ULTIMATE〜season13 (2053) 国防最前線

壱暉

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ULTIMATE〜国防最前線

ULTIMATE 〜国防最前線第4話

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主要登場人物一覧
望月輝人(27)…3代目主人公 近畿方面隊警備科第4区域機動第1作戦班所属準隊員
片倉陵(22)…近畿方面隊警備科第4区域機動第1作戦班所属準隊員
河内慶六(24)…近畿方面隊警備科第4区域機動第1作戦班所属準隊員
松山和也(22)…近畿方面隊警備科第4区域機動第1作戦班所属準隊員
新島雄士(20)…近畿方面隊警備科第4区域機動第1作戦班所属準隊員
森田瑛人(19)…近畿方面隊警備科第4区域機動第1作戦班所属準隊員
伊山新介(19)…近畿方面隊警備科所属
松浦風雅(34)…近畿方面隊警備科第4区域機動第1作戦班主任
水島慶太(31)…近畿方面隊警備科第4区域機動第1作戦班所属正隊員
赤木龍一(48)…近畿方面隊警備科第4区域機動第1作戦班班長
三島和志(51)…近畿方面隊長
岸田正龍(39)…国家保安庁2代目長官
 ……………………………………………………………
事件から1ヶ月がたった。
マスコミによる国家保安庁への報道は連日続き、ついには女性誌にイケメン国保隊員と松浦を紹介する大見出し記事を出すところも現れた。
「イケメンって辛いなー笑笑」
ニヤニヤ笑いながら松浦は呼び出しを受け赤木のいる班長室に向かっていた。
班長室に着くとニヤニヤしながら中に入った。
「朝から気持ちわりぃーな。何ニヤついてんだ」
赤木が言うと松浦は軽く会釈した。
「いやー色んな週刊誌で俺の事取り上げられたじゃないすか?それからというもの…街中歩いてたら声をかけられる事が増えまして笑逆ナンって言うんですかね?これを笑」
「調子乗るな。この記事のせいで国保は大勢の国民から舐められる羽目になった。ま、国保の支持率は上がったがな」
そう言うと赤木は松浦を大見出し記事にしていた週刊誌を机に叩きつけた。
「俺の事で迷惑かけたなら謝ります。すいません」
「謝罪なども求めておらん。この好調の波に乗るとかで上からマスコミを集めての公開訓練が行われるらしくてな。俺らの班が制圧員役を任された。そして犯人役だが…」
赤木が言うと1人の男が部屋に入ってきた。
「第4区域第2機動作戦班班長の栗田だ。犯人役を担当する事になった。にしても急すぎ無いか?俺らも暇じゃねーんだわ。やるからには本気でお前らを潰しに行く。覚悟しておけ」
そう言うと栗田はそのまま部屋から出て行った。
「だそうだ。松浦」
そう言うと赤木は席から立ち上がった。
「だそうだって部隊統率は赤木班長の担当でしょ?」
「俺は明日から総監本部での研修を受けることになっている。公開訓練は1週間後だ。頼んだぞ。ミスをすれば全てお前の責任だ。俺は一切責任を取らん。」
そう言うと赤木は制服の上着に袖を通した。
「まじかよ荷が重すぎだろ」
そう呟きながら部隊待機室に戻ると準隊員らの姿が無かった。
「あいつらは?」
松浦が聞くと書類をまとめていた水島が答えた。
「あいつらならもう帰りましたよ。」
「帰った?」
「もう夕方なんでね笑」
水島が言うと松浦は近くのソファーに腰かけた。
「1週間後、公開訓練が行われることになった。立てこもり事件を想定した訓練だ。マスコミだけではなく聞いた話によるとうちら(国家保安庁)のトップそして警察のトップも見に来るらしい。それを受けて明日から集中訓練を行う。そう伝えとけ。あいつらに」
「へーい」
松浦に言われ水島はスマホを手に持ちグループLINEを開いた。
その頃、望月は準隊員らを集めファミレスにいた。
「にしても、例の週刊誌、日を重ねる毎にちょっと酷くなってないか?」
そう言いながら片倉は松浦を大見出し記事にしている女性誌を机の上に置いた。
その女性誌にはいつ取材を受けたのか、まるで写真集のようにイケメン国保隊員らの写真がのっていた。
「アイドル雑誌じゃん笑俺ものりてー笑笑」
そう言いながら河内は前髪を軽くあげた。
「イケメンだろ?俺」
「どこがだよ」
「いや、こことか。パーツ、パーツがいいいんだよな。俺は笑笑」
「よく言えるな笑」
河内と片倉のやり取りを見ながら望月は酒を口に入れた。
「で、俺らはなんで呼ばれたんすか?」
森田が望月に聞いた。
「いや、友情を深めようと思ってな。」
「それ俺めっちゃいいと思います。」
新島が言った。
「松山さんは来てないすけどね笑」
伊山が言うと森田は席から立ち上がった。
「俺は先帰らせていただきます」
「おい、空気読めって。」
そう言いながら新島は、森田を無理やり座らせた。
「LINE見てないのか?明日から集中訓練だぞ?二日酔いで訓練受けるつもりなのか?俺はそんないい加減な気持ちで職務をしているんじゃねーんだよ。」
そう言うと森田は1万円札を机の上に叩きつけそのまま出口に向かった。
「ったく面白くねーな」
そう言いながら新島が酒を口に入れた時だった、1発の銃声が店内に鳴り響いた。
「おいゴラァ。大人しくしろ」
覆面を被った男たちが銃を片手に大声で怒鳴った。
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