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第3部 アニメ・特撮総合史
1992年生まれはドラゴンボール空白世代?
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先日、あるサイトでこのような記述を見かけた。
「1992年生まれはドラゴンボール空白世代と言われている」
…もともと誰がそう言い始めたのか、はたまたその記事を書いた方が自ら提唱したのかは不明だが、92年生まれはストーリーが理解できるようになる前に原作が終了し、その後理解できるようになったであろう小学校時代もDBに関する展開がとまり、ワンピースやナルトなどのジャンプ新興勢力が台頭してきた時代に過ごしてきたのでドラゴンボールに触れる機会が少なかったというもの。
それ以降の世代になると新作ゲームや「ドラゴンボール改」の放送(2009年開始)、映画「神と神」の公開(2013年)などによりこの世代よりタッチポイントが増えたため、もちろん全員が触れているわけではないが92年生まれよりもDBの知名度が高い。一番低いのが92年生まれ。と提唱されているが、これを見て自分は「確かにそうかもしれないがホントに92年生まれが分水嶺だろうか?」と考えてみたくなった。
このシリーズは主に00年代~10年代初頭の話題を取り上げるのでDB原作終了からさかのぼれば90年代までさかのぼることになるが、00年代は完全版コミックやゲームでDBのリバイバルブームが起こり、新作アニメと同等な形で原作終了後の世代にも浸透してきたことを考えればDBもこの時代の子供文化を語るうえで大事なピースなのは間違いないので取り上げることとする。
まず以下がドラゴンボールに関する原作終了から2010年代半ばまでの一連の展開に関する年表である。
1995年6月5日 原作連載終了
1997年8月21日 PSソフト「FINAL BOUT」発売。本作をもってゲーム新作がいったん途絶える。
同年11月19日 アニメ「ドラゴンボールGT」終了。これにてアニメが一旦完結。
2002年8月9日 約5年ぶりの新作ゲーム「伝説の超戦士たち」がゲームボーイカラーで発売。
同年12月4日 単行本完全版の刊行開始。ここからDB関連の動きが再び活発になり始める。
2003年2月13日 据置機では5年半ぶりのゲーム新作「ドラゴンボールZ」がPS2で発売。
2005年3月 データカードダス「ドラゴンボールZ」稼働開始
2009年4月5日 「ドラゴンボール改」1期放送開始。完全新作ではないがおよそ11年半ぶりにアニメの放送を再開
2013年3月30日 17年ぶりの新作映画「神と神」公開。
2014年4月6日 「ドラゴンボール改」2期開始。
2015年4月18日 映画「復活のF」公開。
同年7月5日 完全新作としては18年ぶりのTVシリーズ「ドラゴンボール超」放送開始
…こうしてみると92年度生まれが小学校どころか幼稚園にも入ってない3歳の時に原作が終わり、5歳の時にアニメが中断期間に入って一連の動きが途絶え、小学校4~6年の間に完全版の刊行や新作ゲームの製作再開などリバイバルブームが始まってるわけだが、筆者が原作終了後世代にDBを広めるきっかけとなったと考えているデータカードダスの稼働が彼らがちょうど小学校を卒業するとき。当然アーケードカードなんてやる年頃じゃない(やってる子もいただろうけど)。筆者は90年代終わりの生まれだが、周りのDB好きの多くがデータカードダスから入った口だった。データカードダスのドラゴンボールZはアーケードカードをプレイする年頃の年代に対してDBを広める役割を果たし、ここでDBを知った子供たちは(となると下記の知らない漫画のゲームの件と矛盾するかもだけどさ)やがてコンシューマーのゲームもプレイし、原作やアニメ(DVDとかで)にも触れていく…と言った風にDBに染まっていったわけだが、92年生まれはそれがないと考えればやはり下の世代より触れる機会が少ないかもしれない。原作の完全版はあってもそれはおもにリアタイ層やコアなファンに向けて出されたものであり、おまけに普通の単行本より高いから当時小学生の人間には手が届かない。ゲームが出ても知らない漫画のゲームなんて基本は買わない。アニメは自分たちが幼稚園の段階でギリギリ放送していたが幼稚園児だったこともあり記憶もあいまいだったりストーリーが理解できない年代だったりする…一つ上の91年度生まれにも同じことが言えるだろう。こう考えるとやはり92年度生まれ前後が分水嶺と言える。
新作の中断等で空白期間のある作品はDB以外にもウルトラシリーズや仮面ライダーなど多数存在する。
例えば前者は長い時で15年(80終了~ティガ開始まで)、後者も長い時で11年(RX終了~クウガ開始まで)の中断期間が存在する。これらの作品も中断期間中も断続的に映画やグッズの展開が行われてきたために中断期間世代でもタッチポイントはあったわけだが、それでもTVシリーズをリアタイで観た世代と温度差があるのは間違いない。
