー」
仮に一回1000DPを10回して内2体がレア度5というのは確立的に低いと思う。
≪ならその10連を回せば?≫
(タマちゃんはこのガチャを最低一回は引かせたいらしいね)
暫し考えるとガチャを一回すると決意した。
「しゃーない、物は試しに引いてみますか!!」
(正直、ガチャにはいい思い出がないんだよね……)
以前、ゲームのイベントで貰えるポイントを集めてガチャを回せるというのがあった。
そこにはあたしが求めてやまないアイテムたちが勢揃いしていた。
必死にポイントを掻き集めガチャに挑戦したが大敗を喫した記憶はまだ新しい。
(はぁ~……なんか胃が痛くなってきたかも)
それから溜息を吐きながら、10連ガチャを回すのであった。
スラリンに沈んでいると疲れが吹き飛ぶ。
管理画面を見るとギルマス一行がダンジョン前で何やら相談をしているのが確認できた。
(何の相談か知らないけど早く帰って欲しんだけど)
数分後、ギルドマスター御一行は去って行った。
「やっと帰ったかぁ~」
スラリンにもたれながら伸びをし、体から力を抜くと[侵入者]タブに目を向ける。
今回の侵入者獲得DPを確認するためだ。
(ログを見る感じやはり人間様は美味しいね)
四時間ほどの滞在で総獲得DPは20800ptだ。
人間の質にもよるだろうがかなり稼げている。
(これだけ稼げるんだったら、本気で飼い殺しフロアを考えちゃうよねぇ)
タブを見つめながら冗談交じりに考えていると対談の時の事を思いだす。
自分の顔を確認するというとても重要な案件だ。
(顔を触った感じ前と変わらないと思うけど)
顔を確認する為の物を探すがこれといって見当たらない。
試しに管理メニューにもそういったツールがあるか探してみたが残念ながら無かった。
スラリンの透明度で反射しないかと思い顔を近づけてみるが歪んだ何かしか判別できない。
そこで球体のタマちゃんはどうだろうと立ち上がりコアへ近づく。
≪うん? なになになに?≫
タマちゃんが不思議そうな声を上げるが、構わずあたしは顔をタマちゃんに近づけて色んな角度からみると歪んで見えるが、以前の顔が確認できた。
(はぁーこれで別の顔だったらと思うとちょっと緊張したよ)
祭壇前にいるスラリンに沈み込み管理画面をみると、第二回イベントで手に入れた報酬の確認がまだだと気づき[アイテム]タブをタップ。
アイテム欄をスクロールして始めにコンプリート報酬である〈解放券〉の詳細をみる。
(ええっと解放券は……DP消費でアイテムをランダム獲得する事が出来る常時開設ガチャを開放するアイテムって……)
「マジかぁああ!! ガチャってあのガチャ?」
驚きのあまり思わず大声を上げてしまったが、辺りにはタマちゃんとスラリンしかいないので大丈夫だろう。
(それよりガチャを開放ってそれで〈解放券〉ってわけね)
あたしの上げた大声に反応するタマちゃん。
≪レイはさぁ~そのいきなり大声を上げる癖を直した方がいいと僕は思うんだよねぇ。それで何に驚いたか教えてよ≫
タマちゃんからダメ出しがくるが聞こえないふりをした。
「いやぁ~イベント報酬で〈解放券〉ってのを貰ったんだけど、これがガチャを開放するアイテムらしくてちょっと驚いた」
≪そのガチャッてなに?≫
「ガチャッていうのは、何かを消費してランダムでアイテムが貰えるミニイベみたいなものかな。実際にはイベントじゃないんだけどね」
≪へぇーそんなのがあるんだねぇ。今からできるの?≫
どうやらタマちゃんはこのガチャにも興味があるようだ。
「この解放券を使えば常にできるよ。タブに常設されるんだと思う」
説明文に常時開設ガチャを開放するという一文があるので多分そうに違いない。
≪兎に角使ってみよ!≫
「言われなくてもわかってるわよ! それでは……ガチャ開放~ほい!」
使用確認の画面をタップして〈解放券〉を使う。
【解放券により常設ガチャが開放されました】
確認をするとイベントタブの前に新しく[ガチャ]のタブが設けられており、早速タップし内容を確認する。
(一回1000DPで回せてレア度1~10まで出ると。それと1万DPの連続ガチャでレア5以上が2体確定っと。なるほど……これは面白くなってきた!)
画面を下へスクロールしていくと『提供割合』という項目がありタップするとそこには各レア度の排出確率があるのだが……。
「うげぇぇ~!! この排出確率マジなの? 殆どレア度1から3までじゃん」
そこにはレア度一から順に、『35%、25%、20%、10%、5%、3%、1%、0.5%、0.4%、0.1%』と書かれていた。
95%の確率でレア度5以下というかなりの鬼畜仕様になっている。
「うわぁーレア度6以上が出る確率なんてたったの5%……なんと鬼畜なガチャなんだ」
彼方の世界でもガチャというのは、響きはいいが実際にするとなるとお金が幾ら有っても足りない。
ゲームによっては、排出割合など記載れていなくその分このガチャは親切なのだろう。
(まっ10連すれば2体は確定でレア度5以上が出ることだしそれを考えるとまだ良心的だよねぇ)
≪どう? どうどう? どうなったの?≫
タマちゃんが畳みかけるように問いかけてくる。
「まあ常設ガチャがタブに追加されて何時でもガチャをすることはできるようになったよ。だけどねぇ……」
≪だけどなに?≫
「レア度6以上の出る確率が異常に低いから、沢山はまわせないかなぁーと思ってね」
最後の方は溜息交じりに呟く。
≪なら試しに一回だけ回してみたら? 一回1000DPなんでしょ?≫
タマちゃんの問い掛けにあたしは説明する。
「それはそうなんだけど。まず一回じゃ碌な物が当たらないと思う。それより一回1万DPの10連をしないと損なんだよ。こっちは2体確定でレア度5以上が出るおまけがついてる。それを考えると10連した方がお得なんだよねぇー」
仮に一回1000DPを10回して内2体がレア度5というのは確立的に低いと思う。
≪ならその10連を回せば?≫
(タマちゃんはこのガチャを最低一回は引かせたいらしいね)
暫し考えるとガチャを一回すると決意した。
「しゃーない、物は試しに引いてみますか!!」
(正直、ガチャにはいい思い出がないんだよね……)
以前、ゲームのイベントで貰えるポイントを集めてガチャを回せるというのがあった。
そこにはあたしが求めてやまないアイテムたちが勢揃いしていた。
必死にポイントを掻き集めガチャに挑戦したが大敗を喫した記憶はまだ新しい。
(はぁ~……なんか胃が痛くなってきたかも)
それから溜息を吐きながら、10連ガチャを回すのであった。
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