ULTIMATE〜season31(2147)THE CROSS

ULTIMATE〜THE CROSS

ULTIMATE〜THE CROSS第5話

主要登場人物一覧
峡睦也(30)…7代目主人公 礁耶島特別合同守衛総合基地中央指令部主任 隊尉 (警衛庁から出向中)
高塚晃大(34)…警衛庁島嶼防衛総監部 部隊運用部礁耶島衛監隊 監察官 警視正(警察庁から出向中)
大倉奨(30)…警衛庁島嶼防衛総監部 部隊運用部礁耶島衛監隊 監察官補佐 警視 (警察庁から出向中)
相模恭介(23) …礁耶島特別合同守衛総合基地 中央指令部所属 2等隊士(警衛庁から出向中)
一織将太(23)…礁耶島特別合同守衛総合基地 中央指令部所属 2等隊士(警衛庁から出向中)
一颯皇駕(23)…礁耶島特別合同守衛総合基地 中央指令部所属 2等隊士(警衛庁から出向中)
西倉瞬(32)…礁耶島特別合同守衛総合基地 中央指令部所属 一等海上保安士(海上保安庁第三管区海上保安本部)
檜垣篤人(28)…礁耶島特別合同守衛総合基地 保安部基地警備課所属 二等海上保安士(海上保安庁第三管区海上保安本部)
外島透也(28)…礁耶島特別合同守衛総合基地 保安部基地警備課所属 二等海上保安士(海上保安庁第三管区海上保安本部)
徳馬大輔(35)…礁耶島特別合同守衛総合基地 第1機動作戦群副群長  警部 (神奈川県警察から出向中)
高崎翔祐(30)…礁耶島特別合同守衛総合基地 中央指令部長 警視 (警視庁から出向中)
中野凱翔(53)…礁耶島特別合同守衛総合基地5代目基地司令(警衛庁から出向中)隊将
紫藤幸伸(43)…礁耶島特別合同守衛総合基地司令補佐官兼基地管理官(大阪府警察から出向中)警視正
増井陸哉(49)…礁耶島特別合同守衛総合基地第1機動作戦群長(警衛庁から出向中)衛幹
紀周龍友(43)…礁耶島特別合同守衛総合基地第1機動作戦群所属(警衛庁から出向中)1等幹士
戸塚翔甫(41)…警衛庁島嶼防衛総監部 中央司令部 所属(警視庁から出向中)警部
本間敏明(56)…日本法衛庁機動広域遊撃隊長 警視正(警視庁から出向中)
柳原辰信(45)…警衛庁6代目幕僚総監 

階級(警衛隊)
隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監

階級 (警察)
巡査→巡査長→巡査部長→警部補→警部→警視→警視正→警視長→警視監→警視総監

階級(海上保安庁)
三等海上保安士→二等海上保安士→一等海上保安士→三等海上保安正→二等海上保安正→一等海上保安正→三等海上保安監→二等海上保安監→一等海上保安監 →海上保安監→次長→海上保安庁長官
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「もう1時間帰ってこねーぞ」
そう呟きながら増井は腕時計に目をやった。
「おい、最悪のことも考えた方がいいんじゃないか？」
西倉に言われ峡は静かに頷いた。
「作戦をもう一度仕切り直すか。」
そう言うと峡は持っていたiPadを机の上に置いた。
「本部から、ペガサスの詳細が届いた。教祖の名前はアルト。元国会議員だそうだ」
「国会議員？」
そう言うと西倉は峡の持っていたiPadに目をやった。
「反 防衛費拡大を訴えていた元民自党の長村友重という男だそうだ。」
峡らがテントで作戦指揮をとる中、庁舎内にある司令室では幹部らによる会議が行われていた。防衛省に出向中だった高崎も帰ってき会議はこれから本格化すると思われていた。
しかし話は一向に進まず会議は行き詰まることになった。そんな中、中野は基地野外に目をやった。
「さっきからうるさいな。あの野次馬はなんだ？」
中野が聞くと幹部らは一斉に窓に目をやった。
基地前には多くの住民が駆けつけてきており、野次馬整理のため保安部基地警備課隊員らが慌てふためきながら警備をしていた。
「どうやら、これが原因みたいですね」
そう言いながら紫藤は持っていたiPadを中野に渡した。
そこには、ペガサス教祖のアルトが配信をしている映像があった。
「これは、今現在もやってるのか？」
中野が聞くと1人の初老幹部が頷いた。
「おそらくは、現地住民の同感を買い我々を共通の敵とすることで勢いを強めようとしてるのでは無いかと、総監部からの見立てですが」
「そうか。そうなると共通の敵か」
中野が呟くと高崎が席から立ち上がった。
「いや、でも。この基地を建設する時に近隣住民への報告は行ったとそうなってます。なんで今更、反対なんかを？」
「俺もわからん。一度、保瀬 初代司令に話を聞きに行くか。」
そう言うと中野は近くにいた紫藤に目をやった。
「紫藤、高崎。話聞きに行ってくれるか？」
「わかりました。住所はどのあたりですか？」
紫藤が聞いた。
「今確か、総監部で臨時採用されてると聞いた。この基地の官舎に住んでるらしい。」
中野が言うと紫藤はその場で軽く頭を下げた。
紫藤と高崎が部屋から出ていくと中野は再度、席に腰かけた。
「さてこっからどうする。」

「おいさっさと突入しよーぜ。あの野次馬、絶対なんか俺らのこと言ってんぞ？弱虫とか腰抜け野郎とか」
西倉が言うと高塚は軽く咳払いをした。
「峡、どうした？何かあんのか？」
高塚に聞かれ峡は口を開けた。
「このまま制圧してもあの住民達は納得するのかなって。俺らやり方は違うけど犯人側と考え一緒じゃないすか？それなのに考えが同じ同士、対立するってなんか変じゃないすか？」
「そうだな。それでお前はどうしたい？」
「まだ何も犯人側からの動きはありません。このまま待機するのが先決かと……………」
峡が話終えようとしたその時だった、立てこもり事件が起きている庁舎の屋上に1人の男がやってきた。
「アルトと徳馬か？」
高塚が呟いた。
「ペガサスの教祖アルトだ。我々も無駄な抵抗はしたくない。犠牲も出したくない。一刻も早くこの基地を撤退させ防衛費の減少を求める。軍備拡張は断固として許さない」
そう叫ぶとアルトは徳馬と共にそのまま屋上から姿を消した。
「やっぱり人質になってんじゃん」
相模が呟いた。
「1度、総監部に連絡を入れる。そのまま待機しといてくれ」
そう言うと高塚はスマホを片手にその場から去っていった。