リョーマ伝～小学生編～

おこぼれ話187 書きより読み～自分と漢字の関わりの巻～

自分は漢字は書きより読みのほうが得意であった。といっても威張れるほどではないが。
夏季のみが出題される漢字の小テストでは苦戦がお約束であったが、普通のテストや宿題のプリントに組み込まれている漢字の読みの問題は数えるほどしか間違えたことがない。
おそらくは自分の好きな漫画や雑誌で振り仮名のついた漢字を読むうちに自然に覚えられたのだろう。楽しいことで覚えたものはやはり身につくものだ。実際僕は小学校入学直後のまだ漢字を習っていないタイミングで小1レベルの漢字をいくつか読むことができた。どれぐらい読めたかは覚えてないが少なくとも漢数字と「木」とかの比較的画数が少なく日常生活で目にしやすい（といっても小1の漢字はみんなそんなやつばっかりだが）。

…じゃあなんで書きは同時に覚えられなかったんだよ…おそらくは自分としては「書く」より「読む」ほうが楽しかったのだから後者が得意になってったのかもしれない。実際幼稚園編でも述べた通り僕は幼稚園の頃文字を書くのが苦手だった。ちなみに今小説は大変な時もありますが楽しく書けてますよ。

そんな僕でも漢字の読みに警戒したことがある。僕が小5の時に発売されたポケットモンスターブラック・ホワイト（以下ポケモンBW）でのことだ。
ポケモンBWは本編シリーズでは初めてゲーム中の文章を平仮名か漢字かで選べるようになった作品であり、ゲーム開始時にどちらか選ぶことになるが、プレイ中も設定で自由に変更ができる。
漢字といっても振り仮名なしの漢字だ。僕はこの時「習ってない漢字が出てくるかもしれない。というか小学生どころか義務教育でも習わない字が出てきたらどうしよう」という懸念があり、最初はひらがなにした。読みが得意とはいえすべての漢字が読めるわけではないのだから。もし漢字がいいやと思ったら設定で変えればいいだけの話だし。
ゲームを買ってから数週間後、友達3～4人ほどがBWをもって我が家に遊びに来た時のこと。
みんなのゲームの進行状況を確認するために画面をみせてもらうと。友達全員が漢字表記にしてたのだ！ひらがななのは僕だけ。
僕はひとりの友達に「習ってない漢字出てこないのか？」と聞くと彼は「意外と大丈夫」と返答し、他の友達も同じような返答をした。
それを聞いた僕はその場で自分のソフトも漢字表記に設定変更。その後プレイしてみると彼の言葉通り意外に読めないような字は出てこなかった。

幼き日から鍛えられた読みの力…やはり好きなものに触れたことで育ったものなのだろう。