誰もが知ってる国民的作品でも、作品によっては触れていない年代も多数いる。ジェネレーションギャップの主たる例と言えよう。
「1992年生まれはドラゴンボール空白世代と言われている」
…もともと誰がそう言い始めたのか、はたまたその記事を書いた方が自ら提唱したのかは不明だが、92年生まれはストーリーが理解できるようになる前に原作が終了し、その後理解できるようになったであろう小学校時代もDBに関する展開がとまり、ワンピースやナルトなどのジャンプ新興勢力が台頭してきた時代に過ごしてきたのでドラゴンボールに触れる機会が少なかったというもの。
それ以降の世代になると新作ゲームや「ドラゴンボール改」の放送(2009年開始)、映画「神と神」の公開(2013年)などによりこの世代よりタッチポイントが増えたため、もちろん全員が触れているわけではないが92年生まれよりもDBの知名度が高い。一番低いのが92年生まれ。と提唱されているが、これを見て自分は「確かにそうかもしれないがホントに92年生まれが分水嶺だろうか?」と考えてみたくなった。
このシリーズは主に00年代~10年代初頭の話題を取り上げるのでDB原作終了からさかのぼれば90年代までさかのぼることになるが、00年代は完全版コミックやゲームでDBのリバイバルブームが起こり、新作アニメと同等な形で原作終了後の世代にも浸透してきたことを考えればDBもこの時代の子供文化を語るうえで大事なピースなのは間違いないので取り上げることとする。
まず以下がドラゴンボールに関する原作終了から2010年代半ばまでの一連の展開に関する年表である。
1995年6月5日 原作連載終了
1997年8月21日 PSソフト「FINAL BOUT」発売。本作をもってゲーム新作がいったん途絶える。
同年11月19日 アニメ「ドラゴンボールGT」終了。これにてアニメが一旦完結。
2002年8月9日 約5年ぶりの新作ゲーム「伝説の超戦士たち」がゲームボーイカラーで発売。
同年12月4日 単行本完全版の刊行開始。ここからDB関連の動きが再び活発になり始める。
2003年2月13日 据置機では5年半ぶりのゲーム新作「ドラゴンボールZ」がPS2で発売。
2005年3月 データカードダス「ドラゴンボールZ」稼働開始
2009年4月5日 「ドラゴンボール改」1期放送開始。完全新作ではないがおよそ11年半ぶりにアニメの放送を再開
2013年3月30日 17年ぶりの新作映画「神と神」公開。
2014年4月6日 「ドラゴンボール改」2期開始。
2015年4月18日 映画「復活のF」公開。
同年7月5日 完全新作としては18年ぶりのTVシリーズ「ドラゴンボール超」放送開始
…こうしてみると92年度生まれが小学校どころか幼稚園にも入ってない3歳の時に原作が終わり、5歳の時にアニメが中断期間に入って一連の動きが途絶え、小学校4~6年の間に完全版の刊行や新作ゲームの製作再開などリバイバルブームが始まってるわけだが、筆者が原作終了後世代にDBを広めるきっかけとなったと考えているデータカードダスの稼働が彼らがちょうど小学校を卒業するとき。当然アーケードカードなんてやる年頃じゃない(やってる子もいただろうけど)。筆者は90年代終わりの生まれだが、周りのDB好きの多くがデータカードダスから入った口だった。データカードダスのドラゴンボールZはアーケードカードをプレイする年頃の年代に対してDBを広める役割を果たし、ここでDBを知った子供たちは(となると下記の知らない漫画のゲームの件と矛盾するかもだけどさ)やがてコンシューマーのゲームもプレイし、原作やアニメ(DVDとかで)にも触れていく…と言った風にDBに染まっていったわけだが、92年生まれはそれがないと考えればやはり下の世代より触れる機会が少ないかもしれない。原作の完全版はあってもそれはおもにリアタイ層やコアなファンに向けて出されたものであり、おまけに普通の単行本より高いから当時小学生の人間には手が届かない。ゲームが出ても知らない漫画のゲームなんて基本は買わない。アニメは自分たちが幼稚園の段階でギリギリ放送していたが幼稚園児だったこともあり記憶もあいまいだったりストーリーが理解できない年代だったりする…一つ上の91年度生まれにも同じことが言えるだろう。こう考えるとやはり92年度生まれ前後が分水嶺と言える。
新作の中断等で空白期間のある作品はDB以外にもウルトラシリーズや仮面ライダーなど多数存在する。
例えば前者は長い時で15年(80終了~ティガ開始まで)、後者も長い時で11年(RX終了~クウガ開始まで)の中断期間が存在する。これらの作品も中断期間中も断続的に映画やグッズの展開が行われてきたために中断期間世代でもタッチポイントはあったわけだが、それでもTVシリーズをリアタイで観た世代と温度差があるのは間違いない。
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