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日本法衛庁人質事件

ULTIMATE〜SEALs精鋭無比 第7話

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主要登場人物一覧
佐倉綾斗(41)…6代目主人公 警視庁総務部留置管理第二課所属 警部
呉航汰(45)…日本法衛庁機動広域遊撃隊長(大阪府警察から出向中)警部補
都築崇人(41)…日本法衛庁長官官房室理事官(警衛庁から出向中)隊将
中野凱翔(42)…日本法衛庁第2管区機動警戒班基地管理官補佐(警衛庁から出向中)隊尉
相藤仁哉(37)…日本法衛庁機動広域遊撃隊所属(警衛庁から出向中)隊士長
藤原紀之(37)…日本法衛庁機動広域遊撃隊主任(兵庫県警察から出向中) 巡査部長
増井陸哉(38)…日本法衛庁機動広域遊撃隊所属(警衛庁から出向中)隊士官
紀周龍友(32)…日本法衛庁機動広域遊撃隊中央指令部所属(警衛庁から出向中)衛幹
戸塚翔甫(30)…日本法衛庁機動広域遊撃隊所属(警視庁から出向中)巡査部長
竜篤太(30)…日本法衛庁機動広域遊撃隊所属(警衛庁から出向中)隊士長
藤ヶ谷慶斗(51)…日本法衛庁第2管区機動警戒班基地司令兼副司令(警衛庁から出向中)将補
亜川達也(45)…日本法衛庁3代目長官(警察庁から出向中)警視正
川崎英寿(48)…日本法衛庁長官官房室長(警視庁から出向中) 警視正
越智敏也(53)…日本法衛庁第2管区機動警戒班基地 管理官 (警衛庁から出向中)将補
玉木雄英(53)…日本法衛庁基地統括司令部長幕僚官
土井彰人(53)…警視庁捜査一課第3係長 警部
新津真也(36)…警視庁捜査一課第3係 巡査部長
知念凌斗(36)…警視庁捜査一課第3係 巡査部長
芦田慧斗(38)…警視庁捜査一課第3係 警部補
木本勝利(46)…警視庁捜査一課第3係 巡査部長

階級(警衛隊)
隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監
階級 (警察)
巡査→巡査長→巡査部長→警部補→警部→警視→警視正→警視長→警視監→警視総監
…………………………………………………………………
「ちょ、勝手にどんどん行かないでくださいよ」
潜入するなりそのまま足早に進む佐倉を芦田がとめた。
「わりーな。そんでこっからどうすんだ?」
「地道に1つずつ虱潰ししていくしかないでしょ。」
そう言うと芦田は拳銃を構えた。
「じゃあいくか」
佐倉達が進もうとした時だった、新津が止めに入った。
「ちょ、ちょっと待ってください」
「何だよ」
面倒くさそうに芦田が怒鳴った。
「いや、あの、このまま進んでも彼ら武装してるんすよね?俺ら持ってるの拳銃と警棒だけっすよ?そんなんで立ち向かえると思えますか?」
「じゃあお前だけこっから出てけよ。芦田。お前もだぞ?別に俺だけで充分だ」
「いや、なんで俺まで?」
「いやお前さ、チャカ手に持ってんじゃん。何かあったら撃つ気だろ?」
「係長から許可おりてますんで。」
「俺は生け捕りを考えてる。つーかこの庁舎で撃ち合いは極力避けたい。それでもついてこれるんだったら来いよ」
佐倉が言うと芦田は拳銃を新津に渡した。
「新津、お前新婚だろ?こんな危ない現場に相応しくない。」
そう言うと芦田は佐倉に目をやった。
「俺はこのままついて行きます。」
「土井からの指示か?」
「警察官なったの安定してるからなんです。警衛隊は危険だし、法衛も危険だし」
「警官も楽じゃねーだろ。覚悟決めてんだったらこのままいくぞ」
「はい」
芦田が返事すると佐倉はそのまま歩き出した。
しばらく進んでいくと、通信指令室前に着いた。
「やっぱここ拠点にしてんのか」
佐倉が呟いた。
「報告してきます」
そう言いスマホを片手に立ち去ろうとした芦田を佐倉は止めた。
「誰に?報告すんの?」
「いや、係長に」
「あいつに言ったところでだろ。」
そう言うと佐倉は警棒を構えた。
「多分、ここで全部の指示出してんだろうよ。全てのフロアにある防犯カメラで逃走者の有無を確認する。そのためにもここは使い勝手がいいしな。」
「何する気ですか?」
「決まってんだろ。ここを制圧する」
「2人で?」
「他に誰がいんだよ。」
「いや、でも流石にまずいっすよ。警棒だけでやるなんて」
「警棒だけで?勿論素手だぞ?」
「はい?いやわかってます?状況。何人いると思ってるんです?」
そう言うと芦田は通信指令室の中に目をやった。
「しょうがねーな。正面突破は無理ってか?ならこれしかねーな」
そう言うと佐倉は廊下にある緊急非常ボタンを押した。
すると館内にある赤色灯が一斉になり始めた。
「おい俺についてこい」
そう怒鳴ると佐倉は芦田を連れ通信指令室の横にあるサイバー室に入った。
「ちょ、なんでここに?」
サイバー室に入るなり芦田が聞いた。
「緊急非常の作動を止めるのはここでしかできねーんだよ。それと」
「それと何です?」
「おかしいと思わないか?なんで通信指令室を直ぐに拠点にしたのか。」
「いやだから使い勝手がいいからじゃ?」
「こんな要領よく進めれるもんか?事件発生してまだそんなに時間経ってないだろ?」
「言われてみれば」
「内通者でも居そうな気がしてな。ここに入ったのもちょっとした戦法だ。大人しくしとけよ」
そう言うと佐倉は芦田の頭を持つとそのまま下に沈ませた。
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