ULTIMATE〜season24 (2110)INHERIT J.D.F

壱暉

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ULTIMATE〜INHERIT J.D.F

ULTIMATE〜INHERIT J.D.F第16話

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主要登場人物一覧
来宮遼介(33)…5代目主人公 警衛庁首都自衛科保安大隊第3班主任補佐2等幹士
丸岡浩康(45)…警衛庁首都自衛科保安大隊第3班班長 1等幹士
清田大毅(40)…警衛庁首都自衛科保安大隊第3班副班長 1等幹士
永浦結仁(38)…警衛庁首都自衛科保安大隊第3班主任 2等幹士
藤ヶ谷慶斗(25)…警衛庁首都自衛科保安大隊第3班所属 準等隊士
磯城野大弥(25)…警衛庁首都自衛科保安大隊第3班所属 準等隊士
笹倉大志(33)…警衛庁参謀部所属2等幹士
片岡優真(33)…警衛庁近畿方面隊西日本区域自衛科保安大隊総務管理官補佐2等幹士
海藤辰之(33)…警衛庁警務隊首席監察部長付き監察員2等幹士
中将一郎(46)…警衛庁幕僚総監官房室理事官補佐 隊将
原快真(46)…警衛庁警備科第1指令本隊管理官 将補 
梶唯我(46)…警衛庁公安科国際軍事調査部隊長 将補
緋鷺徹哉(35)…警衛庁警備科第1指令本隊管理官補佐 将補 (関東管区警察局総務監察部から出向中)
中堂純一(48)…警衛庁2代目幕僚総監(元警察庁長官官房総括審議官)

階級
隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監
…………………………………………………………………
「なんでこんな事したんだ?」
手足を拘束され被弾していた永浦が唐突に聞いた。
「あ?うるせー。黙っとけ」
そう言うと1人の男は永浦に銃口を向けた。
「2発被弾してんだ。今更撃ってもなんも変わんねーよ。カーテン越しにテント見えるだろ?ずっと先に」
永浦に言われ男たちはカーテンを軽くめくった。
「あれな、警衛隊用語でL1って言ってな。臨時の指揮本部なんだよ。あそこから色々連絡受けて指示を出す。」
そう言うと永浦はベットに座る女子生徒に目を向けた。
「君とこの男たちはどういう関係だ?」
「だから勝手に喋んなって」
男が怒鳴ると永浦は笑みを見せた。
「別にいいだろ。」
「もういいんじゃないん。話しても」
女子生徒が口を開いた。
「うるせー。お前は口出すすんじゃねーよ」
「兄貴、もういいだろ。話しても」
「お前までそんな事言うんか?」
「俺らちょっとやりすぎたんだよ。」
そう言うとその男は永浦に目をやった。
「俺ら家族なんすよ。こいつが1番上で俺が2番目そして、こいつが1番下。こいつは現役の高校生です」
「そうか。で何でこんなこと?」
「俺ら2人は元ここの生徒だったんすけど、俺らが在籍してた頃、ちょうど3年前からこの学校急に改革とかってやつが始まって。校長が新しくなったのがきっかけらしいんすけど」
「改革?」
「俺ら2人は野球部でスポーツ推薦でこの学校来て。前の校長は俺らに野球だけ頑張ればいいからって。言ってくれて。ほんとに俺らスポーツ推薦組に優しかった人なんです。でも今の校長になってからは、そんなの一切無くなったって。俺らスポーツ推薦組は急遽試験を受けることなって、その試験に落ちたら退学って言われて。で俺ら2人は退学になって。家貧乏だから新しい高校行けなくて。こいつ(女子生徒)は、隣の高校の生徒で。ここ学生数多いから潜入してもバレてないんすよ。」
「なるほどな。でこんなことを?この学校を占拠する計画は誰が立てたんだ?別の犯人か?」
「俺らがこの学校に復讐するって決めて今日朝来たら、銃声が聞こえて。銃声の聞こえたところ見たら覆面を被った奴らがいて。俺ら急いでここに隠れたんすよ。」
「つまり仲間ではないと?」
「はい」
「そゆことか。大体は理解した。」
「あんた、家族は?」
1番上の兄という立場にある男が聞いてきた。
「いるよ。妻と13の息子が」
「なんでこんな仕事を?いつ死ぬかわかんねー仕事だろ?」
「まーそーだな。俺、中卒でな。高校は退学した。だから最終学歴は中卒だ。ポリにも何回か世話になってそん時に言われたよ景観から笑 お前は社会人になれないってな。通信に行く話もあったけど俺は勉強とか吐き気するから中卒でそのまま地元の工場に就職した。そんな時に今の妻と出会って。初めて誰かを守りたいって思わしてくれた人なんだ。この人を守っていきたい。まじで好きだったし愛しかった。一生守っていきたい。そう思って警衛隊を志願した。」
永浦が言うと男はカーテンに目をやった。
「中卒でもなれんのか?警衛官は」
「そうだぜ。なれるよ。俺みたいなろくでなしがなれたんだ。君たちもきっとなれると思うよ。」
「でも俺らあんたの事撃ってんだぜ」
「そんなの関係ねーよ。刑務所から出たら受けてみろよ。結構楽しいぞ。この仕事。それに特別職の国家公務員だ。手当もそれなりにいいしな。」
永浦の言葉を聞いて男たちは少しずつ戦闘意識が薄れていった。
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