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ULTIMATE〜日本防衛戦線

ULTIMATE〜日本防衛戦線第1話

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激化する亜細亜連合による事件
これを受け2076年国家保安庁は遂に、亜連討伐のため、特殊空衛団内に新たな組織 特別作戦攻撃部隊を発足させた。
これは、長官の座を下りた矢田による裏での国保支配を決定づける1つの要素に過ぎなかった。
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登場人物一覧
大石慶敬(21)…4代目主人公 国家保安庁特殊空衛団特別作戦攻撃部隊第1班所属 機動員
豊島敦也(21)…国家保安庁特殊空衛団特別作戦攻撃部隊第1班所属 機動員
新屋智輝(21)…国家保安庁特殊空衛団特別作戦攻撃部隊第1班所属 機動員
甲賀彪馬(22)…国家保安庁特殊空衛団特別作戦攻撃部隊第1班所属 機動員
大野義也(28)…国家保安庁特殊空衛団特別作戦攻撃部隊第1班所属 機動員
日野悠矢(30)…国家保安庁特殊空衛団特別作戦攻撃部隊第1班所属 機動員
村島陽斗(26)…国家保安庁特殊空衛団特別作戦攻撃部隊第1班所属 操縦士
勝村有人(33)…国家保安庁特殊空衛団特別作戦攻撃部隊第1班所属 操縦士
海野崇(38)…国家保安庁特殊空衛団特別作戦攻撃部隊第1班副班長 
浦渼祐輝(57)…国家保安庁特殊空衛団特別作戦攻撃部隊第1班班長
北海遼(36)…国家保安庁特殊空衛団特別作戦攻撃部隊長
河内慶六(47)…国家保安庁特殊空衛団長
睦月陸(44)…国家保安庁特殊空衛団管理官
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数ヶ月前……
この日、国家保安庁総監本部第2庁舎第3会議室には招集要請を受けた20人の国保隊員がいた。
しばらくして、河内と睦月が入ってきた。
2人をみて国保隊員らは一斉にざわつき始めた。
「なんで空衛のヤツらが?」
「つかなんで俺ら呼ばれたん?」
「静かにしろ。騒ぐな」
睦月の怒号に騒ぎは一瞬で収まった。
「団長、どうぞ」
睦月に言われ河内は前に出た。
「みんなも知っていると思うが空衛団内に新たな部隊、特別作戦攻撃部隊の発足が決まった。君たちにはその部隊の分隊班長及び副班長をお願いしたい。これは君たちのこれまでの国保隊員としての実績、キャリアを充分に考慮して慎重に決めた事だ。」
河内が言うとその場にいた隊員らは驚きの表情を見せた。
「は、反対に俺らでいいんですか?」
「何をする部隊なんですか?」
「任務内容は、亜細亜連合討伐のための特別作戦を実行する事、そして……」
そう言うと河内は睦月に目を合わせた。
「え、俺が言うんすか?」
「頼むわ」
「わ、わかりました」
河内に言われ睦月は咳払いをした。
「まだ一般隊員には知らされてないことだが、今、国保上層部がたててる作戦の影響で閉鎖区域を作ることになった。東日本全域を避難場所とし、西日本全域を閉鎖する。」
睦月からの言葉に隊員らはまたざわつき始めた。
「かつて、前身の部隊、警衛隊時代にやった事のある作戦だ。前例があるため焦る必要は無い。マニュアルは全て用意されてる。」
「ちょっと待ってください。封鎖してどうするんですが?その後は?」
「噂によると…亜連に対して戦争を仕掛けるとの事だ」
「戦争?紛争を起こす気ですか?」
「上の判断次第だ。騒ぐな」
睦月が言うと1人の男が立ち上がった。
「俺は納得いかねーな。」
「おい海野」
横にいた浦渼が声をかけた。
「座れ。」
睦月が怒鳴ると海野はゆっくりと歩き始めた。
「河内、お前忘れたのか?矢田派にされた事を?13年前の出来事を?」
「…………」
「お前悔しくないのか?あの頃は、矢田派を倒すって言ってた野郎が今では矢田の犬じゃねーか。特別作戦攻撃部隊、第二次世界大戦の特攻隊をモデルに矢田が発案した部隊らしい。俺はおりる。他を当たってくれ」
そう言い立ち去ろうとした海野に河内が声をかけた。
「生き残るためだ」
「は?」
「今の組織の重役は矢田派の人間で全て構成されている。今逆らえば一瞬で消される。俺は必ず矢田派を倒す。望月の仇をとるためにな。そのためにもまずは矢田派の犬役をしてるって訳だ。」
河内の言葉に海野は笑みを見せた。
「おもしれーな。」
そう呟くと海野は席に戻った。
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