ULTIMATE〜闇の統帥者 (2122)SEALs精鋭無比

ULTIMATE〜SEALs精鋭無比

ULTIMATE〜SEALs精鋭無比 第8話

主要登場人物一覧
佐倉綾斗(27)…6代目主人公 警視庁公安部特捜班所属 巡査部長
呉航汰(31)…警視庁公安部特捜班所属 巡査部長
土井彰人(39)…警視庁公安部特捜班所属 巡査部長
根室昌磨(29)…警視庁公安部特捜班所属 巡査部長
前園賢吾(35)…警視庁公安部特捜班長 警視
村嶋透也(38)…警視庁公安部特捜班副班長 警部
九池篤志(31)…九池警備保証株式会社長
都築崇人(27)…警衛庁自衛科方面統括本部管理官補佐 将補

九池警備保証株式会社身辺警護課
中原竜也(49)…身辺警護課長
井戸雄也(39)…専従警護員
長嶺透也(36)…専従警護員
河田良秀(31)…専従警護員

階級(警衛隊)
隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監
階級 (警察)
巡査→巡査長→巡査部長→警部補→警部→警視→警視正→警視長→警視監→警視総監
…………………………………………………………………
「令状取れたぞー」
午前8時30分
そう叫びながら部屋に村嶋が入ってきた。
「令状？どうやって？」
土井が唐突に聞いた。
「昨晩、組対が新旭群の1人を薬物で検挙したらしくてな。事務所への家宅捜索令状が今朝おりた。」
村嶋が言うと土井はすぐに佐倉に目をやった。
「あの野郎………」
そう呟くと土井は佐倉の胸ぐらをつかみ部屋の外へと引きずり出した。
「おい、ごら」
土井が怒鳴ると佐倉は面倒くさそうに返事した。
「んだよ。暴行か？警官がそんなんやっていいんかよ。」
「お前こそ、違法捜査しやがって。どうせあれだろ？薬物容疑とかは真っ赤の嘘だろ？どうせ、でたらめとかだろ？」
「注射痕もあったって、尿検査でも薬物反応が出たって、組対から報告受けてるぜ？」
佐倉が言うと土井は頭を軽くかきあげた。
「どうせお前が無理やりやったんだろ。」
「証拠でもあんのかよ」
佐倉が言うと土井は再び佐倉の胸ぐらを掴んだ。
「お前のやってる事は、人間以下だ。無実の人に罪をかぶせる。俺は絶対に許さん。それと警察官職務執行法に違反する。今後、警官を名乗るな」
そう怒鳴ると土井はそのまま部屋に戻った。
「いってぇ」
そう呟きながら佐倉も部屋に戻った。
「何してた？」
部屋に戻ってきた土井と佐倉を見るなり村嶋が声をかけた。
「ちょっと、」
土井が言うと村嶋は軽くため息をはいた。
「とにかくこれから事務所への家宅捜索に我々が参加することになった。しかしわかってると思うが、見つけるのは薬物では無い。前園 警視だ。今回の家宅捜索についてだが、第1機動隊、法衛庁との合同で行う。何かあれば1人ではない。これを頭に入れて行動しろ。俺からは以上だ。出発は20分後、拳銃装着のうえ、ここに集まるよう。以上」
そう言うと村嶋はそのまま部屋から去って行った。
「大丈夫か？」
佐倉を見るなり呉が声をかけた。
「あの野郎、キレすぎだろ」
そう呟くと佐倉は軽く口を鳴らした。
「ちょ、大丈夫かって」
呉が言うと佐倉はその場から立ち去って行った。
その頃
土井は1人、拳銃保管庫にいた。
目をつぶり拳銃を手にした土井はそのまま頭の中でとある過去の出来事を回想していた。
「おー、土井じゃねーか」
保管庫にやってきた捜査一課刑事は土井を見るなり声をあげた。
「んだよ。」
「何、目つぶってんだよ。きもちわりー」
「うるせー」
「あ、それよりお前左遷だろ？華の捜一から。可哀想だよなー。哀れだ笑笑」
「あ？何が言いたい？」
「あ？だから哀れだなってー」
「左遷？なんの事だ？」
「あ？お前、まさかなんも聞いてないのか？」
「なんの話だ？」
「お前がいた2係長の座埋まったぜ？それに、先月、一課長が変わったろ？前の初老じゃなくなって、キャリア組のエリートさんよ。将来は警視総監だって。上の信頼からも熱いんだとよ」
「だから？」
「あー、そんでその一課長が前園ってやつと同期だって、んでその前園ってやつと対立しててお互いに派閥があるらしくてな、俺もよく知らねーんだけど、お前、あっちの派閥入ったんだろ？」
「派閥？んなの知らねーよ」
「いやーお前とはおさらばだなって。まぁ、せいぜい這いつくばってろや。」
そう言うとそのまま刑事は土井の耳元に囁くように続けた。
「俺は一課長に運担(警視庁捜査一課長付き運転担当刑事)指名されたもんでな。お前とはもう歩む道がちげーんだよ。」
そう言うと刑事はそのまま笑いながら保管庫から出ていった。