リョーマ伝～小学生編～

おこぼれ話243 なにがお楽しみじゃーい！

小5の時の席替えは1年生の時と同様くじ引きではなく先生がランダムに決めていた。
同じ班の人同士で隣同士になるようにしている。
2学期のある日、午後に新しい席を発表することとなったがその日の中休み、僕は先生が新しい座席表を持っているのがちらっと見えた。
それを見た僕はいち早く席を教えてもらおうと抜け駆けて先生に「新しい席はどんなんですか？」と聞いたら先生は「お楽しみ」とだけ言ってそのまま去っていった。そりゃそうだ。ひとりの生徒にだけ先に教えるなんてことはあってはならないことだ。

そしてやってきた午後、新しい席発表の瞬間。黒板に座席表が張り出される形で発表される。
黒板前にできる人だかりから背を伸ばしてみた座席表…しかし自分の隣は前と同じ人だった。
決してその人にも先生にも罪はないし、席替えしてもまた隣が同じ人なんてあるあるだが、僕は思わず「何がお楽しみじゃーい！！」と心の中で叫んでしまった。
さんざん「お楽しみ」なんてもったいぶっておいて隣が変わらんとは何事じゃと思ったのだ。しつこいようだが先生にも隣の人にも罪はない。だが隣の人が変わらずという結果に「お楽しみ」のフレーズが皮肉に聞こえてしまったのだ。