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おこぼれ話165 歴史的かるた勝負の巻
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小6の1学期、社会の時間で歴史をテーマにしたかるた取りを行った。
これはひとり1セットずつ、歴史をテーマにしたかるた(取り札と読み札で1セット)を作り、みんなの作ったかるたを寄せ集めて先生が札読み係となってクラス全員でかるた取り対決をやるというもの。
札は当時勉強していた飛鳥時代までの範囲の中から好きな人物や出来事を選んで作る。人物等の画像は自分で描いてもいいし、教科書などから印刷してもよい。
誰がどの読み札を作るとかは決まってないので、取り上げる話題や読み札の頭文字のかぶりもOK(そもそもかるた取りを行う日までだれがどんな札を作ったかはわからない)。
僕が作ったのはよく覚えてないが確か聖徳太子に関するものだった記憶がある。
そしてかるた取り当日。皆それぞれ思い思いに作ったかるたが並べられていく。
手描きのイラストから教科書からコピーした画像まで絵柄は様々だが、その中でひときわ異彩を放つ札があった。
それは小野妹子の取り札…といっても教科書に載っている肖像画ではなくギャグマンガ日和の小野妹子である。製作者はセイタくん。画像はおそらくネットで拾ったものと思われる。
当時何人かのクラスメイトの間でギャグマンガ日和がブームになっていたのだ。
その札の読みは「ギャグマンガ 小野妹子は ツナが好き」…史実の妹子のことではなく、ギャグマンガ日和の妹子のことを思いっきり書いているが、先生からはこれといった抗議はなかった。一応小野妹子だからいいやとしたのだろう。
当然誰もが異彩を放つこの札に注目している…自分の中でなぜだかこの注目の的の札を取りたいという思いが急に強まってきた。それも「他の札取れなくていいからこれだけは何としても取ろう」ってぐらいに。特別ギャグマンガ日和詳しいわけでもないのに。幸い妹子の札は自分の位置の割とそばだ。読まれ始めたら素早く腕をふりあげろ。
いざ、勝負。例の妹子の札だけ取れればいいやとか考えてた割には僕は他の札も結構積極的にとっていき、妹子の札が読まれる前の時点ですでに3枚ぐらい取っていた。
気づけばかるたの枚数も数えるほどになっていき、勝負は終盤へ。そしてついに運命の瞬間が…
「ギャグマンガ 小野妹子は…」
「はいいっ!!」…僕は読まれ始まるやいなや、己の右腕を刀のように振り下ろし、札に触れる。先にその札に手を付けたものは誰もいない。つまり札をゲットしたのは僕だ。
「よし!今日はこれにすべてをかけてきたからな。」
僕がとった札はこれが最後。結局、僕はこのかるた取りのチャンピオンにはなれなかったが、自分は4枚も獲得したし(もっと取れないと思ってた)、何しろ妹子の札が取れたわけだから心残りはなく、むしろ満足感でいっぱいであった。
これはひとり1セットずつ、歴史をテーマにしたかるた(取り札と読み札で1セット)を作り、みんなの作ったかるたを寄せ集めて先生が札読み係となってクラス全員でかるた取り対決をやるというもの。
札は当時勉強していた飛鳥時代までの範囲の中から好きな人物や出来事を選んで作る。人物等の画像は自分で描いてもいいし、教科書などから印刷してもよい。
誰がどの読み札を作るとかは決まってないので、取り上げる話題や読み札の頭文字のかぶりもOK(そもそもかるた取りを行う日までだれがどんな札を作ったかはわからない)。
僕が作ったのはよく覚えてないが確か聖徳太子に関するものだった記憶がある。
そしてかるた取り当日。皆それぞれ思い思いに作ったかるたが並べられていく。
手描きのイラストから教科書からコピーした画像まで絵柄は様々だが、その中でひときわ異彩を放つ札があった。
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当時何人かのクラスメイトの間でギャグマンガ日和がブームになっていたのだ。
その札の読みは「ギャグマンガ 小野妹子は ツナが好き」…史実の妹子のことではなく、ギャグマンガ日和の妹子のことを思いっきり書いているが、先生からはこれといった抗議はなかった。一応小野妹子だからいいやとしたのだろう。
当然誰もが異彩を放つこの札に注目している…自分の中でなぜだかこの注目の的の札を取りたいという思いが急に強まってきた。それも「他の札取れなくていいからこれだけは何としても取ろう」ってぐらいに。特別ギャグマンガ日和詳しいわけでもないのに。幸い妹子の札は自分の位置の割とそばだ。読まれ始めたら素早く腕をふりあげろ。
いざ、勝負。例の妹子の札だけ取れればいいやとか考えてた割には僕は他の札も結構積極的にとっていき、妹子の札が読まれる前の時点ですでに3枚ぐらい取っていた。
気づけばかるたの枚数も数えるほどになっていき、勝負は終盤へ。そしてついに運命の瞬間が…
「ギャグマンガ 小野妹子は…」
「はいいっ!!」…僕は読まれ始まるやいなや、己の右腕を刀のように振り下ろし、札に触れる。先にその札に手を付けたものは誰もいない。つまり札をゲットしたのは僕だ。
「よし!今日はこれにすべてをかけてきたからな。」
僕がとった札はこれが最後。結局、僕はこのかるた取りのチャンピオンにはなれなかったが、自分は4枚も獲得したし(もっと取れないと思ってた)、何しろ妹子の札が取れたわけだから心残りはなく、むしろ満足感でいっぱいであった。
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